遅ればせながら、1Q84を読了。 いわゆる「僕本」ではなく、かといって「アフターダーク」の延長でもない。 「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」に近い作風。 物語としての抽象性は、「海辺のカフカ」より、ちとリアリティが高い感じ。 光と陰、陰と陽、動と静、内と外、観念と唯物というような、2極対比のようなものが、この人の作品のの根底にあるテーマの一つなのは、従来作品と変わらない。 エルサレムのスピーチの壁と卵もしかりだ。 現実は、二面性で語れない、より複雑な相互作用と混沌にあると思ってる僕には、文章の複雑さとは逆に、テーマの普遍性というか単純さが感じられて、それはそれで楽しめた。 昨夜は、帰宅途中につい月を見てしまった...(残念ながら、まだ一つしか月は見えない)