午前中は、某国プロの中間評価だったのだけど、このスキームでは、非地上系ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Network)に関係する案件がいくつかある。NICTの前進のCRL時代から成層圏プラットフォームなどとして取り組まれきたテーマなので、まぁそれ自体は車輪の再発明的なものだ。
衛星系だって、かつてのイリジウムがあって、今はStarlinkが実用化されているので、こういう世界は、日々新しいネタが出てくる。
この件でふと思い出したのは、LAXに住んでいる台湾人の友人で、ある意味天才なのだが、彼がBroadband wireless communication systems provided by commercial airlinesという、特許をアメリカで1998年に出願して、2001年に成立したことだ。
当時、僕はDSSSの無線ルータを作っていて、彼が僕に、お前の無線ルータは、何マイル飛ぶんだ? データ伝送容量はどのくらいなんだ?と聞いてきた。2マイルくらいで、2Mbpsだよと答えたら、俺のほうがいいなと言い返された。
じゃ、お前のはどんな性能なんだよと聞き返したら、10,000マイル以上だし、何テラバイトだって通せると言ってた。
なんだそれということで、説明を求めたら出てきたのがこの特許のアイデアだった。要するに、空を飛んでる航空機をマルチホップで繋いで、データコリドーを太平洋の上に作るという構想だった。そんなの、特許になんないでしょと思ったら、なんとほんとに特許が成立してしまったのには、びっくりしたものだ。
彼は、ビジネスより自分で作りたい派なので、セスナをかりてトラッキング機能をつけたアンテナを搭載して、LAで実験などしていたけど、そのあとはあまり話しを聞かなくなった。
いっぽうで。USB-Aの両面差しタイプなんてのも発明して特許をとって、ライセンサーに製造させたりしていたのが、彼らしいと言えば彼らしい。
そんなわけで、いま再びNTNとか言ってブームが来るなら、彼のパテントをパテントトロールに売ればいいのにと思ってしまった。
午後の会議に空港のラウンジで出てから、羽田-那覇便に搭乗。夜は、この前みつけた江戸前鮨のお店で、北谷在住の知人と一献。しかし、沖縄暑いわ。