那覇空港で起こったCAの火災事故について、その原因はボルトのワッシャなどの取り付けミスか、設計不良かに焦点が当てられている。 ものづくりに関わってる者からすると、フェィルセーフの観点からすれば、設計不良と指摘されても仕方がないかもしれない。 報道だけだと、ワッシャがなかったらボルトが外れてしまうというので、余計にそう捉えられるかもしれない。 しかし、他の部品などの情報からすると、機構上稼動することを前提としたボルトの使用形態で、ワッシャといっても、ストッパー的な用途であるようにも思える。 こういう場合、ワッシャの取り付け忘れがどのうよな事故になるかということを、認知し、整備に対してその危険性を十分に示していたかが、重要だろう。 モノ作りの世界では、事前に全ての故障を想定し得ないこともあり、製品のリリース後に認知される危険や不具合に対する対応はとても重要だ。 特にソフトウェア製品などでは、明らかに機能に対する不具合であっても、先に制限事項として告知されることで、不具合が仕様になってしまうことは、実に多々ある。 ”それは仕様です”この一言で片付けられることの多くは、実は技術屋がもっとも謙虚に受け止めるべき事柄なのだけど... 幸いにして、今回のような惨事とは無縁な事業にいるけれど、最近の扇風機の火災事故のように、いつ設計の安直さが社会的な事故につながるかも知れないので、あらためて気をつけなくてはと思い直す。