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2017-03-01 スピード感

_ [仕事][インターネット] スピード感

  昨日、今日とあるクライアントのオフィスで打ち合わせ。こちらのクライアントさんは、比較的老舗な大手企業なのだが、そのスピード感がなんとも心地よい。ここの場合には、基本Face to Faceなのだが、日程調整がダラダラじゃないので、スピード感がある。

  仕事柄、若いインターネット系企業との付き合いは、いまやメールのレスどころかチャットのレスで進む。一方で、それなりの老舗というか歴史のある企業だと、どうしてもFace to Faceになるだけでなく、その日程調整に時間をようしたりする。はっきり言って、Web会議でいいじゃんと思うことが多いのだが、そうはいかない。

  今朝一番で訪問ししたクライアントは、とても厳しい状態から外資の傘下になるという荒療治を受けて、いま業績が戻りつつある。この会社の方かに先日伺ったら、圧倒的にテレカンになって出張が激減したそうだ。それでも、まだ自席からWeb会議というレベルではなくて、会議室に集まってビデオ会議なので、外部の人間はそこに行かないとならなかったりする。

  そういえば、霞が関の関係では、テレカンがまず無いし、霞が関系な研究機関でも、相変わらず特定の場所に集まって旧式のビデオ会議だ。WebExでもGoToMeetingでも、もっと営業してくれれば良いのに....


2017-03-02 Welcome to New York

_ [仕事][] Welcome to New York

  午後の便でニューヨークへ移動。ちょっと、この備忘録の古い記事を確認したら、最後にNYに来たのは2006年1月なんで、なんと11年ぶりということになる。確か、その時も十年ぶりくらいだったのだが、NYは十年に一度しか縁が無いわけだ。

  今回は、2泊4日の弾丸出張で、バタバタと予約した関係から、行き先がNJなのに、JFK便になってしまったので、空港からがまた遠い。空港でUberで見積もりみたら185$。シャトルのディスバッチャーに調べてもらったら、135$ということで、出発まで30分以上待ちになるけど、シャトルにした。

  それにしても、まぁ相変わらずJFKからブルックリンを抜ける道路は大渋滞。頭の中では、Taylor Swiftがパワープレイされてるんだけど、渋滞のスピードだと今ひとつWelcome to New Yorkっていう高揚感がない。シェアードシャトルで、9人乗ったのだが、僕以外は全員が途中のNew Arkで下車して、ハドソン川を渡りしばらく行くと、やっと車が流れ出し、夜8時過ぎになんとかホテルに到着。

  ホテル内のレストランで食事を軽くとったら、日本の仕事時間になったので、そのままメールとチャット。なんだか時差もなにもあったもんじゃ無い、いつものことだけど.....

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2017-03-03 Standard Association

_ [仕事][電波] Standard Association

  朝から標準化の仕事でIEEE SA (Standard Association)のHQを訪問。IEEEのメインオフィスから2ブロックほど離れたビルに、SAのオフィスはある。ホテルからの無料シャトルで来たのだか、シャトルの運転手の娘さんが以前はIEEEに勤めていたとのこと。このエリアだと普通にIEEEという名前が通じる程度には、大きなビルと雇用があるようだ。

  SAのオフィスには、約80名のスタッフが所属しているのだが、在宅勤務や出張やらで、常時オフィスに在籍しているのは、いつも半分くらいだそうだ。

  ここでは、この80名のスタッフリソースで、膨大なIEEEの標準化に関わるバックオフィスやサポートを専門に行っている。実際の各種作業の多くは、標準化を実施するWorking Groupによって行われ、たとえばLAN/MANの標準化をする802などは、600人近い人々が活動しているが、その裏ではここのスタッフが運営から出版などのサービスを提供しているわけだ。

  日本の電波系の標準化組織も、それなりの数のスタッフがいるけど、民間が進める標準化に対して、支援サービス提供をするという意識は感じ無いどころか、上から目線なとこが大きく違う気がする。

  それにしても、何人かのSAのスタッフとは、顔見知りではあったけど、ちょうど昨年末に出版になったIEEE802.11aiのエディタ業務などをしてくれた人などにも会えて良かった。なんだかんだ話しをしていると、やはり802系、特に802.11のプレゼンスの大きさは凄くて、802.11の中でTGチェアをしていたというのは、それなりに評価されることが、短い挨拶でも感じた。

  打ち合わせ後に、遅めのランチに行くときに、HQのビルによってIEEEのロゴの前で記念写真。食事後SAの事務所に戻り、UberでNYに移動する。

  Uberの運転手の人が、スマホ二台を装備して、一台をUberアプリ、もう一台をGoogle Mapにして、使い分けている。なんで二台あるのと聞いたら、一台は急な経由地変更などのリクエストの時に検索したり、なんかの理由で不具合が出た時のバックアップにしているとのこと。

  彼は、大学の時は専攻が宇宙工学だったそうで、その後は環境関係でMBAをとって、環境や教育の分野で仕事をしてきて、日本の某財団からのファンドを、現役時代には受けていたそうだ。そんなわけで、まぁスマホ二台は、やはり宇宙工学とかしている人としては、Single Point of Failureが許せ無いんだねとか聞いたら、そこからエンジニアリング話しが盛り上がってしまい、珍しく道路がスムーズだったこともあり、気が付いたらNYCに到着していた。

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_ [] NYC

  ホテルに着いて一休みしてから、久しぶりのNYCなので、少し散策。どこにというアイデアがなかったので、まずは4thからタイムズスクエァを通って、セントラルパークまで。タイムズスクェアには、やたら着ぐるみな人がいるんだけど、任天堂さんが日本のマリオカート会社にしたみたいな訴訟は、こっちではないのだろうか?

