シリコンバレーの強さは、なんといってもレイヤーを超えて、膨大な数のITや半導体等の企業が、産業セクター構成していることだ。この結果として、この地域に住む同業者のコミュニティがあり、人材の流動性が高く、連鎖的な広がりがあることだろう。今回の出張では、まさにそんなシリコンバレーの深さを知る一件が、先週末にあった。
今やすっかり乗馬仲間となった元同僚と、彼がみつけたサンタクララの馬具屋さんに行ったのだが、ここの店主がとてもフレンドリーで、元同僚とも馴染みになっている。前に元同僚にこの店でグローブを買って来てもらった事もあって、店主はこの事を覚えていて「日本で馬に乗ってるんだって、聞いてるよ、この前のグロープはサイズは大丈夫だった?」なんて言われて、暫し世間話をしていた。
元同僚と同じ会社にいたんだよと言ったら、なんていう会社なのと聞かれたのだが、100%知ってるわけないと思いながら、A社の名前を出したら、「おいおい、知ってるもなにも、おれは昔そこでマーケティングやってたんだよ」との事。話しを聞くと、A社が創業したての頃だそうで、実際にファウンダーの事も、今も残る数少ない古参の名前も出て来てビックリ。そして、一緒にいた奥さんに、「私は、シリコングラフィックスに居たのよ」と言われて、さらにビックリ。彼は、ハワイ(マウイ)の出身だそうで、日系に馴染みがあったようで、A 社に勤めたあとも成田〜サンノゼ便があった時代のアメリカン航空に勤めていたそうだ。その後、お父さんがマウイで牧場関係の仕事をしていることから、こちらで馬具屋を開いたそうだ。
こういうふうに、街の中に普通にITや半導体系の仕事に関係している人がゴロゴロいるのは、まさにシリコンバレーの凄さを垣間みた気がする。