地デジの難視聴対策とブロードバンド未解消問題という地域の抱える二つのディジタルデバイド解消について、関連する協議会の人達と打ち合わせをする。 この類の話題になると、やはり技術的には、地デジをIPで再配信できればというニーズが多い。 これが出来れば、IPインフラだけを整備すれば良いのだから、効率が良いと思うのは当然のことだ。 しかし、実際には地デジの高画質=広帯域をIPで流すには、相応な通信帯域の確保が必要で、ブロードバンド未解消地域に導入するIPインフラに、いきなりそんな広帯域のIPアクセスは出来ないし、出来たとしても制度上のハードルがまたまだ高い。 また、高齢者などには、やはりTV受信機というアプリケーション特化の端末と利用形態が使いやすい。 さらに総務省の対策への投資などを考えると、地デジのIP再配信は、技術屋の興味としてはよいけど、現実解とは思えない。 むしろ、今後はインターネットでの配信を、最初から目的とした画像コンテンツの増加が多いに期待できるし、TV局も番組をYoutubeなどに提供するようになってくるので、IPインフラはIPインフラとして画像サービスを提供できるものを良しとして、整備していけば良いのではないだろうか。 確かに、TV放送用のTV網と、汎用通信用のIP網の二つを重複投資するのは、ナンセンスだけど、少なくとも今はサービス規模としてIP網がマイナーなのだ。