小学生からプログラミング義務化など、最近プログラミング教育に関する話題が結構ネットに見られる。しかし、これって本当にブログラミングが必要なの?って思ってしまう。
思うに、必要なのはプログラミングではなくて、論理思考や解析の能力じゃないのだろうか?いろいろな課題や論旨を、体系づけて整理し、それに対する対応をすることを、論理立てて考えたりする力は、とても重要だと思う。
しかし、それはプログラミングとは違う話しではないだろうか?確かに、課題解決の手法としてブログラミングを行う、つまりプログラムを組むというか書くというのはある。でも、それは実装の話しであって、その前提は、問題の把握や、それに適したアルゴリズム、データ構造などが、きちとん設計されていることではないだろうか?
ある課題に対する答えは、実はコードを書く事ではなく、コルクボードに地図を張り、その上に色違いのピンを立てることで解決されてしまうなんていうことは、世の中ではいくらでもある。このネタは、ワインバーグの本に出てくるんだけど、まさに「ライト灯ってますか?」的な話しだ。
例えば、世の中では流通していなくても、教育現場ではコンパイル出来て、実行出来る言語を使うことにより、個々の言語を覚えるのではなくて、プログラミングの設計を覚えさせたという、過去のRatfor的な取り組みの方が、長期的には有効じゃないだろうか?
目の前にある道具の使い方を教えるだけで、そもそもの課題認識や解析、最適手法の選択を教えない結果が、ネ申エクセルだったりする。僕は、作章でも、アウトラインを使う事を推奨しているんだけど、まず使ってる派は少数だ。
この辺りをはき違えて、固有の言語処理系を教えるプログラミング教育みたいなのが蔓延ると、「C言語は判りますが、他の言語は出来ません」などという自称プログラマーだけが増殖するようで怖い。
今日と明日は、山梨で日欧共同研究の日本チームメンバーによる合宿。施設は、僕が代表するNPO楽っ子のゲストハウスで、ホスト。昼間は、僕も含めて発表とディスカッションがあるので、いつもの来客時のように料理作りながらというわけにはいかない。というわけで、午前中に可能な限りの下こしらえをしておいた。
今夜のメニューは、第一部がバッファローウィング、ローストビーフ、パエリア、ピザ、ベーコンソテーとサラダ。ローストビーフは、ある程度余熱を使うし、ピザ生地も一旦軽く焼いといたほうが良いので、昼前に石釜の温度を上げて下処理完了。
午後に全員揃ってセッションを開始。途中バンコクに出張中のメンバーや欧州のメンバーとWEB-EX でつなぎながら、7時前に一日目のプログラムが終了。メンバーの皆さんに、たかねの湯に行ってもらってる間に、下ごしらえした料理を予定どおり終了。やはり、段取り八割だなと納得。
夜の第二部は、七輪を囲んで、椎茸などの野菜やら、カラスミなどを炙りながら日本酒タイム。
なんだかんだ、深夜3時までしっかり飲んでしまった。
午前中は、研究合宿の2日目。後半になって俄然議論が盛上がって、結局は解散予定時刻ギリギリになってしまった。僕的には、折角だから地元の酒蔵見て、蕎麦でも食べてから解散と思ったのだけど、昼食をとる時間もなかった。もっとも、昨夜の酒量では、朝ご飯だけで充分という人も多かったけど。
韮崎でメンバーを見送ったあと、僕はいつものように甲府にでて、中央線で移動。夕方は、国分寺の某研究機関で打ち合わせをしたあと、夜会社に戻る。
夜は、山梨大学のOBの若手エンジニアと面談。今日は、テレカンがあるのと二日酔い気味だからお酒は飲めないなと思ってたら、彼もお酒は飲めない人だった。という訳で、会社近くの天ぷら屋で夕食をして、諸々の話しをさせてもらった。
10時過ぎに帰宅して、一旦風呂にはいったあと、一時間だけ仮眠して、深夜に2つのテレカン。今日も、就寝は3時近くになってしまい、流石に疲かれた。
朝、新宿の免許センターで運転免許と国際免許の更新をしてから出社。それにしても、相変らず免許センターというのは、もの凄い職員の数だ。それでも、昔から比べると、職員の方がとてもサービス精神が溢れている気がする。今日の講習の講師の女性は、もの凄く話し方も丁寧だし上手だったのにもびっくりした。
今日は、夕方に福岡に移動して、7年前に他界した友人の平原氏のインターネット殿堂入りと追悼のバーティに参加。今週は、福岡でAPANとAPRICOTというアジアのインターネットソサエティのビッグイベントが開催されており、それに合わせて今回のバーティも開催された。
今日は、このバーティの発起人である後藤繁樹先生の他、アジアからインターネット殿堂入りした高橋 徹さん、村井 純先生、キルナム チョン先生も勢揃いしていた。僕も、発起人の1人として、こういうお歴々のあとに、2年前に有志を募って用意したメモリアルプレートの紹介を兼ねて、少しだけスピーチをさせていただいた。
平原さんとは、MISを一緒に立ち上げて、その時に東工大の太田先生らの考案で開発したMIS-Protocolが、今国際標準化として産声をあげつつあるIEEE802.11aiの原案だ。平原さんはインターネットのほうでも、BGP で大きな足跡を残したけど、無線のほうでも彼は同様に大きな成果を残したことになる。
今日は、彼とともに仕事をした多くの人が、国内外から集まって、彼の功績を忍びながら、楽しい一時を過ごした。最後は、彼の恩師である九大の牛島先生が、彼の学位論文を披露して、いくつかのエピソードを紹介されてお開きとなった。学位論文って、やはり形が残るから怖い....と密かにビビったのは、内緒だ。
折角、久しぶりに博多に来たので、中州の一角で烏賊を食べて、最後は恒例の元祖長浜ラーメン。なんと、また値上がりしていて、ついに500円になっていたのにはビックリ。
今回、メモリアルプレートの作成を担当してくれた知人と同宿だったので、一緒にホテルにもどって、ナイトキャップを一杯やって就寝。
朝一で福岡から東京に戻って、年度末の諸々に追われまくる。そんななか、午後に2つのミーティングがあったのだけど、かなり対照的だった。
一つ目は、現在利用を検討している無線モジュールで、コンフォーマンステストの取得をどうするかという話し。この無線方式は、一応民間のアライアンスが設立されているのだけど、Wi-Fiのようなしっかりした戦略的な部分がない。この方式は、ある特定分野での規格だけは実導入もあり先行したので、その規格だけは出来ている。しかし、もっと多様な市場で使うには、あまりにオーバーヘッドが大きいので、レイヤーモデルをちゃんと意識したコンフォーマンスがあって欲しいと思っていた。たまたま、数ヶ月前に、このアライアンスのチェアと話しをしたら、シンプルなコンフォーマンスプログラムもあるというので、ベンダーとそれを取得するかの打ち合わせ。
