技術系の新規事業やベンチャーの話を聞くことが多く、今日も一社打ち合わせをした。 この類で、最近特に気になるのは、いまの時代なのにも関わらず、市場や競合に関する情報収集量が少ない事だ。 シーズから来る技術系の会社の場合、消費者とか顧客からの視点ではなく、自分の視点で情報をフィルタリングしてしまう傾向が強いのかもしれない。 技術にAとBがあって、自社がAという技術を採用している場合、技術比較としての競争力については語れるのだけど、それが結果として顧客に対して訴求のできる優劣は何かが掴めないことがある。 顧客にとっては、AでもBでも中身はどうでもよくて、直接に得られる成果や支出の差はなにかが重要なのだけど、どうもその辺りが稀有な事が多い。 また、オープンソースやモジュール技術を採用することで、汎用性が高まり、特定のデバイス以外にも対応できるなどの謳い文句を聞くことも多いが、概念的にはそうだけど、具体的にそれがR&Dのコストと期間をどれだけ変えるか、そしてその結果によってどれだけ競争力を得るかなどに、関連付けた話を聞くことも少ない。 技術の差異と競争力、成長性などへの紐つけのストーリーをしっかりとすべきなのだけど、モノ系ベンチャーとかは、ここが弱いみたいだ。