某省の無線LAN技術動向調査の委員会に参加。 既存の特許や論文からこの分野の技術動向をさぐり、政策提言につなげるというのが狙いの委員会で、委員長を努める知り合いからの要請で委員を引き受けた。 今日の委員会では、既存の特許のラフな解析結果が参考として示されたのだが、なかなかこれが興味深い。 日本の企業は、出願数などもそれなりに上位にあり、技術的にこの分野で優位性があるように見られる。 しかし、実際にIEEEでの標準化活動や製品のシェア、新しい規格の提案や技術の創出について、現場レベルでは、まったくといって日系企業の存在が感じられない。 これは、研究者や企業の開発者レベルでは、特許になるようなそれなりのアイデアが創造されていても、事業化、製品化、標準化などの市場創造の部分が弱いということか、または特許そのものが製品化に向かない瑣末なものということなのかもしれない。