メールだけでは、表面的な話しで今ひとつ取り組み姿勢が不明瞭だったのだが、今日担当者とお会いしたら、あっさりとこちらの意図を理解してくれた。しかも、現在のコンフォーマンスプログラムに対する課題意識も一緒だったので、とても話しが早かった。字面だけみて出来る出来ないというのではなく、目指すものの形や利用形態での課題を把握している人との話しは、本当に早いなと実感。
2つ目のミーティングは、古いおつきあいのクライアントからの相談、こちらは、残念ながら同じような話しを一年近く繰り返しているのだが、なかなか進まない。しかも、毎回人も変わってしまうので、かなり辛い点がある。
それでも、こちらも何とかお役に立てないかと思うので、今日はいきなりその場で知り合いの学術研究者にも電話をして、横つながりでのサポートも提案してみた。
果たして、今日の話しをどこまで理解いただけたのかは、疑問が残るけど、少しでも良い方向に進んで欲しいと切に願う。
夜は、同僚らと2ヶ月遅れの新年会。会社近くのこじんまりししたイタリアンでの会食。基本的に、食べる事に無頓着な人はいないので、一緒に食事をしていも楽しい。
朝一でサンディエゴとテレカン。ビジネススクールの教授は、やはり指摘が鋭い。サンディエゴコミュニティとの具体的なコラポレーションスキームを、より加速する事が重要だと再認識。
昼過ぎの羽田発で、ミュンヘン経由でベルリンに移動。日本のお酒をお土産にと思ったのだが、乗り換えがあるので、通関後にかってキャリーインできない。
一応、機内販売で珍しい焼酎があったので、CAさんに聞いてみたけど、やはりミュンヘンで一旦入国して、チェックインバッケージに入れ直す必要があるとのこと。今回は、もともと機内持ち込みしかないので、実際にはカウンタに行って預けるだけなんだけど、時間的にも不安があるので諦めることにした。
それでも、ミニチュアボトルならキャリーインでも平気だろうということで、「響」のミニチュアボトルを2つほどキャリーインした。まぁ。ちょっとだけだけど、これで日本のお酒のお土産になった。
無事にベルリンに到着して,ホテルまでタクシーで移動。タクシーの運転手が日本好きらしく、日本車の事、津波の事等、会話が途切れなかった。
夕飯を取る気はなかったけど、なにも食べないのも辛いので、ホテルのバーで、ベルリン名物のCurrywurstとビール。微妙に時差ぼけがつらい。
夕方まで時間があるので、朝一番でベルリンから30分くらい東に行ったDallgowにあるReitschule Kawashimaへ。オーナーは、日本人の名前なんだけど、お父様が日本の方とのこと。ただし、日本語はまったく話せないということで、3人のドイツ人の人と一緒に、一鞍ほどレッスンライド。
お相手のSchlumpf君は、なかなかにがっちりした九歳雄馬。普通にまずは馬の手入れから初めて、馬装も各自行う。ここは馬場馬術がメインなので、初めてのEnglish Saddle。あと、裏掘りしたら、蹄鉄を打っていないことを発見して、これも初体験。
とりあえず、敷地の周りをぐるりと常歩で回ってウォーミンクアップ。その後、長方形の芝馬場で、各自が速歩、軽速歩、駆歩を交えて運動。適時、自分で手前を変えたりコースを変えて、真ん中にいるオーナーが気づいた事を都度指示する感じで、みっちり一時間楽しめた。
初めてのEnglish Saddle は、なんだか足下が軽く感じて、最初は落ち着かなかったけど、慣れて来たら気にならなくなった。あと、鞭も持たされたんだけど、こちらは全く使うことは無かった。
終わったあとは、馬装を解いて、手入れをして、食事を与えてと、なんだか普通にクラブにいるみたいで、とてもフレンドリーな朝だった。
折角、東側まで来たので、帰りはポツダムに回って、Sanssouci Palaceを見学。冬のこの時期だからなのか、特にガイドツアーチケットなども待つ事無く、あっさりと買えた。ちょっとツアーまでの時間があったので、宮殿の前にあるMövenpickでランチ。昔、 Mövenpickが東天紅と提携して日本に出て来て、新宿センタービルの別館にあった頃は、よく朝食のバフェに行った事を思い出す。時間がないので、肝心のアイスクリームが食べれなかったけど、椎茸を使ったリゾットは、香りがよくて満足。
Sanssouci Palaceのツアーは、40分くらいで日本語のオーディオガイダンスも貸してくれる。室内の装飾も作りも、目を見張るものがあるけど、なんといっても外に広がる階段状の葡萄畑が凄い。段になっている部分は、石造りの温室構造になっていて、中に散水できるような仕組みまで出来ている。いまは冬で何もないけど、夏から秋にかけては、素晴らしい景色になることが想像できる。
一旦、ホテルに戻ったあと、ベリルン在住のIEEE802.11aiのバイスチェアと一昨日から現地入りしているエディタの3人で、明日からセッションの予定について確認。その後、市内のインディアンレストランで会食。昨日、今日とカレー続きだ。
年度末の報告書お仕事で、昼までホテルに引きこもって、ギリギリにチェックアウト。その後、バスと市内鉄道を乗り継いで、今日からはじまる、IEEE802Plenaryの会場ホテルに移動。
ベリルンの市内交通は、地下鉄、バス、鉄道がゾーン制の定額制で、チケットを買って、最初に乗る時に打刻機で時刻を打刻する。これは、ベルリンに限らず、諸外国では結構よくあるシステムで、日本のように駅施設への入場をコントロールする改札はない。
では、不正乗車の対応はというと、単純に検札係がたまに回って来て、打刻されていなかったり、切符が無かったりしたら、そこそこに高額な罰金を払う事になる。
今日も、IEEE802に参加している某社の日本人の人が、打刻忘れで引っかかって、40ER 約5,200円を支払ったそうだ。 打刻していたら、2.7ERくらいなので、実にお高い。
こういうのは、不正の発生率、取りこぼし率と改札や検札のコストで、最適解があるんだろうけど、多分にシステムの導入は、文化的背景なんじゃないだろうか?
よくわからないけど、日本の鉄道は、昔から今のような事前監視型の厳密な改札システムだったのだろうか? いまでは、田舎に無人駅とかおおいけど、昔は田舎の駅も有人駅だったのだろうか?