  セントラルパークのSheep Meadowで寝転がるには、時間も遅いし寒すぎるし、西加奈子の舞台の主人公みたいに置き引きされるのも嫌なので、南側を少しだけ回って、そのまま5th側へ抜ける。

  ブラザの前から5thを歩いてトランプタワーの前まで来たら、さすがにいまや観光名所なのか、歩道で写真を撮ってる人が沢山いる。というわけで、僕も、せっかくなので近くにいたニャース君に入ってもらい一枚。

  この時期はバーゲンもないから何も買う気がおきないので、5thはひたすら素通りして、セントラルターミナルのオイスターバーで食事。普段はあまり食べないマンハッタンクラムチャウダー、シャルドネ、1dozenのオイスターを満喫。しかし、ここの駅は、やはりかっこいいなぁ。

  ホテルの窓からは、壁のペイントと、相変わらず古い給水塔が見えたりするのも、NYCらしい。

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2017-03-04 ミッドタウンで朝食を

_ [] ミッドタウンで朝食を

  帰りの飛行機まで時間があるので、早起きしてセントラルパークで馬にでも乗りたいと思って、昨日ネットで調べて、いろいろと当たったのだけど、残念ながらどこもサービスされてるとこが無かった。

  もっとも、昨日の夕方もそうだったけど、かなり冷え込んでるので、普通にセントラルパークを散策するだけでも、それなりの覚悟と根性がいる。

  だったら、部屋でのんびりと思ったのだが、時差調整をなにもしていないので、払暁にはしっかり目が覚めてしまった。というわけで、せっかくなのでニューヨークらしいカフェで朝食でもとネットで検索。結構、ニューヨークでBreakfast みたないページがある。アメリカは、Breakfast Restaurantというカテゴリーがあるくらい、朝食が得意な店も多いからなのだろうか。有名なSarabeth’sは、マンハッタンに何箇所かあるのだが、ホテルの近くのMadison Aveの店だけは、なぜか開店が遅い。Yelpに聞いてみらた2ブロックほど歩いたところに、Rustic Tableという、ちょっとヘルシーで素敵なお店を発見して、ここに行ってみた。しかし、2ブロック歩くだけでも、寒さが身にしみる。

  せっかくなので、ヘルシーにギリシャヨーグルトの入ったグラノーラをオーダー。一人だったのでRusticなテーブルじゃなくて、カウンタだったけど、気持ちの良いサービスと味で、良い1日のスタートになった。

  ホテルに戻っても、いまひとつ外出する気になれなかったので、チェックアウトギリギリまで、読書タイムで過ごして、ブルックリンで荷物をピックアップして、JFKに移動して帰国の途へ着いた。

  ホリーみたいなチャーミングな人と一緒なら、オマケの指輪もってティファニーなのに.....って、あれ絶対だれか真似してやった輩いるだろうな。

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2017-03-05 Autismの社会認知

_ [NPO] Autismの社会認知

  予定通り21時過ぎに羽田に帰国。慣れている西海岸と違って、東海岸の帰国便は、やはりフライトの長さがちょっと感じる。しかも、機内Wi-Fiがあるものの、はっきり言ってメール以外には、使い物にならない。

  だからというわけではないが、食事の時に一本だけ映画を観た。今回は、コンサルタントっていう映画だった。ネタバレになるといけないので、内容は書かないけど、主人公は高機能自閉症を持つ。そんな、主人公が子供の頃に家庭で独自の教育を受けた結果から身につけたスキルが、一つの伏線として描かれている。

  そういう対応は、ちょっとねと思う部分は多々あるのだが、それは置いといて、やはりアメリカでのAutismに対する、社会認知はかなり正しいことが観て取れる。

  古くは、ダスティンホフマンのレインマンなど、アメリカの映画に出てくるAutismを持った人の描写は、なかなかに実態をとらえているし、それをきちんと生理障害として描かれてる。

  日本でも、自閉症を持つ人が描かれるテレピドラマや映画があるけど、いささかデフォルメし過ぎだったり、少し違和感があるものが多いかもしれない。

  実際に、米国の知人らとの会話で、Autismという単語を使うと、多くの人が正しく理解していることが多い。というわけで、Autismの社会認知の差が映画でも感じたわけだ。

  助演の女優は、Anna Kendrickだったので、観終わったあと暫くしたらCup Songが脳内再生されてしまった。


2017-03-06 あご出汁販売機

_ [MISC][] あご出汁販売機

  昨夜、羽田に帰国したんだけど、さっそく今朝は羽田から広島に出張。去年の後半から立て続けでに、広島での講演が続いて3回目。しかも、前回は欧州から帰国した翌日、今日はNYから帰国した翌日と、なんだか広島市内に来るのが、いつも海外出張から戻った翌日というのは、変な巡り合わせだ。

  今日は、20年以上前におつき合いのあった、広島の設計会社の方がわざわざ参加してくれたり、学生時代にインターンシップでRootに来てくれて、それ以来長い付き合いの大学の研究者の方も駆けつけてくれたりで、広島との縁を感じる。

  昼に市内を歩いていたら、なんとあご出汁の自動販売機があった。ペットポトルに入った濃縮の出汁で、3種類くらいある。しかし、これってどのくらい日持ちするんだろう。初めてみたので、写真をFaceBookにあげたら、かなりの人から、あるある情報があって、どうもコインパーキングの会社と提携して展開しているらしい。広島で買って帰るのは面倒だし、出汁は自分で引くので、あまり買う気が起きない。でも、SNSの評判みてたら、こんど東京で見かけたら買ってみようかなと少し心が揺らいだ。

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2017-03-07 知財の行政課題

_ [仕事] 知財の行政課題

  今朝は、日本知的財産協会の方からヒアリングを受ける。EverySenseでの知財の考えなどを、一通りお話しした。

  たまたま、そのなかで行政に改善して欲しいとこみたいな話があったので、印紙をはらないで出願しまくるのを、受理しないで速攻で却下してほしいと話した。

  前にも書いたけど、EverySenseは、会社設立時に日経新聞が記事を掲載してくれたら、翌日に商標登録がされてしまい、こちらの登録が長期にわたり待たされた。

  この先に出願したのがPPAPでも話題になった常習犯で、印紙をはらずになんでもかんでも出願するので有名な輩だった。印紙を貼っていないのは、書類不備が自明なんだから、監督官庁が即座に却下してくれれば、こういうくだらない事をする人間を排除できるので、ぜひ運用を見直してほしいと話しておいた。


2017-03-08 個人情報と広告ID

_ [仕事][MISC] 個人情報と広告ID

  今日は、午前中にDMPで有名な会社さんと打ち合わせ。ネットのターゲティグ広告に絡んで個人情報保護法のなかなかに悩ましい問題を聞いた。

  SNS事業者は、利用者のメアドなどをもとに、ハッシュし各ユーザー毎にユニークなID(AD IDというのかな)を生成している。このIDに紐づく、個人特定情報などは、これを生成したSNS事業者にしかないので、他の事業者は、このIDをもらったところで、個人特定情報を得る事はない。

  DMPの会社は、検索連動型広告などは、この広告IDで連結させてリコメンド広告などを表示させている。ここで、DMP側は、あるIDに対応して発信した広告の種類や回数を、SNS事業者にレポートする。この場合、DMP側は、ハッシュタグから個人情報への展開は、当然できない。しかし、この報告を受け取るSNS事業者側が、このIDから個人情報を展開できることは自明だ。

  さてさて、この場合は、このDMP事業者が送出する広告IDを含む情報は、匿名化された情報と言えるのだろうか? DMP事業者にとっては、匿名化された情報ではあるが、受けて側にとって匿名性がない事自明であり、受けて側が非匿名化できることを知っていて、それを渡すことになる。

  つまり、事業者Aが匿名化したハッシュIDを外部に送出するときは、匿名化情報と言えるけど、それを受け取った事業者Bがそれを事業者Aに送出するときは、それは復号可能な情報になってしまうわけだ。

  こうなると、事業者Bは、非匿名化情報を送出したことにならないのだろうか?

