4月14日の記事について、読者の方ら光ファィバの耐用年数は何年なのかという質問が来たので、以下に回答します。
税率算定のために用いられる法定耐用年数は10年ですが、これは減損会計や資産査定に用いるものですから、実質的な耐用年数ではありません。
次に、実質的な耐用年数=経済耐用年数は、電気通信事業法に基づく接続手数料規則の審議などで、当初NTTが15年程度を算出根拠としたが、これに対して他の事業者などから反論があり、20年以上という意見も出され、見直しが進められている。
上記の2点は、何れも資産価値の評価という点での数字で、実際に整備する側の実態として、何年使えるのか? ということになると、技術的な評価になるが、あるメーカーでは、架空の場合15〜20年程度ということを示しているし、とある自治体では、30年として整備をしているという実例がある。
以上から、20年程度とするのは、相当に合理的だろう。
ただし、これは、修繕、維持管理をせずに放置した場合であり、実際には電柱移設や幹線路の変更などの外因で、保守、維持行為により部分的には張り替え等が行われていれば、より長くなる。
また、そもそも私の元の記事の主旨は、"減価償却費が発生する"と言う事について、"減価償却費は発生しない"というものであり、耐用年数の件は、保守、維持費の範疇だという事を、もう一度書いておく。