日本が厳密な改札制御をしているのは、不正が多いからだったのか、鉄道網の発達と規模に起因するものなのか、ちょっと気になる。
とりあえず、リーダーズミーティングをチエックして、チェアミーティングに出たあと、ホテルのバーで軽食をとって、いつもの一週間の戦いがはじまった。
Draft4.0が可決されて、最後の詰めに入ったIEEE802.11aiだけど、先週のMWC2015では、QualcomによりFast Wi-Fi Roaming Technolog として、実装デモがされたそうだ。まぁ、僕の周りにいるこの技術を開発した日本の関係者の皆さんには、もうデジェブ感満載なビデオではある。
さらに、同社のHPではImproving the Wi-Fi user experienceというタイトルで、技術解説と他の動画も公開されている。
この技術は、1999年にMobile Internet Serviceが開発したMISPが原型で、IEEE802.11での標準化を2010年に提案して、いまようやく最後のラストスパートに入りつつある。業界団体での相互接続性の認定規格も策定がはじまっており、2016年には携帯電話などに広く搭載がはじまると期待している。
しかし、なんとも悲しいのは、こういう動きが、まったく日本の企業から出てこない点だ。先日は、某庁の委員会からヒアリングを受けたのだけど、その時に見せられた提言案には、「11ai関係の知財戦略を推進する」的なことが書かれていた。
はっきりいって、11ai の関連知財を今から云々なんて、まったくもって車輪の再発名を推奨しているレベルでしかない。僕的には、こういう携帯系が力を入れて来ている背景を理解して、彼らがまだ示していない領域での利活用に着目するような戦略的指針を示して欲しいと思うのだけど、なかなか理解されないようだ。
丁度、上記のサイトでは、「Improving the Wi-Fi user experience」なわけで、この視点でWi-Fiの利用シーンの広がりを捉えるような発想が出てこない点が辛いなと思うのだ。
それにしても、「Qualcomm is leading the way in developing IEEE802.11ai 」なんて、堂々と書かれているけど、こういう主張を、日本の企業が出来ない点が悲しい。
I am leading the way in developing IEEE802.11ai !!! だぞっと。
年度末ということもあり、参加しているIEEE802 Plenaryでは、日本企業の参加者の顔ぶれに、いろいろと変化がある。標準化に関わる人が変わる理由は、もちろん人事異動によるものもあるけど、日本企業の場合、予算によるところが結構多い。
これには、自社の戦略転換により、部門や個別の活動への予算が削減されるというのは、まぁ競争社会の民間企業としては当然といえば当然だ。これに対して、何らかの補助金等の外部資金が原資になっていて、外部資金が無くなったら、自社では賄えないというのもある。
いづれの場合も、自社の中の話しなんだけど、仮に何らかの理由で人が抜けた場合、他標準化をしている人に引き継ぎをして、効率を上げるなんていうのは、まず聞かない。
もちろん、大きな経営戦略の転換で標準化活動への投資が変わる事は、決しておかしな話しではないのだが、こういう場合には、計画的な撤退をすべきだと思う。しかしながら、日本の企業には、そういう計画性のある撤退もみられない。
これは、逆にいうと参入の時にも、あまり計画性が無い事を示している気がする。標準化は、特定の製品開発と違って、長期的かつマクロな技術経営戦略がないとコストばかりがかかってしまう。だから、標準化の目的を明確にして、そのアウトカムとして何を期待するかを、きちとん理解していないと、単なる情報収集レベルになってしまい、持続性なんていうものは、まったく考慮されなくなるのだろう。
結局、こういうスタンスだと、人の異動、予算の変化で、活動の持続性が失われるし、他の標準化活動をしている人や組織から信頼されなくなる。逆に言えば、そんな長期で、かつ単純ではない活動に、なぜ世界のエクセレントカンパニーが取り組んでいるのかを探ることが必要かもしれない。
世界のエクセレントカンパニーは、当然ながら経営の効率や合理性も厳しくみているわけだから、彼らはROIとしてそれなりのモノ得ているはずだ。
だからこそ、中途半端な情報収集だけのような活動もしないし、仮に人が変わっても、引き継ぐ人がいて、持続的に活動をしていると思う。
そこで、日本の企業には、中長期的な戦略の基に、標準化活動に参入して欲しいしと思う。また、それが厳しいのなら、いっその事参加しないという明確なスタンスを出しても良いのではないだろうか?
また、過去に囚われて、ただ活動を継続するというような事は意味が無いから、深謀遠慮の結果として、活動を停止する事はあって然りだ。だけど、あまり深く考えずに予算があるからと参加して、結局のところ中途半端な形で,活動を止めるならば、これほど標準化を推進する側から迷惑な事はない。
というわけで、国際標準化に対する戦略は、単なる製品とか技術の視点ではなくて、技術経営の戦略として、マクロ的に捉える会社が結局は強いのだろう。
今日は、長年IEEE802.11で標準化に関わって来た某社の方が、退職にともなって標準化活動から離れるというので、こちらにいる日本の各会社の方で、慰労を兼ねた会食をした。彼は、標準化文章をきちんと精査して、コメントをしっかりと出されていた。だから、欧米の企業の方からも標準化活動のスキルを高く買われていたわけで、こういう貴重な方が標準化から離れるのは、とても残念だ。また、違う形でも復活してくれればとつくづく思った。
今夜は、一週間のセッションの中間日で、恒例のソーシャルが開催された。今回は、会場のESTRELホテルと併設されたホールで常設的に行われているStars in Concertという、所謂ソックリさんディナーショー。
今夜の出演は、Blues Brothers,Rod Stewart,Marilyn Monroe,Tina Turner,Joe Cocker,Bette Midlerという、もう時代を超えた豪華共演(笑)。しかし、このメンバーを全部知っているとなると、僕よりちょっと若い世代くらいまでだろう。まぁ、今日の参加者の平均年齢を考えると、これは結構ど真ん中だ。
僕的には、頭のBlues Brothersがお気に入りで、生でダンエンクロイドとジョンベルーシーに合えるなんて、まさに感動モノだ。(偽物だけどね)
だいたい、ジョンベルーシーは死んでから四半世紀近くたってるんだけど、スタートのSeoul Manもエンディング近くのEverybody needs somebodyという定番構成は、とても乗りがいい。
