午前中は、情報銀行やデータ交換市場について、立法府側の立場の方とディスカッション。ベンチャー事業と法制となると、すぐに規制緩和とかいう視点に陥る人が多いけど、本当に新しい事をやるときって、既存の規制をどうするかではなく、新しい世界で新しいルールをどう作るかだよねと言うのが、今日はとても納得する話しだった。
僕の周りには、そこそこに署名なVCとかメンターみたいな人がいるけど、こういう発想の人には、あまりお目にかかる事がない。過去の事例や物差しで物事を評価し、かつ社内決済やら自己保身が目的の人には、こういうチャレンジングな話しは出来ないと思う事が多い。
ドラッガーの古典にあるように、イノベーションが、新しい顧客を創造することだとすると、顧客がついてターンアラウンドが始まってというのは、すでにイノベーションの萌芽をみた後なのだから、そこにしか張れない輩がイノベーションを加速するとか支援するなんていうのは、まったくもってお門違いなわけだ。
そんな、自称イノベーター支援な人に食傷気味だったのだが、イノベーションとは程遠いようなイメージのある立法府のベテランから、その本質を鋭く語られて、感嘆する事しきりだった。
そういえば、MISの時にも会期中の国会の委員会室で、残念ながら他界されてしまった某先生に、新しいビジネスのあり方的なことを、鋭く指摘されたことがある。
結局のところ、立法府にしても行政府にしても、それなりの力のある人というのは、大局観があるわけだ。