こんな広告の話ではじまった1日は、広告業界の業界紙からの取材で終わった。


2017-03-09 議事録

_ [仕事] 議事録

  自衛隊にしても、都庁にしても、役所にしても、不思議なくらい議事録がよく破棄されたり、無かったりすることが多いのは、根本的に何か文化的気質が、そこに存在するんだろうか?

  今週は、ちょうど公的な助成事業の年度末の会計検査がいくつかあり、今日も今年度で終了する開発案件の一つの検査が行われた。このケースは、月単位で報告を出しているし、中間検査も受けている。

  しかし、毎回のように「此処はどうなってますか? 」「それは前回、このようにしなさいと指導されたので、こうしましたが....」的なことが発生する。

  一つには、検査員が異動などで変わるために、個々人の基準がずれることにある。分厚いマニュアルが用意されているにもかかわらず、マニュアルの解釈に差異が出るのだ。さらに、悲しいのは、検査員が同じでも、過去の経緯を忘れてしまったりで、こういう事が発生する。

  本来であれば、こういうのは、作業終了後にきちんとラップアップして、議事録を作成し、相互が確認、同意して残しておけば良いのだが、そういうことはされない。

  それどころか、この類に来る人たちは、裁量的な判断の部分について、口頭でしか指示や指導をせず、メールでさえも言質が取られるようなことを嫌う。まぁ、それはそれで阿吽というか、それが楽というのが、相互にあったりするのだろう。

  しかし、ものごとを進めるという点からは、議事録をきちんと残すだけで、生産性も大きく改善するはずだ。

  僕は、30年くらい前に、とある企業で2年間くらい営業職にいた。営業職と言っても、取り扱うのは技術的な案件であり、開発部門や製造部門の人達と一緒にお客様と打ち合わせする事が多かった。僕は、本当に字が汚いので、自筆で何かを書くのが苦手なのだが、当時の現場ではメールなんてなかったし、ノートPCもJ3100が発売された直後くらいで、普及してなかった。

  そんなわけで、打ち合わせの時には、僕が自筆で議事録を、その場で記載して、お客様、自社相互の参加者に内容を確認してもらい、サインをもらうのが常だった。当時は、会社が議事録用紙なんていう、日付やタイトル、参加者などを記載する枠が印刷された、専用のものが存在していたから、これは僕だけではなく、ひろく普通に行われていた行為だったのだろうが、一方的なメモとして記載して、参加者に確認やサインまでは求めない人がほとんどだった。まあ、間に入るというかPM的な立場になる僕には、とにかく物事を進めるために、参加者の言質をとるという意味で欠かせない行為だったけど、その分生意気な若造って思われていた。

  思うに、こういうその場で、議事録を記載し、相互確認し、サインするという行為は、電子ホワイトボードや、ノートPC、メールなどのITの発達によって、失われていったのかもしれない。

  まともな人や組織では、打ち合わせ中にスクリーンをプロジェクタなどで共有したり、Googleアプリのようなもので、シェアをしていくスタイルが普通にあるのだが、その場所の環境などもあり、メジャーとは言い難い。

  そして、もうひとつ根本的な話としては、打ち合わせ内容をきちんと整理して、議事録とすることが苦手な人が多いことだ。

  こういう、人とのコミュニケーションから要点整理、確認をするような訓練は、若いうちからすべきかもしれない。


2017-03-10 Sub-1Gの第一人者

_ [仕事][電波] Sub-1Gの第一人者

  今日の午後は、インターネット協会のIoT推進委員会の第六回のシンポジウムだった。テーマは、IoTの価格破壊の鍵「~新型無線通信LPWA日本上陸~」というこで、KDDIさんがLoRa、KCCSMEさんがSigFoxの解説をしてくれた。

  Sub1Gのソリューションとしては、それぞれに面白い取り組みだけど、きちんと出来ること、出来ないことを利用者に説明していかないと、Wi-Maxと同じような事になりかねないので、そこは少し冷静に見守りたい。

  そういう意味では、今日のお二人は、馬鹿騒ぎなセールストークではなくて、それなりにツボは押さえていたようで、パネルでの質疑も良かった。 まぁ、それでもデューティ問題やフレネルな課題については、禁忌な感じなのがなんとも言えないけど。

  今日は、IoT系という事で、これらの自営系だけでなく3GPPなどで進めるキャリア系な標準にもパネルでは触れられたのだが、IEEE802.11ah Wi-Fi HaLowの事は、誰も言及しなかったのは、少し寂しかった。

  そんな、シンポジウムが終わって、山梨に帰る途中、知人の訃報が届いた。彼は、IEEE802.11ahで沢山の寄与をし、Wi-Fi AllianceのHaLowにも積極的な貢献をし、間違いなく日本におけるSub-1Gの第一人者だった。

  去年の秋にも、標準技術のセミナーでご一緒したのだが、そのあとに病気が見つかり、無事に手術が終わったことを、ご自身でSNSにあげて教えてくれた。その後も、たまにSNSにも投稿があったので、療養されているものと思い、またお会いできることを信じていた。

  彼は、大手メーカに社員として、標準化に参加されていたが、数年前に定年退職され、その後はプロのコンサルタントとして標準化活動を続けていた。欧米の会社の多くは、標準化エキスパートと言われるコンサルタントを積極的に活用して、標準化活動をしている。だから、欧米には、コンサルタントの人が沢山いるのだが、日本で標準化活動のプロと言えるようなコンサルタントの人は、残念ながらとても少ない。そういう中で、本当に技術のコアなことをわかり、俄かセールストークをするような似非技術者ではないプロを失ったことは、とても残念でならない。

  僕は、年齢も比較的近かったこともあり、尊敬とシンパシーをいつも感じていた人なので、とても悔しい思いがする。

  皮肉なことに、明日からバンクーバーで、IEEE802のPlenaryのため、告別式などには参加できないが、IEEE802の多くのメンバーと彼のご冥福祈り、残された家族の皆様への追悼を願うつもりだ。

  IEEE802のメンバーのメーリングリストに、訃報を流しておいたが、すぐに何人もから追悼の言葉をいただいたので、まとめて記録してご家族にお伝えできればと思う。

  Condolences

  I have to inform you of some extremely sad news. Mr.Syusaku Shimada passed away early this morning (March 10th, 2017) after a long fight with cancer.