しかし、モノマネの人って、歌唱力も演技力も、やはり相当のものがないと、成り立たないなんだなというのを実感。
はっきり言って、何もベリルンまで来て、LasVegasなショーは無いだろうと思っていたけど、まぁこれはこれでエンターテイメントとしては、充分に楽しめた。
今日でIEEE802.11のレギュラーセッションは、明日のクロージングを残して無事に終了。IEEE802.11aiは、参加者の積極的な寄与で、491のコメントを残り17まで解決できた。無理すれば、次の書面投票へも進めたかもしれないが、最終的な上位の書面投票の日程は変わらないので、もう少しレビューの時間を置くという意味でも良い進捗だ。
それにしても、ここにきて無線LANは、色々と難しくなっていきている。まぁ、無線LANというよりは、電波政策そのものの問題ではある。アメリカでは、無線LANのような自由に使える電波帯域増やすことを、ホワイトハウスが主導して、FCCが動き出している。これに対して、既存の割りあてをもつ自動車業界が、いろいろと実績を作って対向している。そこで、IEEE802.11では、タイガーチームを有志で募って、この共存問題に対する解決策の提言を纏めて来た。
昨日のWGの中間プレナリーで、.11WGとしては、レギュラトリーを担当する.18WGを通じて、この報告書をFCCに提出することを採決した。
しかし、これを受け取った.18WGでは、提案の根拠や骨子を骨抜きにするような条件が付された採決となった。この背景にあるのは、自動車業界Vs無線LANではない。免許不要バンドに対して、従前からの無線LAN業界の中心にあるベストエフォート,自律分散型に根ざす企業は、自動車系との共存を目指している。しかし、通信キャリア向け端末で成功してきたインカンバント指向の企業は、この機に根本的に支配性の強い電波利用帯域を確保したいようだ。まぁ、言うならばインターネットVs電話網の戦い無線版というのが、根底にある。
ただ、どちらにしても、国の電波政策に対して、民間企業が集まって、濃い議論をだして提言を取り纏めて、ロビーイングするというのは、日本ではあまり馴染みのない事だ。また、この報告の中では、米国だけでなく、欧州系の企業も参加して、欧州での利用帯域の話しもしっかりと触れている。これに対して、日本は完全に蚊帳の外だ。
日本では、DSRC等の自動車系の通信機器会社から監督官庁に、米国で11acが普及して、その端末が日本に入って来たら干渉するから大変だという声が届いてるらしいが、このような連携した提言を民間が独立して行うなんてことはないようだ。
結局のところ、どうしましょうか?と行政にお伺いを立てて、何とかしてくださいというのが関の山のようだ。結果的に、欧米の動きがでたら、監督官庁からお達しがでて、やっと動き出すということだろう。
日本の業界の人達が、このタイガーチームに参加して、報告書を日米欧で共通のものにして、それを日本の監督官庁にぶつけるような戦略は、まったくもって考えてもいないのではないだろうか?
かつて、通信事業に参入した某ベンチャーは、外圧をうまく利用していたけど、ああいう戦略性が企業単体のメリットだけでなく、国際競争力も醸成するのではないだろうか?
結局のところ、今回の出張では、夜はあまりまともな食事ができていないかった。今日は、 チェアミーティングのあと、今回で勇退される某社の方の壮行会ということで、ドイツ料理での会食。
そんなに、好きなものでもないけど、一応お約束なので、アイスバインを注文。この大きさは、見ただけでゲンナリしなくもないけと...ザワークラフトとマスタードのお陰で、そこそこに堪能できた。
午前中のクロージングプレナリーで、無事に一週間のセッションが終了。今回も17コマ34時間の会議漬け。それでも、僕のチェアをするTGaiは、当初の予定を上回る進捗があったので、精神的には充実感がある。
夕方の飛行機なので、ベルリン在住の知人に教えてもらったFine Whiskeyという酒屋に寄り道。行きつけのBarのマスターからの依頼品は、残念ながらネットではあるけど、店頭には在庫がないので、週明けまで待ってくれればと言われたけど、今日帰国なので断念。
ここのお店は、間口は小さいのだけど、奥に二部屋あって、棚にぎっしりとウィスキーが並んでいて、そちらも自由に見せてくれた。モノによっては、その場でのテイスティングもできるとのこと。棚には、いまやブームになっている竹鶴なんかもしっかりと揃っていた。
面白いのは、The Old Malt Cask の限定品などの一部は、一旦日本の業者が買い付けしたものが、逆輸入して売られてたりする。店の人がいうには、結構、日本は良いのを買い付けてて、それを逆輸入しても欲しい人がいるんだそうだ。もろちん、価格は高くなるのに、まぁ好きな人は何処の国でも一緒かも。折角なので、自家用に2本ほど購入。
その後空港に行ったら、ミュンヘン行きの早い便に乗せてくれたので、ミュンヘンの空港ラウンジで報告書の取りまとめがてきた。
ミュンヘンからのフライトは、予定よりも若干早く羽田に到着。今回の出張中、ベルリンの街中でZÜCAのスーツケースのタイヤが外れてしまった。 とりあえず、ポルトの破損とかではなく、ナットのゆるみで、ナットもワッシャーも紛失しなかった。そこで、現地で知人にレンチを借りて、復活させたのだけど、ツールが一つしかないために、今ひとつしっかりと締め切れてなく、昨日空港に行く途中でまた外れてしまった。
明日から、また出張なので、代わりのスーツケースを買うか迷っていたのだが、羽田に早着したこともあり、直営店に寄って行くことにした。とりあえず、営業時間などをWEBで確認したら、僕が購入した時は、水道橋のショップだったのに、いまは原宿に直営店が出来ていた。
というわけで、荷物が詰まったまま、直営店に持ち込んだら、サクッと修理してくれて、他のネジ類の増締めもしてくれて、無事に修理完了。余計な出費をしなくて良かった。
そのまま会社にいって、いくつかの事務処理と、年度末の報告書などを仕上げ。夕飯は、お一人様なので、ネットで調べた恵比寿駅近くの比較的カジュアルな鮨屋で、熱燗で軽く数貫。某BARにお土産を届けてから帰宅。
明日のEMSとの打ち合わせのため、朝の便でHong Kongに移動。フライトも予定どおりで順調だったけど、流石に昨日帰国、今日出国で体がちょっと重い。今日の宿は、何度か泊まったことがあるSOHOのHoliday Inn Express。サクッとチェックインできて、無償アップグレードもしてくれたので、夕方のアポまで、少し仮眠。同じフロアーで工事しているらしく、ちょっと音が気になったけど、横になったら速攻で落ちてた....
