今日は、IEEE802.11aiのセッションが3コマ。 午前中のセッションでは、オフィサーの選挙で、僕を含めた既存のチェア、バイスチェア、テクニカルエディタ、セクレタリーは、お陰であっさり全員留任。
昨日、新設を承認したセカンドバイスチェアは、昨夜の締め切りまで3人の立候補があり、選択選挙となった。
この選挙は、マジョリティ(シカゴ)方式と言って、誰か1人が50%以上の得票をするまで、再下位の人を順次落選させて、繰り替えす方式となる。 今回の場合には、3人から1人なので、最低1回、場合によっては2回の投票がある。
また、投票の方式はIEEE802.11は、基本的にでは、ワーキンググループオフィサーの選挙でも、起立するStanding Voteが一般的なのだが、これだと周りの投票によってバイアスがかかることが懸念されるので、今回は候補者の氏名が書かれた投票用紙を配布し、選択した人に丸をつけて投票箱にいれる、日本でもおなじみのBalot Voteで行うことにした。 また、投票者は、無記名なので、投票時に投票権者のリストでチエックをする。
この方式は、それなりの手間がかかるわけで、実際に今朝も急遽投票用紙を作って、2回分に間に合うように印刷をしたりした。 また、実際に選挙、投票は会議の時間枠で行うので、この話を聞きつけたワーキンググループの副議長等が急遽駆けつけて、手順の確認や投票の整理、カウント等を助けてくれた。 結果的に、1回目の投票で、ギリギリ1人が過半数を獲得したので、投票は1回で終了した。 こういう投票の細かい部分等は、グループのルールではなくて、ロバートズルールに従っているので、ハンドブックが手放せなかったりする。
肝心なことは、集団での意思決定に、こういうルールがあり、なによりもそれをオフィサーも参加者も尊重して、きちんと運営することが当たり前のように行われているところが、長年世界標準をリードして来てる団体たるところだろう。
いわゆる、阿吽の呼吸とか、裁量とか、「そこのところよろしくね」ではないのだ。 もちろん、立候補してる連中は、ルールのなかでコーヒーブレイクや食事の合間に、それなりの情報収集とロビー活動などの「根回し」は、かなりしているようだ。
なんだかんだ、そんなわけで無事に選挙も終わって、肝心の標準化も少しづつだが、進展している。
今日は、前回スコッチをご馳走になったのでとお礼に焼酎を持って来ていたので、新しいセカンドバイスチェアらと、軽く乾杯。 彼らの持ち寄ってるスコッチなども、かなりレアなんだけど、僕は風邪のため、グラスに数ミリだけ飲んで退散となった。