携帯電話の番号ホータビリティ制度の導入で、ソフトバンクモバイルが発表した価格プランに、ドコモやKDDIから批判の声がでている。 確かに、ソフトバンクが出しているキャッチーな¥0というコピーは、実際にはかなり複雑な条件に縛られるようだ。 他社の現行のタリフを複雑怪奇と批判して発表したプランなのに、消費者からみるとこちらも十分に複雑怪奇だ。 そして、今日MNPの手続きに、情報システムが追いつかないという事故が発生し、手続きが出来ないという事態が発生した。 かつて、ADSLの導入時に、街頭でモデムを配布し顧客獲得を進めたときにも、システム側の対応が悪く、監督官庁に苦情が殺到したことがあったが、今回も監督官庁にまた負荷がかかるかもしれない。 ADSLという余地のある市場では、独自の技術革新と新鮮な価格戦略で、急速にシェアを獲得したわけだが、携帯での技術はどうしても後追いの感が否めないし、価格もすっきりと価格破壊と言い切れないレベルなのだから、しばらくは苦戦をするのかもしれない。 とはいえ、9000万携帯端末市場で、実質3社の戦いなのだから、最終的にはそこそこに均衡したシェアに落ち着くのだろう。 一方で、ソフトバンクが抜けた新規割り当て組みは、はたして今後どうビジネスを立ち上げてくるのだろうか、既にサービス開始を延期したところもあり、その動向に注目したいものだ。