夜は、銅鑼湾にあるFrancesco というイタリアンレストランで、元Root,Inc.の代理店であり、株主でもあった香港の会社のオーナーと会食。彼とは、もう20年の付き合いで、日本、香港、中国、アメリカで、なんども食事をともにしてきている。
彼とは、つい数年前まではステーキを平らげて、ワインも二人でボトルを空けていたけど、流石に米寿を迎えるとのことで、昔から比べると食が細くなった。僕も、そんなに食べる方ではないので、二人でシェアしながら、Italian and Japanese fusionなる料理を楽しんだ。
この店は、時計のFrank Mullerがプロデュースしていて、Time's square の横にあるFrank Mullerのショップから出入りする。なんで、時計屋がレストランなんだよ?というのは、ちょっとおいといても、Italian and Japanese fusionってのは、初めてでなかなか面白かった。
前菜で頼んだのは、沖縄の豚の味噌漬けだし、パスタには明太子ソースだし、和牛のOx-Tailには、白米が添えられてるしで、まぁ微妙にJapaneseテイストを入れてる。確かに、NYとかでもItalian and Japanese fusionというのは、そこそこに打ち出している店があるけど、あのNouvelle Chinoisみたいなトレンドには、ちょっとならないだろうな。
デザートは、ティラミスやらパンナコッタやらで、コテコテのイタリアンだった。昨今のアジア圏での日本のお菓子人気を考えて、デザートにも何か和テイストを入れてしまえば面白いのにねと、ふと思った。
先週、EverySenseに関する記事が、日経産業新聞(3/11)と日本経済新聞(3/15)に掲載された。日経産業新聞は、EverySenseが目指している世界についての記事で、記事の内容は事実であり、記者の方の取材力に感服する。ただ、残念ながら電子版はないようなのだが、M2MBox というサイトが引用をして、取り上げてくれたので、興味のある方は、そちらを見ていただくとありがたい。また、日本経済新聞のほうは、ブロードバンドタワー、シリコンバレーの企業に出資と報じているが、これも本日正式にプレスリリースさせていただいたように事実だ。
ところで、このブログは、タイトルの通り僕の私的な備忘録なのだけど、仕事関係の方にもお目汚しをしているので、今回の事も少しここに書いておこうと思う。
おそらくは、僕の知り合いのなかで、多くの方はブロードバンドタワーというか、IRIの藤原洋さんをご存知だろう。もっとも、藤原さんは、とても有名だし、多数の実績と著書などもあるから、むしろ、彼を知っている人の中で、僕を知っている人というのは、極小な部分集合だ。
さて、そんな藤原さんに僕がはじめてお会いしたのは、創業間もないIRIの神谷町のオフィスで、たぶん1998年くらいだったと思う。当時、僕はRoot,Incで無線IPルーターというのを開発して、当時の郵政省と一緒に地域情報化として、地域イントラを無線で構築するアイデアを提案して、実証実験をし,製品化を進めていた。
一方で、藤原さんは、もともとICN構想として、ケーブルテレビ網を使って、NTT回線に頼らないインターネットの構築を目指していた。その後、インターネットの商用化とともに、インターネットエクスチェンジの運用を手がけた事などもあり、監督官庁の旧郵政省の高官だった共通の知り合いの紹介でご挨拶にうかがった。
というわけで、まぁ僕は無線で、藤原さんは有線で、インターネットのインフラ構築や、インターネット社会の普及に関わってきた。その後、今や通信事業のトップスリーとなったソフトバンクで、孫さんのインターネット事業への参入時に、ともに外部からコンサルタント的に関与したりした。
ところが、面白いもので、互いに業界は同じでも、直接にビジネスとしての取引をする関係はなかった。1999年に手がけたMISには、IRIからの技術者も参加してくれた。
まぁ、いづれにしても、有線系と無線系という異なる方向から、インターネットの普及期に関与したことで、周りには共通の知人も多くいた。その規模も影響力も違うので、これはかなり僕の奢った表現ではあるけど、いわば連合軍の異なる部隊の指揮官として、互いに違う戦線で共通の敵に戦いを挑んでいた遠く離れた戦友的な感覚があった。
ただ、あの頃は、インターネットが学術から商用化へと移行しつつあった時期で、僕ら民間の人間でも、その根底にあるEnd to End 、自律分散というパラダイムの大きな変化がもつ、本質的な部分をしっかりと意識していたし、拘っていたから、僕らには共通の敵と戦うための共通の価値観と大義があった。
さて、そんな僕が藤原さんに、はじてめお会いしてから20年近くの時間を経て、今度はIoTという新しい挑戦で、明確な連携をすることにしたわけだけど、これには必然的な時代背景がある。
一つは、今や有線と無線は、ともに通信インフラを構築する主要要素技術であり、それぞれが単独ではなく相互に融合していることだ。そして、インターネットそのものは、すでに社会基盤として在って当たり前なわけで、IoTの世界では、様々なものがインターネットへ接続するアクセス手法は、特定の方式には偏らないだろう。だから、何をするにしても、有線とか無線という個別要素ではなく、その両方を有機的に結びつける事が必要だし、その為には個々の領域に対する深い知験が不可欠だ。
次に、IoTやM2Mの普及によって、僕たちの生活のなで生成される情報量は天文学的な数に急激に増える。これらの情報を、僕らは適選、取捨選択していかないと、情報の圧倒的な量に飲み込まれてしまう。この時、僕らが必要なのは、情報という認知可能なメタファーであり、データそのものではない。
かつて、僕が手がけたのは、無線というデータ通信の為の網であり、藤原さんが構築したのは、データエクスチェンジであり、データセンターだ。しかし、これからはデータよりも、もっとメタな情報という上位レベルのアクセスと、その交換の仕組みが必要になってくるだろう。
ここで、データであれ,メタ情報であれ、その生成者と利用者がEnd to Endで価値を共用し、それを交換できる仕組みをつくることの設計思想には、何も違いが無い。
だから、データという世界で Internet Access、Internet Exchangeを手がけて来た経験のある藤原さんと、この新しいInformation Accessと、Information Exchangeの実現に挑戦する事は、僕にとって大きな力となると確信している。
昨日の昼に、香港からフェリーで深圳の蛇口に移動して、福永のホテルに投宿。打ち合わせ相手が乗った台湾からの飛行機が遅延したため、ホテルでテレカンをしたあと、夜に近くのレストランで打ち合わせ。食事の終わりくらいになって、いきなり店が停電。昔、中国のあっちこっちに出張してた時は、何度か停電にあったけど、ここ数年では実に久しぶり。というわけで、途中からキャンドルの灯での食事。
ホテルにWi-Fiはあるけど、例によって金盾のおかけで、FaceBookやTwiterは、使えない。L2TPもPPTPも接続しようとすると切られてしまう。携帯からのFaceBookは使えるという状況。
今朝は、一番でEMSバートナーの工場で打ち合わせ。その後、蛇口まで送ってもらい、フェリーで香港空港に。この経路だと、フェリーターミナルでチェックインして、中国側のパスポートコントロールはあるけど、香港側はセキュリティチェックだけ。香港側では、出国税120HK$のリファンドを受けるのだけど、そこも特に並んでいない。蛇口から空港までのフェリーは、30分なので、かなりスムーズで便利だ。
帰りのフライトも順調で、疲れていたこともあって良く眠れた。目が覚めたら、バースデーフライトだったので、CAさんがカードとノベルティの小物をプレゼントしてくれた。でも、流石に近距離路線なので、ノベルティといっても子供さんが貰う系.... しかも、パーサーさんが、冗談で二十歳のお誕生日おめでとうございますって言うし...自分で年齢は増えない宣言してるけど、他人に年齢に気を使われてしまうのは、やはりちょっと悲しいかもと思うのは、自己中だな。
昨日の昼から今日の午後まで、金盾の向こう側にいたので、SNSで沢山もらったメッセージ等にレスできてなかった。あとグーグルもちゃんと使えないのが辛かった。こちら側に戻って、沢山のメッセージを頂いて感謝することしきり。
また、昨日のEverySenseのプレスが、市場ではそこそこに評価いただけた反応だったようだ。最も、僕はまったく株式投資とかしないし、保有もしていないので、それそのもので何かを利する事はない。しかし、大事な事は、市場の方から期待されるということで、これは事業の実行に対する重大な責任を感じるとともに、貫徹することを強く自分に誓う機会でもある。
今日は、某大学の研究者の先生や関連解釈のスタッフで、EverySenseのサーバーに新しいThingsの接続をする集中作業。
中身は、まだ公開できないけど、なかなかユニークなものがつながる。また、このうちの一つは、コンセプトがとても面白い。すでに、機能しているので、これをつないだ実験がはじまるのが今からかなり楽しみだ
それにしても、BLEは安くて低消費電力でいいのだが、ゲートウェイとなる携帯電話が必要だし、携帯電話は充電しないとならない。となると、やはりウェアラブル系がBLEの主たなる使途になるのだろうか?
