今日から二日間、Qualcommのキャンバス内の会議室で、11aiのアドホックミーティングがスタート。
Qualcommを訪問するのは、1999年に某社の技術顧問の仕事として、EVDOの公開実験を見学しに来て依頼なので、実に15年ぶりになる。
当時は、デモの見学がメインで、Hummerに乗ってLa Jollaの山の周りを一回りしたくらいで、あまり同社の中のイメージは残っていない。
今回は、リサーチセンター内の会議室なので、受付後には早速世界最大と言われるバテントウォールのある廊下を歩いた。同社は、スベクトラム拡散の遠近問題を解決するパワーコントロールという、とても重要な特許でCDMAの世界を独占し、大成功をした。
僕は、1993年くらいから直接拡散の無線機の開発をしていて、1995年にDS-SS無線機の開発に成功したのだけど、当時は今のようなチップセットなどではなかったので、ディジタルマッチドフィルタの動きなども、かなり突っ込んで研究していた。そんなわけで、同社の持つパワーコントロールの意味の大きさは、人一倍感じていたものだ。
また、その後知り合ったPRUGの人達が行っていた無線によるパケット通信で、TCP/IPを送るシンプルなプロトコルは、同社にいたKA9Q Phl Karn氏によるもので、PRUGの人達は彼を既に日本に招聘していた。残念ながら、僕は当時まだPRUGと出会っていないどころか、パケット通信もインターネットもまったく知らない素人だった。
そんなわけで、ある意味このQualcommは、無線でパケット通信などに関係してる人には、聖地みたいとこなのだ。
今日と明日のアドホックは、総勢十数人で、昼もコーヒーもQualcommがサポートしてくれて、集中審議ができた。問題は、ある程度予想はしていたけど、半袖にはあまりにも寒い会議室だったことくらいだ。
会議の後ホテルにもどり、東京とテレカン。いま開発している案件や、進めている事業が、ここに来てスタッフの動きが加速してきて、いろいろと煽られてる感がでてきたのは、嬉しい悲鳴だったりする。
そんなわけで、今夜は素直にバーガーキングのドライブスルーでハンバーガーを買ってきて、粗食に耐えている。