代表理事を務めるDTA(データ流通推進協議会)では、設立発起人会の時から運営規程を定めるとともに、議事運営は、Robert's Rule of Ordersに准じることを明確にしてきた。しかしながら、多くの人には、その意味をしっかりと伝えることが十分にできてないと思うことが多々ある。
僕は、標準化の国際会議とかに参加するようになった時に、英語版のハンドブックなどを買ったけど、日本ではやはり英語の資料をリファレンスするというのは敬遠されてしまう。僕自身が英語の文献で苦労してなかったので、ロバート議事規則研究所の分厚い翻訳本はあるけど、これは、原点のまんま翻訳だし、2万円近くするから、周りの人もわざわざ買う人は少ない。英語のは、ペーパーバックとかで千円くらいなのにね。
というわけで、DTAでも、結局のところOJT的に理解を期待するのが関の山だった。このため、いまだにセカンドが複数いたり、動議のセンテンスが議事録に記載されなかったりと、いささか不安になることも多かった。
もっとも、多くの皆さんは、一度なにかあると、理解してくれて次から修正されるのだが、中にはリファが英語だからとか、更新されていないからとか、自ら読んでも調べてもいないのに、屁理屈する輩もいたりして、いささか辟易することも多々あった。
ちょうど、戦略企画委員会ができて、いくつかの運営規程をコアな活動メンバーとの会議で、いくつか合意してすすめることが増えたので、改めてこのあたりの啓蒙の仕方を考え直すつもりで、日本語の書籍を探してみた。
そんななか、アマゾンで、2014年に改定された「市民社会組織のためのロバート議事規則入門・民主主義の文法」の新装版を購入してみた。
さらっと、内容を確認してみたら、とても分かりやすいし、ページ量も128ページで、値段も1,728円なので、これならそれなりに読んでもらえるかもしれない。場合によっては、事務局として購入して、議長をされる人に貸し出しても良いかと思うので、関係者に諮ってみようかな。
ちなみに、この本の巻頭言には、以下のことが書かれている。
本書を、団体に構成員や指導者として関わり、会議の中で自らの無知や無能さや救いようのなさに腹を立て、あるいはそんな気持ちを抑えつけたり、または単に退屈で仕方のない思いをしたことのあるすべての人々に捧げる。