一方で、Sub1G系は、そこそこに距離が飛ぶので、エッジの製品は、低消費電力がとても鍵になる。この辺りは、うまく棲み分けできるかもしれない。ただ、某日本初ガラパゴス規格は、どうする気なのかとても気になる。
日本の会社にとって、グローバル戦略が必要だ必要だと言う話しは、巷に溢れている。しかし、グローバル戦略といっても、製品やサービスを世界規模で展開するとなると、大きな2つの選択がある。一つは、各地域や分野に合わせたローカライゼーションで対応することであり、もう一つは、ローカライゼーションを必要としないような普遍性のある製品やサービスを開発するとことだ。また、製品やサービスの出口だけでなく、それを企画、開発,製造する全体のサプライチェーンや経営リソースを、グローバルに分散展開する場合もある。
このような大きな方針があって、はじめて国際標準化は、有効な武器になってくる。つまり、全体のグランドデザインがあってこその国際標準化なわけだ。
さて、仮にグローバルな戦略があったとして、それを達成するために国際標準化という戦術を使うとなると、次に活動を行えるスペシャリストの不足が課題となってくる。
そんなわけで、今日は監督官庁と、どう人材育成をするかという意見交換を行った。大事な事は、国が施策として国際標準化に係る人材の育成を打ち出したとしても、肝心の民間企業に国際標準化を望む会社がどのくらいあるだろうか?という話しもでた。
それでも、中長期な経済競争力の底上げとしては、国際標準化を担える人材の充足は必要だろうから、体系的な育成にまずトライしてみてはどうだろうかと話しをさせてもらった。
先週のIEEEベリルン会合で、こんな意見交換をしようと思うとWGのチェアに話したら、IEEE-SAのStandards Education Committeeの責任者を直に紹介してくれた。そして、この責任者からは速攻で、彼らが進めてる Education Programの資料を送って来てくれた。
じつは、国際標準化のエキスパート不足は、日本だけの問題ではないわけで、そこに危機感をもつIEEE-SAでは、すでに様々なプログラムを走らせている。だから、こういう体系的なものがすでにあるのだが、こういう点は日本の学会や標準化推進団体と大きな差があるとつくづく感じた。
先般、とある案件のヒアリングの際に受けた質問で、「xxって精度がまだまだ悪いんだけど、そんな精度の悪い情報を提供するのですか?」というのがあった。これって、もう典型的な日本の擦り合わせ型というか、ベンチマーク指向な質問だった。
いま、いろいろとビッグデータの事が話題になっているけど、ビッグデータによって、従来見えなかった相関が見つかり、新しい課題や解決策が見つかると期待されている。
ところが、こういう膨大な量の情報を扱う事を前提とした話しなのに、従来と同じ感覚で情報の精度を問うている点で、この質問に僕は違和感を感じた。
そこで、ビッグデータにより得られる情報について、通信の世界のシンプルな定理であるシャノン定理にあてて考えてみるとどうなるだろうか?
