大晦日なので、この一年を振り返ってみる。まずは、電波なお仕事の振り返り。
今年は、なんといっても、長年にわたりチェアとして寄与してきたIEEE802.11aiの標準化作業が終了したことが大きい。厳密には、2016年12月に正式出版されたけど、そのあとにSA側のErrorがあったりしたし、IEEE802での表彰も3月だったから、節目としては今年になる。
また、このIEEE802.11での活動に対して、TTC(一般社団法人 情報通信技術委員会)の平成29年度 情報通信技術賞(総務大臣表彰)を授かったことも、正直いってかなり驚いた。
IEEE802.11aiは、引き続きWi-Fi Allianceでの規格化も進んでおり、やっと世の中に導入される状況となってきた。実に、この技術は、構想・試作から16年くらい経過しているので、感慨深いものがある。
一つ、悲しいのは、IEEE802やWi-Fi Allianceで長年一緒に活動してきた知人が、3月に病気のために他界されたことで、昨今のなんちゃってなSub1Gの技術解説やニュースを聞くたびに、彼のようなエキスパートを失ったことが返す返すも残念でしょうがない。
もうひと、日欧共同研究で取り組んでいたRAPID5Gというプロジェクトも、今年で三年のプロジェクトが終了した。こちらは、まだまだ課題が多いけど、良い経験になった。
というわけで、2017年は、電波ネタはそれなりに成果が目に見えた節目の年となった。