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2008-04-22 離散通信

_ [電波] 離散通信

   情報通信政策フォーラムのセミナー「ユビキタス時代の電波政策:VHF/UHF帯の電波利用方策」に参加。 第1回は情報通信審議会・情報通信技術分科会・電波有効利用方策委員会の委員を務められた服部武先生が委員会の検討内容などについて講演をされた。 僕もこの委員会のWGに参加していたけれど、その進め方が、まったく旧態依然のもので、途中で嫌気がさしたことがある。 今回も、ネットワーク系な人から、電波を帯域免許とするとか、水平分離してはという意見や質問がでたが、服部先生は、電波が互いに干渉することや、自らが輻射している周波数は、他の利用を検出できないなどの特殊性から、それほど簡単ではないという回答をされた。 しかし、これらの話は、たぶんに連続波、連続通信を前提としたものであり、パケット交換による離散通信時代には、そぐわない。 もちろん、パケット交換だからといって、電波が互いに干渉しなくなるというのではないが、パケット無線は、離散通信であり、一定の長さの送信をしたら、かならず受信になるので、最大連続送信時間=最大パケット長の時間だけは、他の電波利用の干渉を検出できないだけなのだ。 しかも、ディジタルのStore&Foward通信なので、再送により情報は損失しない。 再送により発生するのは、遅延時間であり、遅延時間の許容性を決めるのは、電波の特性ではなくて、アプリケーションなのだ。 超高速な即応性が必要なアプリケーションは、遠隔操作などのようなものに限定される。 実際、音声会話などは100mSec程度の遅延は許容されるし、画像のモニタリングなどでも、実時間に対する遅延として、数mSecなんてものは必要ない。 こいういう、ディジタルパケット通信という上流の利用形態を考慮せず、慣習的に電波は特殊だと言って、旧来の電波屋さんだけで電波の議論をしているのでは、いつまでたっても世界で競争力のある技術は出てこないだろう。 


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