いま、情報の精度=S/N、情報リソース=帯域幅、得られる情報量=通信容量とすると、ビッグデータによる大量の情報リソースを使えば、情報の精度の悪さを補えることになる。
僕は、数理屋じないけど、なんとなくこの置換は正しいように思う。(誰か証明してください)もっと、普遍的に言うならば、物事には常にトレードオフが存在するというわけだ。
ところが、先の質問の人などは、たぶん新しい事に対して、こういうプリミティブな定理をあてて評価するんじゃなくて、従来の知験と基準で評価をするタイプなのだろう。
ある事案というかアイデアが、イノベーティブかどうか、似非科学じゃないかを見極めるということは、旧来のフレームを外すことが必要だ。だから、可能な限りシンプルなプリンシプルによって評価することが大事なのだが、そういう柔軟なことが出来る方は、なかなか少ないようだ。
結果的に、老害とまでは言わないけど、頭の固い人達が集まっても、イノベーションの芽は発見出来ないんだろう。
久しぶりに山梨の家で週末。予想より少し肌寒くて、春淡しという感じだ。まあ、ストープを付けっぱなしにしなくても、なんとかなる感じなのは、ありがたい。
それにしても、早い時には2月に摘む事もある蕗の薹を、今年はやっと今日摘んだ。しかし、暫く不在だったので出遅れてしまい、もう少ししか無かったし、すこし開き気味だ。それでも、春の味として定番のお約束。
暖かくなってきたので、最後の白菜と沢庵を樽から出してジップロック&冷蔵庫に。今年は、あまり山梨に居なかった事もあるけど、量的にちょうど良かったかもしれない。
今日は、雑用を朝すませたあとは、ひたすら年度末の事務仕事。物書きをするのには、やはり山梨が静かで落ち着いてできる。
午前中、久しぶりに明野のSunnyへ。今日は、師匠様と二人馬で10kmのエンデュランスの練習コースへ。今日の目的は、コースを覚えることとはいえ、普段の外乗とは大きく違う。
エンデュランスでは、途中の休憩や獣医検査を入れても、平均して10m/h程度が競技時の速度というこで、それを意識しての練習。途中足場の状況に合わせて、常歩になるので、速歩の区間は少し早めになる。
ベイエリアでのトレッキングライドで、18マイルくらいには、何度か乗っているけど、あちらの場合とくらべても、圧倒的に速歩の時間が多い。
今日は、前半暫くは、師匠が前で、途中から交代して,僕が前となって、これも経験としては初めてに近い。相棒のWingtempoo君は、特に跳ねたりもせずに、黙々と走ってくれた。
昼は、家に戻って昨日摘んだ蕗の薹の天ぷらでうどん。その後、少し事務処理をして、夕方から東京に車で戻った。
午前中は、某国内半導体大手の方達と意見交換。欧米の半導体メーカーの人達と比較すると、事業戦略がとても受け身な感じが強い。新しい価値を自ら創造して、市場を作るというよりは、既存顧客・市場の動向をウォッチして、それにいかに早く応えるかという感じだ。これは、良く言われるマーケティングとイノベーションとかレッド/ブルーオーシャン戦略の差なわけだ。
まぁ、企業に限らず、いろいろと経験としがらみが増えると、なかなか冒険は出来ないという人もいる。ところが、内外問わず成長している企業は、企業の規模に関わらずに存在している。こういう成長している企業は、やはり現場に若さが在る気がする。これは、マネージメントが若いのではなく、現場に自由闊達なる雰囲気があるわけだ。
あのソニーの設立趣意書にある「自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」という一節はとても有名だけど、こういう思考を持続している企業は元気なわけだろう。
今日の午後の打ち合わせも、上場している老舗製造業だったけど、こちらも典型的なのは、課題意識のあるマネージメントは、チャンレジする気概があるのだけど、その周りにいる人達がなかり保守的だ。経営リソースやマネージメントの権限を若い世代に委譲するうな、マクロな戦略ポートフォリオを作れないところが多いようだ。
シリコンバレーでも、マネージメントの世代は決して若くない企業が多いが、現場は圧倒的に若い。そういう意味では、EverySenseも現場の充実を強化しないとならない。
ここのところ、立て続けに上場企業の老舗製造業系の方達とお会いすることが多い。そして、つくづく驚かされるのが、新規事業や企画について、マーケティテングの体系的な取り組みの弱さだ。
さすがに、それなりの規模の会社さんなので、様々な企画については、最低限の評価だったり、解析はされていると思うのだが...驚くほど技術系発案のものの多くには、それがない。
だからといって、仕事がいい加減とか、手抜きというわけではなく、流石に地頭の良い人達が熟慮されたであろうことも、長年の知験の積み上げは感じる。
その分なのか、目の前のモノや事象に集中しすぎて、一歩引いて俯瞰するということが出来ないのかもしれない。まさに、Zeal is a bad servantだ。
それにしても、大勢の人間が参加しているプロジェクトの場合、中にはニヒルにというか斜に構えて、そもそも論を語っちゃう人がいても良いと思うのだが、きっとそういう人材が生き残れない世界を綿綿と作ってきたのかもれしない。
それでも、組織の中には置きたくないけど、たまにはそういう人が居ないとねと気づくと、外部コンサルタントを使うこともある。でも、この場合は、結局のところ、まぁ彼は外の人だからと言えば、痛い点を聞き流す事が出来てしまうんだよね。
というわけで、僕も目の前の仕事に嵌まり過ぎてしまわないように、明日当たりは、アフターファィブに精を出さねば....www
今月の初めにベルリンでタイヤが外れてしまったZÜCAのキャリーバッグは、瞬間の帰国時に店舗でサクッと修理してくれたことは、この前書いた。その時には、保証書が無かったので、後日保証書を持っていたら、ユーザー登録をしてくれた。そして、その日の夕方、タイヤとは別に、ケースをフレームに付けているファスナーの終端部分も壊れていたのだが、こちらも無償で交換修理してくれる旨メールで連絡が在った。
というわけで、今日の夕方再びショップに持参したら、新品のインナーバックとの交換を,その場でしてくれた。
僕の持っているモデルは、基本的には無期限保証なのだが、使い方や破損の仕方によっては、有償となる場合もある。今回の場合、元々まったく露出していない箇所だし、そこのファスナーを開けたのも、タイヤが外れた時に一度だけだったから、瑕疵である確立はかなり高いと思っていた。
なので、普通に無償でと言われるとは思っていたけど、そこに至るまでのやり取りなどが、とても親切丁寧だったのが嬉しい。
こういうサポートをしてもらうと、まぁ愛用者として製品に愛着がもてる。というわけで、ちょっと嬉しい出来事でした。
今日の午後は、いま進めてるプロジェクトの関係で、某社の工場で評価試験の打ち合わせ。本当は、卓上型のシールドボックスでも出来るんだけど、ここのパートナーの工場には、大型の電波暗室がいくつかあって、その一つを使っての仮測定。
一通りの打ち合わせのあと、折角だから一番大きな電波暗室も見学させてもらった。ここの一番大きな電波暗室は、20mクラスで、自動車を入れてターンテーブルで回すこともできる。
僕が30年前にラジオの開発仕事を始めた時に、当時の勤務先の開発部門にあったのは、電波暗室ではなくてシールドルームだった。しかも、今からは考えらないくらい周波数も低かった。その後も、EMIなどはRCAの習志野や、民間認証サービス期間のサンノゼのオープンサイトに行ったりした事を思い出す。。
なんだかんだ言いながら、こういう工場設備とか見るのはワクワクするのは、モノ作り屋の性かな。
