今日の夕方は、某研究機構で打ち合わせのあと旧知の所員の方と一献。かれは、Root,Inc.の時に開発した無線ルータで地域イントラを使う調査研究会を四国で行った時の郵政省の担当官。
当時は、まだ無線ルータといっても、製品化できなていなくて、PRUGというアマチュア無線のグループの考案した、フルメッシュの自立分散型経路制御方式と、僕の開発した2.4GHzの無線機を、屋外の箱に入れて手作りな環境での実験だった。
この最初の調査研究会が平成9年度だったので、それからもう20年も経ってしまった。彼は、その後、郵政省から総務省になった本省に転勤になり、いくつかのポジションでキャリアステップを踏んだ後、この夏から研究機関に異動になったのだが、そこは僕が今一緒に仕事をしている部門だったりする。
当時は、徳島県の山あいの町に、ISDNの回線をひいて、そこからフルメッシュの無線ルータで小中学校など複数の施設を常時接続にした。あの時に、小学校の児童らがインターネットの常時接続に触れて、感激してくれていたことは今でも鮮明に覚えている。
この研究会は、翌年は松山市内で福祉関係の施設を常時接続した実験へと進化し、手作りだった無線ルータも製品化された。これがきっかけで、その後全国の300町村で、インターネット常時接続環境を実現する地域イントラネットとして、導入されていった。
彼とは、東京に転勤されたあとに、一度飲んだくらいで、なかなかゆっくりと話をする機会もなかっので、本当に今日は旧交を温める楽しいひと時だった。
しかし、20年ってのは、長いようでもあっという間だったな。