中山間地域では、テレビの難視聴対策として共聴組合による視聴が多く行われている。 このなかで、NHK共聴と言われるのは、NHKが設置した設備を民法の共聴にも使い、民法との共有部分を組合が負担する形になっている。 このNHK共聴も、当然ながら地上波デジタル放送に対応するための改修が必要となり、その改修や受信点の受信レベルの測定などをNHKが支援している。 しかし、時代のながれとともに、そのような地域にもCATVなどの代替手段が普及しているので、地デジ移行に伴い共聴組合方式が不要になったり、組合員の減少により維持管理の継続が難しくなったりする組合も多い。 NHKにしてみても、少ない視聴者のためにな地デジ対応の改修費用を負担するよりは、組合全体がCATV等に移行してくれた方がありがたい。 ということで、NHKが自主共聴への支援金を出したりしている。 今日は、仕事の関係で、そんな共聴組合の組合長さんとお会いしたのだけど、基本的には組合といっても、運営、管理は、ボランティアで、設備周辺の草刈りなどの維持管理、組合費の徴収、管理、NHKからの番組の変更のお知らせなどの広報と、かなり雑多な業務をしなくてはならないそうだ。 ということで、CATV等の代替手段があるのならば、そちらに移行してほしいというのは、組合の運営側の希望もあるようだ。 ところが、多くの組合は、長年の組合費の累積留保があったりするものだから、簡単には解散できないようで、そのあたりが頭を悩ませているらしい。 おそらく、任意団体の組合なのと、設立が昔のことなので、解散処理などに対する規則も整備されていない点もあるだろう。 地デジ完全移行まで、あと3年を切ったわけだが、こういう共聴組合の移行には、技術以外の複雑な問題が最後までネックになるかもしれない。