  Mr.Syusaku was a longtime active member of IEEE802 and contributed to IEEE802.11ah ,802.15.4s and WG.

  We pray that his soul may rest in peace.

Sincerely yours

Hiroshi Mano


2017-03-11 早春満開

_ [NPO] 早春満開

  二週間ぶりに山梨での週末。午前中は、明野のSunnyで一鞍。なんだかんだで、三週間も間が空いてしまった。そうじゃなくても、いろいろと悩みまくっている状態なので、今日もまったくダメダメ。最後に、少しだけヒントを掴めたような、そうでないような状態だった。

  昼は、白州の卵かけ御飯屋さんで、卵かけ御飯の鳥汁セット、つみれと野菜の入った鳥汁と、赤米のご飯、漬物に、付け出しがついて、600円は嬉しい。

  今日は、比較的暖かだったので、横の山を探って、今年二度目の蕗の薹摘み。天婦羅という声が圧倒的に多いけど、これだけで天婦羅はちょっとねということで、今日はパンチェッタ、からすみと一緒にパスタに。色合いがなかなかに春らしくなった。残りは、蕗味噌にしたら、小瓶に二つ分になった。

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2017-03-12 [旅]茅ヶ岳〜Vancouver

_ [] 茅ヶ岳〜Vancouver

  朝は、相方と久しぶりに茅ヶ岳まで、10kmほどトレイル。茅ヶ岳は、日本百名山の著者である深田 久弥さんが愛した山で、終焉の地としても有名だ。深田 久弥さんは、ここから甲州街道のほうへおりてきた穴山や日野春に、いくつかのゆかりの宿などかある。

  それにしても、この時期の馬は元気なこと、元気なこと。それなりに発汗はするものの、ベース配分を保つのには、こちらがしっかりと集中していないとならないので、ライダーにも良いトレーニングになる。

  一旦、自宅に戻った後、昨年に集落の草刈りやら芝焼きやらに出労したことに対する日当が配布されていたので、それで八ヶ岳にあるカフェでランチ。YS Cafeというおしゃれなカフェで、オーナーさんが食材を厳選して、丁寧に料理やスイーツをつくっている。馬好きということで、お話を聞いたら、藤沢の出身で、長年乗馬をされているとのことで、知っている名前が何人も出てきた。

  食事のあとは、地元の酒蔵で今シーズンのお酒を調達して、車で東京に移動。ディラーに点検のために入庫し、会社で書類などを一部ピックアップしてから成田に行き、今日からはじまるIEEE802のためにVancouver便に。

  成田のラウンジに早めにいって、食事をしていたら、同じ会議に行く人だけでなくて、別な会議に行く人もいたりして、今日は知り合い率が高い。朝の騎乗の埃もあるから、シャワーを浴びたりして、ちょうど良い時間になった。今日は、機中及び到着後に、なんだかんだ10人くらいの顔見知りが同じ便に乗っていたようだ。

  バンクーバーの空港からは、地下鉄でダウンタウンに移動して、チェックイン。チェアミーティングで、関係するトピックスのことを擦り合わせしたあと、こちらで合流した仲間と近くのレストランで夕食。

  最後は、現地時間の夜9時半から日本とテレカンで、長い移動日が終了。

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2017-03-13 In memory of

_ [仕事][電波] In memory of

  今日からIEEE802 Plenaryのレギュラースロットが始まった。今日は、朝の802EC(Executive Committee)及び、IEEE802.11やIEEE802.15 の Plenaryで、先週他界された仲間に対する黙祷が捧げられた。

  先週、グループのメーリングリストに、この悲しい知らせをしたのだが、すぐに802.11のチェアから、追悼のための時間をアサインするので、スライドを用意するように指示された。その後、802.15のチェアにも連絡がいき、彼が802EC及び802.15の方でも、アジェンダに追悼の時間を入れてくれた。

  そして、別な仲間から提案をもらい、急遽Conolences messageを受けるために、Condolences bookを買ってきて、会議のレセプションデスクで記帳を受け付けてもらうことにした。

  802全体だと500人くらい参加しているので、故人と個人的な交流のなかった人の方が多いかもしれないけど、彼はもう十数年にわたり参加していたので、写真を見れば分かる人はかなりいる。

  こういう一連の動きに対して、ミーティングオーガナイザーの会社の連中も、迅速かつ親切に対応してくれた。こういうのは、IEEE802は参加資格が個人ベースであることから、コミュニティに対する共有意識が高いことの良い点かもしれない。

  夜は、Space Xに転職して、シアトルに引っ越した仲間が、わざわざ車で参加しにきてくれたので、彼を囲んで一献。

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2017-03-14 楽しい英文添削

_ [仕事][電波] 楽しい英文添削

  IEEE802.11aiは、12月に標準が正式に出版されて、今回のPlenaryでは、その表彰とプレスリリースの承認というのが、最後のお仕事としてある。プレスリリースは、IEEE-SA(Standard Association)が出すのだけど、そのドラフトの作成と承認は、802.11WG/802SCで行われる。

  こういう広報的な部分は、WGのセクレタリーが責任者として仕切っているのだが、まずはドラフトというか叩き台をTGチェアである僕が起草した。

  今日の午後の特別セッションで、関係者が集まってその内容について、精査、修正をしたのだが、公開の場で英文添削を受けてるみたいで、恥ずかしいけど、良い勉強になった。

  センテンスの書き方とかで、プレスリリースの場合には、ここは大文字で初めるほうがいいんだなんてのは、教科書には載っていないことだ。そのほか、細かいエディトリアルなのもあったけど、センテンスを変えるとともに、単数形を複数形に直すとこなどもある。

  そんななかの一つで、StadiumをStadiumsにしたら、ベテランの人からそこはStadiaが適切だという指摘をされた。そうなのか...知らなかった、勉強になったとFaceBookに呟いたら、なかなかに反応があった。

