秋田で実験を進めている2.5GHz帯の802.16のFWA的利用実験は、モニター宅への設置がおわり、実運用がはじまっている。 今回は、時間の関係から801.16aを使っているが、802.16eになったとしても、伝播特性自体に大きな差異はない。 今回利用しているアンテナの利得は、総務省の広帯域移動無線アクセスシステム委員会のFWA利用に関する答申で示された利得よりも小さい。 また、今回はシングルキャリアでの実験なので、理論的にはS−OFDMになった場合には、いっそうの品質改善が期待できるので、ある意味かなり悪い条件での実験となっている。 結果はというと、若干の見通し障害のある場所もふくめて、4km超の距離のところでも、下り7Mbps、上り4Mbpsくらいの速度が出ているようだ。 今回は、一つの基地局から3セクタに分けて、複数の地域をカバーするP−MPな利用なのだが、この距離でこれだけの速度がでるのは有難い。 2.4GHzの無線LANの場合には、高利得アンテナを使っても、P−MPの場合には、速度的にはもっと落ちてしまう。 こうなってくると、あとはCAPEXと免許制度がどうなるかが、この周波数を地域のブロードバンド未解消対策に利用できるかの鍵となる。