IEEE802.11では、前回までスタディグループだった二つの標準化が正式に進むことになり、タスクグループになった 。これにより、今回からはスタディグループがなくなった。 スタディグループは、標準化を行なうための要件を取りまとめるもので、ここで取りまとめた文章が承認されると、標準化を行なう事が決まり、タスクグループになる。というわけで、また新ネタがない状況になった。
通常、新しいネタは、WNG(Wireless Next Generation)という常設委員会で、プレゼンを行い、賛同者が多いと、スタディグループの設置へと進む。 新ネタが切れたこのタイミングは、WNGで新しいアイデアを発表するのにとても良いわけだ。 今回はこのWNGでもネタが少なくて、結局は抽象的な今後どうするよという議論となった。
そんなかか、今回、急遽駆け込みで、中国勢から二つの技術発表があった。 こういうのを見ていると、なかなか中国勢は機を見るに敏だ。 今回は、中国の学術研究者からの発表で、民間企業からではなかった。 以前にも、この日記に書いた事があるが、標準化は民間企業同士のマーケティング指導の場で、欧米からは大学や国立研究所などからの参加者は、ほとんどいない。学術研究者の場合、ビジネスのタイミングや市場戦略という視点が一般的に弱いので、標準化がスタートしたあとよりは、こういう新しい切っ掛けをつくるタイミングでの寄与のほうが歓迎されるし、大きな意味がある。
そんなわけで、定常的な情報収集的な参加ではなく、このタイミングでがさっと学術的知験からの発表をしてくる中国勢というのは、なかなか標準化の使い方に長けているという感じだ。
夜は、TGaiのオフィサー3人で、SHIZENYAという、寿司屋。 ここは、その名前のとおり、オーガニックが売りのようで、鮨の酢飯が玄米。 同じ大きさの寿司屋が2軒ならんでいたのだが、こっちの店は満席で15分待ちなのに、おとなりのお店はガラガラ。 飲食店の人気の差というのは、なかなか凄まじいものがあるのは、世界中どこも一緒だな。