  こういうのって、標準化に関わることの副産物として、とても良いことだなぁとつくづく感じた。

  夜のチュートリアルでは、日本の研究機関から一つ提案があったけど、反応はなかなか厳しい感じだ。やはり、呉越同舟というか大所帯で何か持ち込むと、それはそれで結構大変な背景があるんだなというのを感じる。

  でも、それなりに共通課題意識は、もてそうなので、戦術的なところをうまく整理すれば良いなと思う。ちょっと、ご縁のあるチームなので、なにかサポートできれば幸いだ。


2017-03-15 The team

_ [電波][仕事] The team

  今日の802.11 Mid week plenaryで、 チェアを務めてきたIEEE802.11aiの出版に対する表彰をしてもらった。これは、各TGなどが終了すると行われるもので、WG、TGのオフィサー及び、TGの作業に貢献したメンバーに対して、記念の盾を送り、その貢献への感謝を表すものだ。今日、TGaiでは、WG,TGのオフィサー以外に、23人のメンバーが表彰された。

  実際に、この技術の標準化を提案しはじめた当時は、この技術が解決する課題を共通認識として持ってもらうことからのスタートだった。技術自体は、1999年に起業したMISで開発され、実用化されたものだけど、今のようなスマホの普及という状況になって、はじめてその価値が認められたわけだ。

  標準策定の前段階であるStudyGroupから足掛け6年の作業だったが、そこには今日の表彰者に含まれない、実に多くの人の参加と寄与があった。実際に、多い時には100人近くが参加し、一週間の会期中に12コマ(24時間)の会議を行い、毎週テレカンも行ってきた。

  というわけで、今日のメンバーの笑顔は、その達成感をしっかりと共有していることの表れだろう。

  さて、この後はというなかで、ひとつ検討しているアイデアがあって、これにバイスチェアとエディタの二人がかなり積極的な対応をしてくれた。TGaiの特徴のひとつは、僕も含めてオフィサーが個人のエキスパートにより構成され、運営に対して大手企業の影響力から独立していたことだ。もちろん、技術の提案や中身については、大手企業の人達が圧倒的に寄与しているけど、これはTGとしてのガバナンスがきちんと取れる体制だった。そんなわけで、新しいアイデアについても、このオフィサー達の協力の提案は、とても頼もしい。また、欧・米・日というバランスも取れている。

  ところで、今夜のソーシャルは、長年IEEE802.3 イーサネットの標準化に貢献してきたベテランの表彰セレモニーがIEEE-SA主催で行われ、かつてないほど豪華な食事でびっくりした。こんなの、今回が初めての参加の人がいたら、絶対に勘違いするぞと思った。

  しかし、ソーシャルの会場で、802.11のWGチェアから、次のTGはどうするんだと言われたのには、ちょっとびっくりした。まさか、なにか期待してんのかよ.....

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2017-03-16 良きメンターに囲まれて

_ [電波][仕事] 良きメンターに囲まれて

  IEEE802.11の木曜の夜は, CAC (Chair, Advisory Committee)という会議。この会議は、Face to Face会合の始まる前日の日曜日の夜と、最終日前日の木曜日の夜に開催される。また、二ヶ月に1回の会合の間に、二回程のテレカンも行う。

  このCACは、その名前のとおりて802.11のWG及び各タスクグループ、やスタデイグループのチェアが参加し、全体会合のアジェンダや、部屋の割り当て、運営ルールの改定などの議題を調整する。また、上部団体であるSA(Standard Association)のスタッフも参加しており、国会で言えば議運みたいなものになる。

  この会議のメンバーの多くは、WGのチェアらをはじめとして、皆ベテランなわけで、6年前に11aiの前身となるFIA Study Groupが組成された時に、僕はその末席に参加することになった。それ以来、本当にいろんなことを、この会議で教えてもらったことが思い出される。まぁ、僕にとっては、この会議のメンバーは、全員が貴重なメンターだ。

  まだ、標準化としてやるべきことはあるから、IEEE802の活動には、参加する予定ではいるけれど、とりあえずCACに出席するのは、再びSGやTGのオフィサーになれば別だけど、一応今日が最後になる。

  そんなわけで、最後のラウンドテーブルで、みんなに謝意を発言したら、スタンディングオベレーションで拍手をしてくれた。また、先週残念ながら他界した仲間に対する追悼の記帳についても、責任持って家族に届けますということを伝えたのだが、これに対してもきちとんアナウンスし記帳のための準備したことに対して、感謝の言葉をもらった。こういうところは、本当にコミュニティとしての連帯感を感じ、この標準化に貢献できたことを誇りに思うものだ。

  今日は、日本時間で僕の50歳73ヶ月目を迎える日ということもあり、11aiの完了とともに、多くの人からSNSやメッセンジャーでお祝いの言葉をいただいた。そして、夜はCACが終わる遅い時間にも関わらず、会議に参加している日本の仲間が、ホテル近くのステーキハウスで、誕生祝いと11aiの終了を祝してくれた。

  思い起こせば、2010年の誕生日も、オーランドで開催されたIEEE802.11のPlenaryの会期中で、この時にSG設置への動議が承認されたのだった。

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2017-03-17 YVR-SJC

_ [仕事][] YVR-SJC

  早朝にホテルを出発して、SJCでの個別打ち合わせのために移動。しかし、その途中に空港でテレカンを一つ。来週の会合での資料を、民間コンソーシアムの担当者が作成してくれて、それを紹介してくれる日本のキャリアの方と、三箇所での会議。幸いに、空港のラウンジの会議室が空いていたので、心置きなく声を出して話せた。日本以外だと、ラウンジなどで携帯電話でテレカンなどしてる人をよく見かけるけど、日本の習慣に馴染んでいる身としては、ビジネスブースのようなとこでも、やはりちょっとボソボソ声でも気を使ってしまうので、こういう閉じた部屋が使えるのはありがたい。

  11aiが標準化された事もあり、いよいよ民間での実装とその相互接続試験などが重要になるのだが、コンソーシアム側の選任担当者が作成したスライドを見ると、想定以上にその効能が理解さてれいる事がわかって、ちょっとびっくりした。もっと、部分的な理解しかされていないと思ったのだが、用途も含めて、しっかりと潜在的な可能性も記載されていた。

  今日のフライトには、802.11WGの二世代前のチェアや、11aiでも大きな貢献をしてくれた参加者なども載っていたので、改めて謝意を伝えてご挨拶。

  予定通りSJCに到着して、二つの会社で個別ミーティングをし、夜の便で再びバンクーバーに戻る。朝も夜も、パスポートコントロールで、日帰りの事を説明すると、ちょっと呆れられた感が.....

