参加しているIEEE802 Interimは、VancouverのダウンタウンにあるHyatt Regencyで開催されている。ここのホテルのエレベーターのシステムは、なかなかユニークだ。
エレベータフロアーにある電子パネルで、行きたいフロアーを指定すると、5機あるエレベータのどれに乗るかが表示される。表示されたエレベータが来て乗り込むと、エレベータ内には行き先を指定するボタンはなく、ドアの開閉ボタンのみがある。また、どこの階に停止するかが、液晶パネルに表示されている。だから、一旦乗ってしまうと、原則降りる階を変更したりは出来ず、たまたま、他の人のリクエストで停止した階で乗り降りするしかない。
エレベータ内にある停止階の表示パネルは、10階分しかないので、一つのエレベータは、最大でも10回しか停止しないのかと思ったら、どこかの階に停止するとその分は消えるので、そういうわけではない。
こんな近代的に見えるシステムで、快適に動いているのなら問題ないのだが、混雑時には完全に崩壊している。というわけで、参加している会議では全員が34階で昼食を同じ時間に取るので、この時は従業員が乗り込んで、マニュアルで直通運転をしている。昼時以外でも、ちょっと混雑すると、余計なことしないほうが良いんじゃないかという感じになる。
今日の夜は、ソーシャルだったので、会議参加者の多くが同じ時間に各々の客室フロアーからロビーに降りたのだが、混雑がさばけないので、一旦上りに乗って最上階まで行き、再びロビーにおりるという始末だった。
そして、ロビーに降りてきたら、なんと知り合いの研究者が閉じ込められる事故が起きていた。混雑しているエレベータがロビーに到着して、人々が降り始めたら最後の二人が降りる前にドアが閉まったそうだ。この時に、フロアーと籠の高さが少し合わなくて、ドアがロックされ停止状態に陥ったそうだ。
その後、彼ともう一人閉じ込められた人は、1時間以上経って無事に救出された。幸いに健康には被害はなかったし、閉じ込められた男二人にロマンスも生まれなかったらしいけど、まったくなんだかなだ。
それにしても、こんだけ、ハイテクぽいシステムなのに、Fail Safeとかは、何も考えられていないのだろうか? 誤作動が起きることも問題だけど、わずか数センチの段差でロックされた籠からの救出に1時間以上を要するというのは、まったくもって不幸なシステムとしか言いようがない。
夜は、ホテル近くのパブでのソーシャルに参加したあと、深夜に日本と共同研究のテレカン。連日の深夜、早朝テレカンは疲れる...