ふと、ある申請書を書きながら、いまさらながらインターネットのパワーを感じたので、ちょっとメモ。
僕は、もともと回路屋で電子機器の開発をしてきたけど、その多くは従来スタンドアローンで使われるものだった。IoT以前からだけど、こういうモノの多くが、どんどんインターネットにつながるようになって、モノからコトへという変化についていけないハード屋さんは、ちょっと苦労しているのをよく見る。こういうネットワークによる影響は、無線技術においても顕著になってきている。
もともと、日本はマルコーニの実験の翌年には追試に成功しているし、日露戦争の時の通信など、電波の利用では世界的な成功体験をかつては持っていた。もっとも、第二次世界大戦では、八木アンテナの価値を見出せず、レーダーや暗号技術では、完全に世界から遅れた。
こういうのは、技術政策のセンスの無さによる悲劇なのだけど、海軍や陸軍の研究者はやはり優秀で、戦後に数多くの軍用技術から派生した民生機器の産業が生まれたし成長してきた。たまはま、僕は若い頃に陸軍からのスピンアウトがアナログコンピュータを作った会社に在籍したし、今は海軍研究所から派生した会社とも仕事をしている。
そんななか、レーダーなどの探索技術は、元々が軍需技術だったのだけど、そこから民生用のマリンレーダーや魚群探知機などが、ダウンサイジングして民生機器産業として広がり、世界のどこの港にも日本のメーカーのレーダーが搭載された船がいる。
ところが、これらの小型の民生機器も、ネットワークで接続されるようになると、ちょっと面白いことがパライダイムシフトが起こる可能性が大きい。すでに、気象レーダーなどでは、取り組まれているが小規模な探索機器をネットワークで連携することで、より広く、より細かい探索が可能となるわけだ。
こういうのを、軍需として軍が中央集権的に配備、整備するのは、まぁあるとして、民生の探索機器をネットワーク連携させることも可能なわけだ。こうなってくると、こういう民生機器の中核技術やデータというのは、安全保証の観点からもとても重要な意味を持ってくる。実際に、隣国では漁船なんだか軍用船なんだか、わからんのも多々あるらしいし。
いま、通信の世界では、5GとかB5Gの機器に対する安全保障が騒がれてるけど、エッジにつながるこいう機器も、ちゃんとケアしていかないとまずいよねと思うのだ。
今日は、Web会議と、申請書のあとに、お昼は、作り置きのフォカッチャでサンドイッチの研究。午後もWeb会議を4つしたあと、夕飯を挟んで会計書類と睨めっこしてたら、途中で超ぬか喜びになったけど、そのあと冷や水を浴びせられて、結局落ち着くとこに落ち着いた。
さすがに、疲れたので、夜はちゃんとグリーンチェリー入れた雪国一杯のんで就寝。