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2009-09-20 電波の価値

_ [電波] 電波の価値

  ウィルコムが事業再生ADR(裁判外紛争解決)手続きに入るそうだ。 XGPへの転換前に、HSDPAの普及によって、完全に存在価値が薄らいでしまったのだろう。 こうなると、XPG用の2.5GHzの周波数は、どうなるんだという話が浮上してくるし、オークションにより再割当をなんていう意見もでてくる。 しかし、オークションをしても、恐らく買手はつかないか、かなり安い価格になるだろう。 経済学的には、それは市場が決めるものだから当然で、無料で裁量行政により割り当てるより良いという意見が有る事も判らなくはない。 しかし、電波資源が結果的に死蔵することの問題は大きい。 電場資源さえと取れれば儲かるという神話で、免許取得をやっきになった事業者、事業モデルの正しい評価も出来ずに、免許を持っている=競争力&成長力があるという稚拙な投資判断をした投資家は、そろそろ目覚める時じゃないだろうか。 アイピーモバイル、モバイル放送、地域WiMAXなどは、まさにこういうブーム的な乗りでの事業参入、投資、行政判断の連鎖であり、結果としてこれらの周波数は数年にわたり利用されないか、極めて低い利用効率になっている。

 一方で、MVNOへの開放などの事業分離モデルが、従前よりはるかに参入しやすくなっている現在、電波の免許取得の価値は、相対的にも下がっているだろう。 こういう時代とともに変化する価値を理解せずに、神話に踊らされるモデルは、結局長続きしないだろうな。 もうひとつの、2.5GHzもどうなることやら。


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