今日の午後は、無線LANビジネス推進連絡会主催のセミナーで、IEEE802.11aiについての講演。僕以外にも、技術動向全般、Wi-Fi Alliance, Wireless Broadband Allianceの動向について、それぞれのエキスパートからの講演があった。
昨日の午前中は、サンディェゴを拠点とするヘルケア関係のアライアンス組織のC.E.O.が来日して面談をしたので、昨日、今日と民間アライアンス系の人と話しをすることが続いた。
僕は、無線関係が専門なので、周りにはこの類いの民間アライアンスが沢山ある。また、インターネット業界やデーターセンター業界にも、とにかく星の数ほどアライアンスは存在する。
このようなアラインスのなかで、何らかの標準化に関係があるところは、それに関連したSDO (Standard Development Organization)との連携が重要となっている。特に、電波のような世界的に共有ルールを確立する資源が絡む場合はに、単独の民間アライアンスだけでは、出来る事が限定されるので、デジュール型、フォーラム型を問わず、複数の機関でのリエゾン関係が重要になる。
たまたま、僕が直接参加したり、関係したいくつかのアライアンスをみてみると、国内だけの団体は別として、そこにはアライアンスとしての力の差が歴然とあるように感じる。
アライアンスというのは、特定の技術や標準をもとに、如何に持続的な市場創造・創出をリードしていくかが重要な役割だ。そして、この市場創造・創出による成長が、利用者、ベンダー、社会に享受される仕組みが確立出来るかが鍵だろう。
そこで、企業にとっては、乱立するアライアンスの中から、参加すべきアライアンスを選択するには、持続的な市場創造・創出をリードしていく力を見極めることが重要だ。
しかし、新技術、新市場の創出では、こいう力を実績ベースでは評価できないから、自ずと誰が参加しているのか、設立発起人が誰か、参加企業の戦略と自社の戦略との整合性などから判断する事が多い。この場合、単純にメンバーが多いとか、有名企業がメンバーにいる等で判断するわけだが、まぁ名前だけは並んでいるけど、結局数年後にはショポーンとなった団体も沢山ある。
一方で、設立時の参加ではないのであれば、その組織のガバナンスや内部の意思決定プロセスなどを知る事で、その持続性に対する実力を評価できるのではないかと最近思って来た。特に、国際的な標準化に関係する電波関係などでは、これは明確かもしれない。
そのアライアンスの組織構成、意思決定ルールなどが明確にあって、コンフォーマンステストや認定プログラムの策定について、しっかりとたルール作りがされているかや、公平性の担保がどうされているか、IPRはどうなっているか等は、結構重要な指標になる。
日本の場合、国の委員会等でも意思決定ルールが不明瞭だし、そもそも採決なんてプロセスは、あまりとらないからこういう視点で組織の力を評価することは馴染まないけど、国際的な組織を評価する上では、企業評価と同じでガバナンスが重要な点となる。
加えて、他のSDOとのリエゾン関係や参加メンバーのエキスパートとしてのスキルも重要な評価要素だろう。
いま、仕事で採用しようとしている無線技術は、国際標準化された同じPHY/MACなのに、複数のアライアンスが異なる上位レイヤーに存在していて、混沌としている。今の段階では、そこそこのメジャーが、複数のアライアンスに並行して参加しているし、参加数の差も先に書いたように重要ではない。しかも、同じ下位層を使う以上、電波監理の観点からは、特定の方式に有意なことはなく、上位層のコンフォーマンスだけで市場に対する圧倒的な優位性を得ることはないだろう。
こうなると、やはりそのアライアンスのガバナンスやコンフォーマンステストの策定、評価プロセスの実力がものを言うのではないだろう。
この混沌としたなかで、どう淘汰されていくのかは、暫し注目したいところだ。
朝,山梨に移動して、午後から明野のSunnyで二鞍。今日からは、規定時間ではなくて、ある程度時間配分などを考えて、テーマを決めて、自己判断で練習する。
というわけで、サークルで常歩、速歩、駆歩の各歩様での練習をしたあと、長方形馬場でコース誘導の練習を、休憩を入れて2鞍。天気がよくて暑かったので、2鞍目は短めにしたけど、ちょうど良い疲労感が残った。
今日は、試しにiPhoneをポケットにいてれ、Run Keeperを使ってみたら、走行距離と速度の記録がなんとなくとれている。ただ、地図のプロットは、馬場なので同じ場所を塗りつぶしている感じ。それでも、これならエンデュランスの時には、ペースメーカーとしては有効かもしれない。
これで、今日は十分に睡眠がとれそうなので、明日の年度末の書き物シリーズへの準備完了だ。
今日は、朝からいくつかのレポートの仕上げ。静かな環境で、順調に予定がこなせた。夕方前に大泉まで出掛けて、ダッチ珈琲とケーキで休憩したあと、近くの市場でスモークチーズを仕入れて帰宅。
夕飯前に、この前ベルリンで仕入れたシングルモルトを開けてみた。一つは、チャールズ皇太子御用達のLaphroaigであるHighgroveの1999年。もう一つは、1989年のGlenfarclas 偉人シリーズで、カーネギー財団やカーネギーホールでも有名な、Andrew Carnegieのラベルのもの。ともに、シングルカスク、加水で46%のアルコール度。
折角なので、昨年元同僚達にいただいたバカラで、まずはストレート。そのあと大きめのロックアイスを入れて、軽くステアしてみた。どっちがどっちということもなく、それぞれに個性がある。ただ、両方とも、Island らしい香りはしっかりとあるのに、ちょっと抑え気味の品がある感じなのは、皇太子と大実業家の名前のせい? 特に、氷を入れてステアしただけで、芳醇さが際立つ感じには、びっくりした。どっちが好きですかと問われたら、僕はカーネギーラベルのGlenfarclasかな。
つい数年前のことだが、スマートフォンの普及で携帯網に大規模な障害が頻発したことがあった。この時に、言われたのが、スマートフォンの普及により消費帯域が増加したことに加え、セッション数の急激な増加の影響が大きな原因とのことだった。
今後、IoTによるインターネットに接続するデバイスが天文学的に増加すると、今度は同様のことがインターネットで起きるのではないかと懸念している。つまり、とんでもない数のデバイスが、頻繁にセッションを確立して、通信することになったら、インターネットのインフラはスケールするのだろうか?
また、センサーやM2Mのようなペイロードの小さなパケットが増加することも、少なからぬ影響を与えるのではないだろうか?
となると、無線、有線を問わずIoT時代に適した通信技術というのを、検討する価値があるのではないかと考えさせられた一日だった。
企業も研究機関も巨大化して、資金(予算)力を得ると、その金にものを言わせて、時間を買うという名目のもとに外部に技術や研究を発注するようになる。
外部に発注していたとしても、その本質というか肝の部分を、自社の中で咀嚼して、内部の体力が付くのであれば、それは成長の持続になるのだろう。
ところが、こういうのを長年続けていると、外部に出したものを、咀嚼して自らの力にする機能は失われ、資金にものを言わせて上から目線で外部に接するだけになる。
そして、この状態は、確実に企業や研究機関としての、基礎体力を奪っていくようだ。こうなると、陰であそこは金は在るけど技術は....的な評価になっていき、自ずと競争力が失われる。
そしてついには、唯一のよりどころの資金(予算)もだんだん無くなって、瀕死の状態に陥る。こうなってしまうと、その状態から脱出しようとしても、染み付いた習慣で、外部に解決策を求めてしまい、自ら立ち上がれなくなる。
こういう流れを、感じさせることが、最近立て続けに、周りで置きているのが辛い。