今日の某会議で、とある用語の定義、解釈を共有するための協議があった。事務局の示した文言に対して、参加者がそれぞれ持ち帰って、修正案を出すことになった。
たかだか、2行くらいの定義なのだが、誰に説明するためなのかの前提を示してくれという意見があって、いささかびっくりした。規範的文章というのは、可能な限り受けての解釈に依存しないようにするものなので、受けてを想定して云々は全く相反する。
もちろん、この文言をさらに噛み砕いで説明する場合には、受け手に合わせ修飾したり、参考事例を加えりするのだが、今決めたいのは明証性のある文言なのだ。
さらには、会議中に口頭で述べられた意見をもとに進めるという提案もあったが、これも全く合意形成のプロセスにはそぐわない。もし、そのようにするならば、少なくともベースメントとなる文言は、会議の席で合意するべきなのだ。
こういうやりとりを聞いてると、国際社会でなぜ日本が競走力を失ったのかが分かる気がする。先週、訪問した自動車業界の世界機関で説明を受けたプレゼン資料では、合意形成の重要性に触れられていて、妙に納得したものだ。