米国のFCCがホワイトスペースのルール改訂を発表したら、またしても浅読みな表層的なニュースにひっかかて騒ぐ人が続出しているようだ。 ネーミング効果もあってSuper Wi-Fiという言葉で、無線LANが低い周波数によって、いままでの何倍も通信距離が延びて、携帯なんか目じゃないぜっていう解釈をする人までいるようだ。
今回の発表は、いままでのR&Oにいくつかの現実的な修正がはいっただけで、その本質は大きく変わっていない。 そして、今まで同様技術の個別方式には、一切も踏み込んでいない。 だから、今の時点で正しい技術者だったら通信距離が云々なんていう評価、発言はとてもじゃないが出来ない。 今回のニュースで、UHFになって通信距離が延びるなんていう事を書いたり発言をしている人がいたら、もうそれだけでその人は技術素人ということで、烙印を押しちゃってくださいってことになる。
一方、アプリケーションレイヤーについても、基本的には特定の使途などを示唆することはしていない。 だからこそ、引き続き評価するべきは、この使途と技術の分離、技術中立性を維持する規制というか運用方針であり、日本のホワイトスペースと比較すべきはこういう本質的制度運用の部分ではないだろうか?
日米のホワイトスペースの違いは、水平分離された制度なのか違うのかということだ。 もう止められない悲しい環境=アプリにハードバインディングした電波資源こそが日本のホワイトスペースの悲劇だろう。