  夕飯は、ホテルの隣のマックが24Hで空いていたので、久しぶりにビッグマックを食べた。これも、なんか懐かしい味だわ。


2017-03-18 Breakfast in Vancouver with buddy

_ [電波][][仕事] Breakfast in Vancouver with buddy

  朝、遅めにホテルをチェックアウトし、TGaiのバイスチェアと二人で、コンショルジェお勧めのカフェで朝食。窓の外に広がるCoal HarborからNorth Vancouverを望む景色は、朝靄が少し残っていて、なかなかに幻想的だ。眼下には、水上飛行機のハーバーがあって、湾の真ん中には、水上のガソリンスタンドが浮いてるのも、なかなかに他では見れない景色だ。

  バイスチェアの彼は、僕らが標準化の第一ステップであるWNG-SC(Wireless Next Generation Standing Committee)で、何度か発表をしていた時期に、TUB(Technical University of Berlin)の研究者として、比較的近い発表をしていたことから、少し会話をするようになった。

  その後、ベテランの参加者のくれたヒントを元に、僕らが大きく発表内容を変更して挑んだWNG-SCで、参加者から大きな賛同を得たのだが、この時はこの会合に彼が参加していなかった。ところが、会議の議事録などが共有サーバーにアップされた後、すぐにメールをもらい、僕たちが次の会合で、Study Groupの組成を進めるならば、ぜひ協力したいという申し出をくれた。

  そして、次の会合の時に、僕らはStudy Group設置の動議提案をし、100%の賛成を得て、正式に標準化作成へのプロセスに踏み出した。当初、僕としては、英語力なども踏まえて、自分はバイスチェアで、誰かベテランをチェアに探そうと思ったのだが、当時のWGチェアから言出しっぺの法則的に推されたのと、彼かサポートをしてくれるということから、スタディグループのチェアを引き受けることにした。

  それ以来、実質的な作業の多くを、彼に頼って、僕はもっぱら取りまとめや個別の調整をする形をとり、結果的にはTaskGroupまで、タッグを組んで、さまざまなシーンを乗り越えてきた。この間、彼は女の子を授かって、もうすぐその子も1歳になる。

  そんなわけで、まあ彼とは、なんども食事もしたし、お酒も飲んだし、議論もしてきたけど、今朝は二人とも、かつてないほどリラックスして朝食を共にした。

  それでも、話題は次のテーマの進め方のことで、これまた僕が言い出したアイデアだけど、僕の外側で歯車が回り出してる感が強い。僕としては、自分は少し下がって、日本からの若手の人にリーダーシップに入って欲しいのだが...誰かいないかしらん。

  リラックスしたからではないけど、見た目と違って、ここの朝食のバンケーキは、とてもさっぱりしていて、美味しかった。日本では、こういう朝食を普段食べないんだけど、せっかくだからとチャンレンジしたのが正解だった。

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2017-03-19 アラスカ

_ [] アラスカ

  予定通りに午後の飛行機でハンクーバーから羽田へ帰国。普段、飛行機に乗っていても、あまり窓の外の景色を眺めることがない。昨日なんて、サンノゼに往復したのだが、往復ともにテイクオフ前に寝落ちして、途中で目がさめたものの、着陸時にはまたしても寝ていた。どうも、離着陸前後は、僕は睡魔に襲われる。

  ところが、たまたま今日は離陸して食事のときに、ふと窓の外をみたら、素敵な景色が広がっていて、ついつい見とれて写真まで撮ってしまった。いつも、アラスカの上空は飛んでるんだろうけど、こんなにくっきり、すっきり見渡せるのは知らなかった。

  昔の太平洋線はアンカレッジ経由だったという話しは、よく聞くけれど、僕が太平洋を越えた頃は、もうとっくに直行便だったので、アラスカというのは、なんかとても遠いイメージがある。逆に、アマチュア無線をしていた頃は、アラスカ(KL7)の局とも交信したけど、それはそんなに珍しい話しではなく、むしろ今のほうが珍しいかもしれない。

  久しぶりに、飛行機からの景色を楽しんだあと一眠りして、夕方無事に羽田に帰国。バスを乗り継いで、三鷹のディラーによって、点検にだしていた車をピックアップして、山梨の自宅に帰宅。なんとか、日付の変わる前に戻れた。

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2017-03-20 健康的時差調整

_ [] 健康的時差調整

  海外出張から戻った時の時差調整は、とにかく頑張って寝ないで、寝るべき時間に爆睡というのが原則。というわけで、平日に帰国の場合は、そのまま仕事したあと、アルコール摂取へ走るパターンだった。

  ところが、今回は嬉しいことに、今日が休日なので、朝からSunnyの丸馬場で一鞍練習。そのあと、散髪して、ちょっと蕗の薹摘んで味噌にして、温泉に入って、東京にもどるという、とても健康的に体を疲れさせてみた。

  これで、がっつり時差ぼけ一発解消となることを期待して、早めに就寝してみる。


2017-03-21 安全を安心に近づける技術者

_ [MISC] 安全を安心に近づける技術者

  豊洲の問題で、専門家による結論として、「科学的に安全」という事が報道されている。豊洲移転の是非については、今は早期決着をしてほしいという程度の関心と、個人的には築地にたまに行くので、まぁ遠くなるのか...くらいで、特段の意見を持ち合わせていない。

  しかし、今回の「科学的に安全」というのは、専門家というか、技術者としては、もうちょっと論理的な説明をするほうが良いのになぁと感じる。

  地下水を検査し、一定の安全基準と比較したら、大幅にそれを超える濃度の物質が検出されたのは事実だ。測定方法が適切であるとしたら、これは地下水そのものは、安全ではないという事だと理解できる。

  これに対して、地下水を市場で使うわけではなく、地下と地上は別に考えるべきだというのが、専門家の意見だと報道されている。つまり、安全基準を超える物質が、同じ敷地、建物内に存在するけど、それは、食品などを扱う場所ではなく、分離されているから安全であるというわけだ。ここで、専門家ならば、その汚染物が地上で扱われる食品などに、与える影響の可能性を示して、それが十分に低いので安全だという説明をして欲しいと思うわけで、いろいろとネットで検索してきたけど、その辺りの情報が見当たらない。

  科学には疎いので、素人的には水溶性の汚染物質というのは、なんらかの形で、気化したりとかはないのだろうか? なんて疑問が湧いて出る。また、建物や配管の構造上とか、事故や運用の人為的ミスにより、これらの汚染水が、食品を扱う場所に漏えいする事はないという説明もあると嬉しい。

  というわけで、専門家が科学的にというならば、たんなる要素の一つだけでなく、システム全体での影響などについて言及した説明をしてくれれば、「安全」が「安心」に近づくのにと思うのだけど、この辺りの検証情報とか、どこかにないのだろうか?

