県の職員に制度に基づく許認可関係などについて、相談をする。 電波行政や通信事業などの関係で、役所の人間にいろいろと相談することは多いのだが、よく世間で言われているような役所的な対応とか、杓子定規な対応などで不快感を持ったことは、ほとんどない。 規制緩和などの議論の時には、よく手続きが煩雑で容易に許認可が得られないなどの話がでるが、確かに電話一本とか口頭でという容易さはないけれど、大抵の場合それなりに合理的な気がする。 行政というのは、既に施行されている法令に基づいて、粛々と運用するものである以上、そのルールの解釈を行政裁量によりころころ変えることも出来ない。 ただ、いろいろな書類を法令の用語だけで説明されても、一般の人にはピンと来ないわけで、そのあたりをいかにうまく説明してくれるかは、役人の技量に依存する。 つまるところ、役所仕事に限らず、決められたルールの目的等の概観を理解し、その上で文言をきちんと読解し、それをうまく伝える表現力が重要なわけで、これは国語力とコミニュケーション能力そのものだ。 こういうのを、地頭の良し悪しとして片付けるのは簡単なんだけど、体系的な訓練でスキルアップできるのではないだろうか。 物事をシステマティックに理解し、解読するという作業は、学校などではなかなか教えてくれないようだけど、たとえば国語の教材に法令とか行政文章、機器の取り扱い説明書なんていうのを取り入れて、読解させるなんていう取り組みがあったらいいのにと思ってしまう。 それにしても、今日相談にのってくれた某県の職員は、実に説明が整然としていて、とてもありがたかった。