ここにきて、フェムトセルな話がいろいろと話題になっている。 ある雑誌で、フェムトセルは、ネットワークただ乗りだ的な批判があるという記事があった。 インターネットアクセス網の先に、利用者がフェムトセルをつけるわけだけど、インターネットアクセスを提供している事業者からみると、その先のフェムトセルを貸し出したり売ったりしている移動通信事業者が、自分達の提供しているアクセス網をただで使っているというわけだ。 これは、一時GyaOがただ乗りだと騒いだ人達と同じ発想だ。 つまり、自分のネットワークの上で、他人が勝手に商売するのが気に入らないという話だろう。 もし、気に入らないなら、アクセス網の提供者がフィルタリングでもすれば良いのだけど、実際にはそういう利用者の通信内容に対する制約を事業者が自由にすることは出来ないとこが面映いのかもしれない。 しかし、仮に制度上問題がないとしたらやれるだろうか? 競争のあるアクセス網で、利用に制限をつければ、それは消費者にとって、魅力を損なうだけしかないはずだ。 昔、無線LANの基地局を屋外において、通信事業をした事があるけれど、その時は各基地局は、普通のインターネットアクセス回線(ADSL+商用ISP)を使っていた。 この場合には、基地局の所有者が回線利用料を払っていたので、ただ乗り論が出なかったのか、こんな話はなかった。 ただ、この事業の立ち上げの時に、某インターネット業界の重鎮のM先生が、この会社は、本当のインターネットな会社だというような意味で、”実にえげつない会社”と称して挨拶をしてくれた事を思い出した。 自律分散なインターネットは、やはり占有を望む人には、えげつないものなのだろう。