  僕らは、技術者としてシステムを設計・実装をするときに、個々の要素技術を品質や仕様を検証するのは当然だ。しかし、それだけでは、システムのとしての「安全」ではないし、システムの利用者に対する「安心」を与えるものではないことを、良き技術者は知っている。だから、僕らはシステム設計の中で、二重化だったり、多重化だったり、運用規則だったり、様々な取り組みをしている。こういう「安全」を「安心」に近づける事により、システムとしての価値が高まる。

 そんなわけで、豊洲問題は、システム開発をする立場の技術者目線だと、もう少し専門家さん頑張ってよと思うのだ。


2017-03-22 事務局なお仕事

_ [仕事] 事務局なお仕事

  日比谷のホテルで朝食ミーティングのあと、総務省のIoT政策委員会配下のデータ取引市場等サブワーキンググループ。民民な打ち合わせを一つ挟んで、午後からはWi-FILS推進協議会。

  この二つの会議では、事務局は、冒頭に挨拶と会議の目的や趣旨などを簡単に説明し、配布資料の確認をすると、座長に議事進行が委ねられた。複数の参加者から提出されている寄与文章は、座長の指示により寄与者が説明をした後、座長の仕切りにより質疑を行った。そして、最後に事務局が今後の予定や、主催側の代表が上位や外部へのエスカレーション方針などを含めた挨拶をされて終了となった。

  つまりは、これらの会議では、事務局の仕事は、明確にミーティングアドミニストレーションであり、参加者の積極的な意見交換が活性されている。

  たまたま、先月参加した似たようなテーマの会議も、ちょうど先週に二回目が開催された。あいにくと僕は出席できなかったのたが、参加者や傍聴者がSNSでリアルタイムに実況していた。この実況を見ると、圧倒的に事務局が事務局案なるものの説明をし、質問に答える時間が多かったようだ。

  こうなると、参加している委員の人達は、おそらく自身の参加意義に対して疑義を持つだろうし、場合によっては発言をするインセンティブを失うかもしれない。

  それで恐ろしいのは、会議体の出力として、報告書なりガイドラインなりが上程されることで、そこには委員の名前が記載されことになる。そして、多くの場合には、そういう審議の過程や合意の有無は、それを受けるとる人には伝わらないことだ。

  せめてもは、座長一任として丸投げではなく、座長案をメールで審議するなりして、評決でもすれば良いのだが、なにしろ日本の会議体の多くは、合意形成ルールが不明なのだ。だから、議事録も恣意的な抜粋しか残らないし、後日に審議過程なども不明瞭なる。

  委員の人は、自分の判断としてその意思決定に賛否の意思表示をし、議事録にその旨でも記載していもらわないかぎり、後日それが課題の多いものであったら、その責任も分担することを自覚しないとならない。

  ちょうど今、IEEE802.11では、Dominance Issueとして、委員の議決権行使などに対する不作為な拘束や恣意的な運営を排除するためのチェックリスト的なものをチェアアドバイザリーのメーリングリストで議論している。

  日本のこの現状をみると、会議中に事務局が発言する時間の多さも一つの判断指標になりそうだ。


2017-03-23 売ります/買います

_ [仕事][インターネット] 売ります/買います

  ちょっと前に取材を受けた内容があなたの個人データが売れる時代に?というタイトルで、NHK News Webに掲載された。❔がつくのは、まぁこういう概念が、まだまだ十分に社会認知されていないからだ。

  というわけで、とりあえず、スマホの位置情報と歩数のデータを1時間毎にくださいという注文を、EverySenseで書いてみた。EverySenseでは、データを集める人が、目的やそのデータに対する対価を設定するわけだが、今回は1ヶ月間の期間で1時間に一度、位置情報と歩数情報を送ってくれたら、最大で3,076円相当のポイントをお渡しするというものだ。

  このポイントは、ゆうちょなどのメジャーな銀行への現金振り込み、各種マイレージやTポイントなどのポイントに交換可能なので、ポケットのスマホがお小遣い稼ぎをしてくれることになる。今回は、性別、生年月日、職業について、開示してくれる人のデータを集めるということも条件にして、100人ほどの募集するレシピ/オーダーを書いた。

  とりあえず、自動で承認する人は、すぐに反応があるのだが、こういう注文を受けてから、内容を確認して承認する人は、ちょっと時間が空くのだが、手動で承認してくれる人がそこそこにいることがわかった。                     

  年末・年始には、20日間で1,000円程度の報酬というのを書いたのだが、どうも3,000円となると、その時よりもかなり反応してくれる人が増えるようだ。たしかに、月に3,000円なら通信料金並みになるので、琴線に触れちゃうのかもしれない。

  というわけで、興味のある人は、ぜひEverysenseにアクセスしてみてね。


2017-03-24 税務会計Vs管理会計

_ [仕事] 税務会計Vs管理会計

  税理士、会計士さんらと、税務処理の諸々について、打ち合わせ。非居住者に対する源泉の取り扱いとか、開発費用の繰延資産とか、小さな会社でも悩ましいネタは多いものだ。

  しかし、毎度思うのだが、税務会計的な判断と、管理会計的な判断の溝というのは、なんとかならんのだろうか。時価会計としては、これは損金計上するか引当金をと言われても、税務的にはそれは認められないとか、その真逆のパターンとかが、いろいろとある。

  そして、毎度のことながらそういう相談に対する答えは、税務会計と管理会計は、違うからということだ。この辺りの話は、国が違えば、多少事情は違ってくるのだろうか?


