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2007-04-03 新興企業とM&A

_ [インターネット] IT新興企業とM&A

   ITベンチャーの第一号として、マザースに最初の上場をしたインターネット総合研究所(IRI)が、監理ポストに移された。  同社が手広くM&Aで広げたグループ会社の中の一つIXI社の粉飾決済事件により、連結決済に関して監査法人からの意見が得られなかったことが、直接的な原因だ。 IRIには、創業者をはじめ多くの知人がおり、いささか寂しいものがある。 M&Aなどによる多角化拡張路線は、その範囲によっては、時に大きな間違いを引き起こす。 あまりに畑違いの部分に手を出すと、結局のところ統制がきかなくなり、事故につながるのではないだろうか。 特に、本体のコアコンピタンスが何かという点が重要で、コアコンピタンス(モノづくりなのか、サービスなのか等)が不明瞭な新興企業が、上場により市場から資金調達をした場合、その資金使途が拡散しすぎる傾向があるようだ。 インターネットやインフラは、汎用性が高いから、こじつけようと思えばどんな業種でも、相乗効果を唱えることが出来る。 公開企業は、常に市場から成長を求められることから、ビジネススケールが小さい場合には、多角化を進めることが必須となり、結果としして相乗効果のないM&Aをしてしまうのかもしれない。 新興市場に上場した企業の実に多くが、上常時以降に市場からの資金調達ができていないし、上場時に調達した資金の回転も十分ではない。 こういう現状をみると、次に来るのは上場企業同士の合併統合ではないだろうか。 こういう、統合の波は、鉄鋼や金融などの大規模産業で進んだが、これからは新興上場企業同士の統合が盛んになるかもしれない。 ただし、ベンチャの創業者などの強い個性が、大望のために共存という道を選択するのは、なかかな難しいかもしれない。


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