午前中でIEEE802.11 WG Plenaryが終了。今回は、僕たちが提案して進めてきた802.11bcが無事に最後のWG承認も可決されて、再来週のRevComに付議されることになった。11aiの時は、僕はチェアだったのだけど、後進を育てるというミッションのために、11bcは元部下がVice Chairとして、ドイツの仲間がChairとして進めてくれた。
日本でも国際標準化活動については、人材不足と高齢化が課題になっているけど、米国でもやはり同様の状況は変わらない。今回は、長年にわたりエディターを統括して貢献してくれてきたベテランの訃報があったし、別なベテランのリタイアメントのアナウンスもあった。最近は、毎回のようにそういう話題が上がる。
でも、全体ではとなると圧倒的に中国からの参加者が増えていて、彼らは圧倒的に若い人が多い。こういう現状を見た時に、産業界での実装事例がみたいな視野の狭い産業振興的標準化しか想像できない日本の政策って、やはり付け焼き刃というか戦略がないのかもしれない。
データ連携のほうの標準化も隣国がものすごいパワーゲームをしていて、正直呆れ果てたけど、さすがに看過できない。ちょうど、こちらに参加していたSASBのチェアに少し話をしたら、SAスタッフも加わってくれたので、現状の懸念を伝えた。まぁ、この件は802の話ではないので、再来週のSASBでスタッフとも話をするつもりだ。
午後の便でワシントンDCに移動して、そこから羽田行きに乗る。定刻で羽田に到着してもギリギリだったのだけど、早々に1時間の出発遅延が発表されたので、諦めて東京のホテルと明日の朝のあずさ号の予約を入れておいた。
ワシントンDCでの乗り換えも久しぶりで、あのターミナル間のユニークなシャトルに久しぶりに乗った。随分と昔に初めてあのシャトルに乗った時は、なんだこれ?って思ったけど、まぁある意味では機能最適化した乗り物だよね。
そういえば、今日は誕生日でSNSで沢山のメッセージをいただいた。もう、あと2年で年金生活になるのだから、標準化の高齢化問題を語るのに僕は不適任だな。