春先の宴席で、Root,Incの創業メンバーで元同僚のYさんが、今はご夫婦で登山にハマっている話を聞いた。そこで、僕は毎日のように家から甲斐駒ヶ岳を見ているんだけど、一度で良いから甲斐駒ヶ岳から家を見てみたいんだよという話をした。
昔から、とても真面目なキャラのYさんから、8月のはじめに、もし行くなら黒戸尾根ルートなので、余裕をみて2泊3日の行程ですが、いつが良いですかと連絡が来た。そこで、あまり深く考えずに、都合の良い日を連絡したら、今日から2泊の山小屋の予約と、工程表や荷物リストなども作成してくれた。
僕は、大人になってから登山というか山に登ったのは、時系列的に秩父の三峰から雲取山へ子供の学校行事で6回、無線の実験で富士山1回、学会で滞在したギリシャテッサロニキのオリンポス山、山梨に来てから子供達と瑞垣山という感じだ。直近は、瑞垣山だけどこれとて11年も前の話になる。確かに、瑞垣山には鎖場もあったけど、まぁ年齢も若かった。そんなわけで、限りなく初心者で、しかも年齢的にも、残念ながら高齢者なのだ。
今回の黒戸尾根というのは、日本三大急登と言われるそうだけど、まぁYさんが誘ってくれたということは、なんとかなるのかと気楽に考えていた。確かに、距離は長いし、時間もかかるようだけど、最近持久力はついてきてるかなと思ったりで、ちょっと安易だったかもしれない。
我が家から車で25分くらいのところにある白州の尾白川渓谷駐車場で、6時半にYさん夫妻と合流。麓の竹宇駒ヶ岳神社で安全祈願をして、いざ登山道へ。しかし、僕が想像していたのは長いエントランスで、後で急な登りになるイメージだったけど、全く違っていきなりそれなりの急な登。もう、滝のような汗で、とにくか一合目までだけでも、かなり長くてびっくり。
しかも、途中から雨が降り出してのあいにくコンディション。しかも、進むにつれて両側が崖のナイフエッジのような鎖場や、ほとんど垂直な梯子などの難所が次々と現れる。それでも、Yさん夫妻が色々とサポートしてくれて、一般的な工程よりかなり時間がかかったけど、なんとか夕飯時刻前に七合目の7丈小屋に到着。
確かに、時間も距離も高低差も凄いけど、マイナスイオン全開の森の中は、本当に綺麗で、とても気持ちが良くて、最高の気分だった。山小屋のカレーも美味しくて、なんとも言えぬ満足感。
予定では、明日は山小屋から山頂の往復で、山頂から念願の自宅を見るとこなのだけど、天気予報では終日雨。今日も、途中からの雨で、全く下界は霧で見えなかった。
幸に筋肉痛もあまりないので、とにかく明日はちょっとでも天気が良くなることを祈って就寝。しかし、シュラフで寝るのって、何十年ぶりだろう....