ハドウェア系のベンチャー企業の代表をしているF君と久しぶりに会う。 F君は彼が学生の時からの知り合いで、僕の会社の最初の主力製品である無線ルータの回路設計などを一緒にやってもらったコテコテの技術者だ。 彼は彼の友人と8年前に起業して、ネット系の先端的なハードウェアを開発、販売している。 いくつかのメジャーなVCが株主になってIPOを目指して頑張っている。 不幸にも今年の夏前に創業社長が事故で急逝してしまい、いまは彼が社長も勤めているのたが、やはり経営よりは技術な人なので、ちょっと岐路に立っている。 僕もそうだったけど、ハードウェアを開発して、製造して、販売するというビジネスモデルは、製造原価と販売価格が明確で、結局のところ何台売れるのかという話になる。 新規性の高い製品の場合は、マーケティング情報が少ないというかマーケットを創造するという部分が必要で、これはなかなか投資家への説明が難しい。 仮に最初の製品が市場創造出来たとしても、その市場が無尽蔵に成長するわけではないので、成長、持続性をどう描くかがさらに厳しい。 そうなると、技術の本質のところで普遍性の高いものをどれだけ持っているか、それの適応力がどれだけあるかが評価するべきなのたけど、なかなかそんな技術評価を財務畑の人に期待することも難しいようだ。 結局のところハードウェアベンチャは、製品ポートフォーリオをどれだけ柔軟に広げられるかだろう。 彼には、ぜひ ここで一踏ん張りしてもらいたいものだ。