今日のクロージングプレナリーで、今週のIEEE802.11のInterim セッションも無事に終了した。クロージングでは、今回は大きな議論も無く, TGaiのベルリンでのアドホック会合も承認されたし、クロージングレポートでもちょっとだけ笑いも取れたのて良しとする。
今回は、今週なんども書いているHEW-SGがスタートしたのが大きな動きだけど、とにかく始って直ぐは何でもありで、有象無象な寄与が寄せられる。TG aiも、最初は60近くの寄与があって、一通りプレゼンさせるだけでも、相当にスロットを使った。
たまたま、今日はHEWのチェアと隣同士だったので、少し今後の予定などについて聞いたり、他の参加者から聞いた様子などから、なかなか興味深い事が判った。
HEWは、High Efficency Wireless LAN といって、その名前のとおりかなり対象範囲が曖昧だ。従って、例えばアクティブアンテナの制御とか、リモートヘッドとか、はたまたCAPとかRAP みたいな上流層制御まで、いろいろな可能性がある。
そんななか、エンタープライズ向け無線LAN機器を出しているネットワーク機器最大手の会社は、とにかくこのHEWを物理層やマック層といった、無線チップそのものに閉じる部分に抑え込みたいらしい。というのも、彼らは、上位層の様々な仕組みを独自に持っていて、それを自社の強みとしているので、その領域に標準化を踏み込ませたく無いわけだ。これに比べて、研究機関や学術系の多いアジア諸国からは、そういうビジネス戦略に左右されないピュアな提案が沢山でてくる。
というわけで、まずはSOW(Scope Of Works)をハッキリさせる必要があるねとチェアに話したら、彼はやはりメーカーのアフリエーションなので、可能なかぎり従来と同じような領域に狭めたいと言っていた。 しかし、そうなると、このグループを作る動機付けの一つでもあった、キャリア関係者にとっては、あまり期待される効果がでないかもしれない。
会議終了後は、TGaiのオフィサーやHEW設立で奔走したベテランのコンサルタント、今回から参加した日本の通信会社の若手やいつも日本から参加しているメンバーなど、12人でパーベキューで楽しい時間を過ごした。