仕事を進めていく上で、いくつかの規則、ルールを策定し、これを守ることで、仕事の質を維持することは様々な場面で行なわれている。 規則には、就業規則や情報セキュリティなどもあるし、製造業などでは、品質管理、設計基準など、実に沢山の規則がある。 しかし、こういう規則が、守られなかったり、形骸化してしまうことも多々有る。 規則が実際の業務に対して、あまりに不利益であったり、規則とその運用により得られる効果の相関が不明確だったりすると、こういう現象になるようだ。 例えば、品質管理では、品質を管理することはあっても、品質を作りこむことは出来ない。 いくら、管理を強化し、規則を強化しても、元の課題、問題を解決するための手法や設計を行なわなければ、かならず抜けは出る。 規則の運用者が、規則の厳守という視点だけで、運用強化をすると、規則と実態の乖離を加速してしまう。 特に、組織間の力関係が業務に影響する村意識文化が強い環境だと、往々にして規則やチェックシートの穴埋めだけを目的とした責任回避行動に走る者を生んでしまう。 こういう場合、広義なコンカレント・エンジニアリング(業務サイクルの全てのフェイズに関連する部門が、企画や開発、設計などの初期段階から参加・協働する。)という概念を、周知、意識させることが必要となる。