2017-03-25 ナチュラルホースマンシップ

_ [] ナチュラルホースマンシップ

  今日は、Sunny主催で、帯広へから講師の持田裕之さんにお越しいただき、ナチュラルホースマンシップの勉強会。

  午前中は、僕の家でDVDやホワイトポードを使っての座学。映し出される映像の様子は、馬と人が見事にインターラクティブなコミュニケーションをしていて、まるで魔法を見ているようだった。少人数なので、途中で質疑を交えながら、とても深い講義だった。

  お弁当を食べた後、全員でSunny Fieldに移動して、Sunnyの馬たちでの実技。最初に持田さんが実践しながら、リーデイングやグランドワークを見せてくれたあと、僕たちも自分の相方と実践。

  正直、午前中に見たDVDとかは、あくまでそれなりの時間をかけて、いろいろと育ててきた実績と蓄積のある馬だからではと思ってしまったし、いきなり初めての馬で同じようなことが、目の前で再現されるなんてことは、まったくの想定外だった。まして、自分とのコミュニケーションで、相方が自分と一緒に歩いたり、歩様を変えたり、止まったりなんてことになるとは、目が点だった。

  夜は、持田さんを交えて、再び僕の家で懇親会。食事をしながらリラックスしながらも、ひたすら馬な話。持田さんには、延々と補講してもらってるみたいになってしまった。

  それにしても、今日はグランドワークの話ではあったけど、そこで言われたことは、そのままいつも騎乗の時に注意されていることと一緒だ。結局は、馬と人との関係性を確立して、互いに心地よい状態をいかに作り出すかということになる。そのためには、本当に集中して、いろいろなことを見落とさないようにしないといけない。

  これは、とても加速度センサーとかじゃ計れない。しかし、想定以上に馬って、頭いいんだなぁ、いつもすいません。

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2017-03-26 急ブレーキ

_ [仕事][インターネット] 急ブレーキ

  朝起きたら、家の周りが一面真っ白。昨夜から宿泊している馬仲間で、今日はSunnyで騎乗と思ってたけど、これではとても無理。昨日から出張で講習をしていただいた持田さんも、まさかこの時期にこんな雪景色をみとるは思わなかったとのこと。北海道から来た人が、山梨で雪を見て驚くというのも、なんだかなである。

  昼前には、雪が雨に変わって小降りになったので、家の周りを一回りして、ちょっと実験。加速度センサーで、急ブレーキ時の加速度変化を測定。まぁ、想定の範囲内だけど、それなりにしっかりと特徴抽出はしやすいことがわかる。

  夜は、ウッドデッキの下側の蕗の薹を摘んで、今年最後なので、天ぷらにして食す。どうせ、油使うので、ごぼうのかき揚げを一緒に揚げて、主菜も鰤ご飯にして、和な一人ご飯。

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2017-03-27 悲しきデータ処理

_ [仕事] 悲しきデータ処理

  昨日、測定した自動車のブレーキ時の加速度変動のデータを、眺めながら、ちょっとだけLPFでも通してみたくなった。今の、僕のPCには、エンジニアが使うようなツールは、見事に何もない。

  なにしろ、お気に入りのテキストエディターなんものさえないのだから、matlabなんて十年以上ご縁がない。

  そんなわけで、まぁちょっとGoogle先生に聞いてみたら、簡単なLPFをエクセルで処理している事例とかは、かなりポビュラーのようで、多くの人がネット上に色々と書いている。確かに、ディジタルフィルタな処理なら、出来るのはわかるので、ちょろっとやってみた。

  出来る事は分かっていても、可視化してみると、なんとなく納得するものの、なんか元エンジニア的には、すごーく恥ずかしい事しているような感じがするのは、なんなんだろう。

  しかし、ネ申だわエクセル様は。

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2017-03-28 ネ申は、オフィスに宿るのか

_ [仕事] ネ申は、オフィスに宿るのか

  年度末モードの缶詰が続いてるのだけど、一部外部からいただいた報告書に翻弄されている。自分で書いたものは、パワポにしろワードにしろ、スタイルとテキストは分かれているし、基本アウトライン機能を使ってる。

  ところが、他の人の文章とかパワーポイントは、なかなかどうして、見た目の修飾の凄さの裏には、とてつもない高度な技が隠れている。

  おかげで、見出しを変えたり、図を動かしたら凄いことになったり、図の中のテキストを変えるのに、テキストボックスなのか、図のプロパティなのかを探したりと、なかなかに冒険的な試行錯誤が繰り返される。

  というわけで、どうやらネ申なのは、エクセルではなくて、Office全般なんだよね....


2017-03-29 小豆小僧

_ [仕事][MISC] 小豆小僧

  年度末進行の缶詰は続いてるのだが、なんか最近は事務仕事や文章書きをしていると、やたら甘いものが食べたくなる。しかも、チョコレートとかじゃなくて餡子。そして、コーヒーじゃなくて緑茶。もともと、和菓子もお茶も好きだけど、最近は特にその傾向が強いのは、加齢による趣向の変化なんだろうか?

 たまたま、今日は東京のスーバーなのに、桔梗屋の信玄餅アイスが売っていたので、ついつい買ってしまった。そして、悪魔のようにレジ横に置いてあるどら焼きも。

  しかし、毎日のように小豆系に走ってるのは、妖怪小豆小僧のせいだろうか?  そういえば、なんでもかんでも♫妖怪のせいなのね♫って、言ってた子供達は、最近どうしんだろう。 どうでもいいことだけど。


2017-03-30 記録すること

_ [仕事][電波] 記録すること

  年度末絡みでIEEE802.11aiのことについても、いろいろと整理をしている。そこへ、2009年にフォーラム型の国際標準も推進して行こうと舵を切り出した当時の知り合いから、ちゃんとこの経験を紙に残しておくようにとの言葉を頂いた。

  IEEE802.11については、電子通信学会のB-PLUSの特集に寄稿したのだが、これは2013年なので、未だTask Groupとして最初のDraft1.0さえも出来ていない時の記事だ。

  幸いにして、今は全ての会合の議事録などもしっかりとあるが、そこに文字で表されない、あんなことやそんなことは、結局は記憶の中で薄れたり、美化されたりしてしまう。

  というわけで、若い人に伝える意味でも、いまのうちに少し事実関係の整理くらいからでもしておこうかなと思った。

  だからじゃないけど、とりあえずIEEE802.11aiのDraft 1.0以降の書面投票の推移を、グラフにしてみた。

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2017-03-31 なごり雪?

_ [][MISC] なごり雪?

  夜、山梨に戻ったら、いきなり甲府でかなり気温が低い。もう三月の終わりだというのに、須玉にICを降りて家の近くまで来たら、明らかに雨じゃくて雪。

  先週の土曜日も雪だったけど、いったい今年はどうなってんだ。なごり雪なんていうのは、精々に三月のお彼岸までじゃないの?


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