情報通信審議会 広帯域移動無線アクセスシステム委員会 技術的条件作業班の会合に参加する。 2.5GHzを使うシステムの技術条件検討で、代表的なものがWi−Maxだ。 今回の検討では、複数の異なるシステムが提案されているのと、既存の隣接周波数利用者(モバイル放送や衛星端末)があることから、各々の間で干渉の検討が必要となる。 この干渉検討では、それぞれが発する電波がどのように相手方に届くかを、設置条件などをモデル化し、シミュレーションしている。 この周波数の場合、一番支配的なのは伝搬モデルであり、互いに見通しがある環境に設置されるのか、間に障害物はないのかなどで、数字は大きく変わる。 単純に論理的な最悪条件で計算してしまうと、ほとんど実用性がないという結果になってしまう。 これに対して、実際の利用シーンでの、互いの設置環境や設置密度などをモデル化することで、実利をとることが必要となってくる。 例えば、山の上で鉄塔などに設置した二点間を接続する中継利用の場合、この二点間に他のシステムの端末が空間に浮いているわけはない。 また、有る程度の高さに設置された基地局と各家庭の屋根に設置したアンテナで接続するようなケースでも、そのアンテナの真正面かつ至近距離に他の端末が設置されることはないだろう。 とはいえ、技術検討という見地からは、最悪値検討も必要であり、最終的には実利とのバランスが求められる。