北九州の歯科大学でネットワークの設計などをしているNさん訪ねる。 彼とは、1997年に無線を使ったIP接続で、関門海峡超えをする実験の時に、いろいろと現地でサポートをしてもらってからの付き合いになる。 歯学博士が本業なのだが、インターネットやネットワークのほうが専門家のような人だ。 午後は、福岡にもどりQ大のO先生と共同研究の打ち合わせをする。 こちらでも、O先生らがアジアの大学病院間をインターネット接続した上で、高画質画像伝送などをもちいた遠隔医療を行うプロジェクトをすすめており、その基盤構築の打ち合わせなども行う。 じつに、インターネット業界では、医学関係の先生たちが先端的な利用シーンで活躍しており、医療とネットワークとどちらが本業なの? と聞きたくなるような人が多い。 Macのユーザーに医療関係者が多いという事実もある。 これは、医療関係では、電子、電気、通信などの科学技術との連携が必要な利用シーンが多いことがひとつの要因なのだろう。 遠隔医療では、高画質の画像を遠隔地と安全に通信できることで、高度な医療技術の伝承や2ndオピニオン的なアドバイスの交換などが期待される。 ルーラルエリアの通信障害の解消は、医療分野での地域格差を解消するという点でも、重要な意味をもつ。