今年度から山口大学、大島商船高専などとともに、自律無線ネットワーク防災システムの研究を行うため、新山口(小郡)でのキックオフミーティングに参加。 山口大学のM先生とは、1996年頃に、2.4GHzの小電力無線機を使って、関門海峡を挟んで下関−門司間をIP接続した実験の時に知り合って、その後いろいろと研究ネタのお付き合いをしている。 今回は、大島商船高専にいる彼の研究室の卒業生が中心となったプロジェクトで、広島国際大学や地元の企業、消防本部、自治体、産業技術センタなども参加し産学官連携となっている。 テーマが示すように、災害時に避難所などに簡易的に設置可能な無線装置によりネットワークを構成して、被災情報、避難所情報などの迅速な集計、報告、交換などを実現しようというものだ。 無線ネットワーク事態は、長いこと続けている研究の延長で、自律型で自動的な経路選択などによるロバスト性の確保などを行うほか、メッシュ的なトポロジーの対応も網羅する。
今日のキックオフでは、そもそも論だけど、想定する災害の規模や内容を明確にし、その上での要件定義を早急に行おうというのが、大きな合意だった。 当たり前といえば当たり前の話ではあるが、こういう要件定義は、技術者や研究者だけでは的外れになる事が多く、自治体や消防の防災に係る人達が参加するこういう会議がとても重要となる。 三年間の研究期間で、実用性の高いシステムの実現をぜひしたいものだ。