今日のClosing Plenaryで、802.11bcは、無事にUnconditional Sponsor Ballot に進む動議が可決された。それで、うまくいけば、というかうまく進んだとしてもだけど、来年の12月の最終承認に向けて、最終段階に入る。もっとも、11aiの時は、この後に一悶着あったので、油断はできない。
さて、こうなると社会実装に向けた取り組みを強く進めるわけだが、今回は業界最大手のチップベンダーから、相互接続性の保証をするWi-Fi Allianceへの差し込みについて、協業の申し出もあり、複数社で強調して提案へと持っていこうという話が、会議場の外で展開された。IEEEの会議では、こういう商用的な会話はしてはいけないので、外での会話になる。
早速に、いくつかのキーパーソンや会社との調整に入った。ちょうど、先週には米国が中国系企業の先端技術の会合などへの参加を禁止していた司令を撤回したので、二年間参加できなかった中国のH社もまたWi-Fi Allianceに戻ってくる。
ちょっとこの話しをしたら、近年の安全保障などの懸念が増したことで、中国系企業と共同提案するのはいかがなものかなんていうのが、日本から飛んできた。これって、まったく標準化の意味を知らないというか、まったく視野狭窄で呆れてしまった。
国際標準化は、もちろんSEPなどでは競争領域があるけど、標準を普及させていく段階では、市場全体の規模拡大をどうするかであり、低レベルの排他的競争意識は、結果として社会実装の阻害要因にしかならない。むしろ、どのように集団の合意形成をつくるかとか、そのタイミングをどう自社に有利にするかという視点が重要なのだが、本当に悲しいくらい認知が低い人がいる。
さらには、ことさら当然のように日本企業の強みを活かしての社会実装とかいうお題目を掲げる人もいるけど、いまや日本企業の強みって何と思ってるのかも不思議だ。工業製品の価格競争力でもないし、高い品質でもなくてなっている現在、新しい市場創出とサービス創出を、グローバルに展開できるかではないだろうか?
そういう意味では、低い視点、視座で周りを見回し、日本企業の強み=日本国内でのシェアみたいになってしまうのも、視野狭窄だろう。
その割には、技術政策で国際標準化の推進なんていうお題目を掲げてるものが多いわけで、頼むから国際標準化の意味をちゃんと基本から理解してほしいとこだ。
ちょうど、IEEE SA & DSA 国際標準化ラウンドテーブルというのを、来月開催するので、ここでも少し話ができるといいなと期待する。
昼前にホテルを出て、仲間と3人でコナからホノルルに移動。当初は、PCR検査が必要ということで、ホノルルに一泊の旅程を組んだわけだけど、PCR検討が不要になった。それでも、もうフライトは変更ができないので、そのままホノルルで一泊。
コナもホノルルもハワイアンのターミナルが少しだけ新しくなったけど、まぁ相変わらずコナは、ブリッジのない作り。行きに続いて、帰りの便でも、隣にいる女の子のタトゥーがなんとも悩ましかった。行きの時の女の子は、くるぶしの上がわに、”金繋ぎ"ってタトゥーが入ってて、あんた骨折して金繋ぎでもしたのと聞きたくなった。帰りの便の隣の子は、腕に南緯と東経がタトゥーで入ってた。思わず、空港ついてからネットで調べたら、オーストラリアのニューサウスウェールズのサールールーという町。この人、そこの出身なのかな? 二人とも、日本に行ったら温泉入れないぞ...
ホノルルについて、3人とも別なホテルだけど、みんなワイキキなのでUber相乗り移動。せっかくなので、今回は堪能してないステーキハウスでディナー。それにしても、ホノルルというかワイキキの街って、まったくそそられないというか、猥雑過ぎで、正直苦手だわ。
食事のあとコーヒーショップまで歩いていたら、ストリートガールに声をかけられた。村上春樹のダンスダンスダンスだと部屋に訪ねてきたりしたあれだ。でも、まぁコーヒーショップの手前まで、世間話をしながら歩いてさよなら。まぁ、ワイキキってそんな街だな、やれやれ。