香港の知人が来日し、夜は、某すし屋で一献。 日本文化通の彼は、今回は関空から入国し、広島、京都、奈良など楽しんできたらしい。 彼は、アンティック好きなので、陶器コレクタの店主のすし屋にて、一献。 ここの店主は、中国や韓国の骨董陶器が好きで、店で使う陶器もいろいろと趣味でそろえている。 香港の知人は、上海人で骨董にも詳しいので、早速カウンタ越しに陶器ネタで盛り上がる。 興が乗ってきた店主は、早速大明成年の銘の入った白磁の杯を出してきた。 これは、成化年製というわけではなく清の時代に作れたらものとのことだけれど、それでも400年くらい前のものだ。 そして、もう一つは北宋時代の青磁の杯で、こちらは本当に北宋時代のものなので、1000年くらい前のものだ。 どちらも、飾りものではなくて、実用性があり、早速この杯に熱燗をそそいで、乾杯。 両方とも、小ぶりで飲み口が薄く、とても飲みやすい。 こういう、実用面の洗練さと陶器としての美しさがともにある点がすばらしい。 気持ち、乾杯する点が震えたけれど、旧知の友と歴史のある杯での一献は、なんとも幸せなものだ。