中国最大のデーターセンター運営会社の取締役をしている知人と会食。 彼は、もともとベンチャーで成功して、その後ベンチャーファンドとして、この中国企業に投資し、ここが上場したことで、いまはそこの役員も兼務している。 数年前に共通の知人の紹介で知り合って、たまに情報交換をしあう仲で、今回はちょっと大きな案件の打合せ。 ということで、彼との接点は仕事からみだけ、しかもいままでは具体的な協業は無い。
ところが、今日話しをしていて、大学時代に空手をやっていたとのことから共通の知人の名前が飛び出した。 彼の大学の空手部の先輩は、僕が大学の時に、数年間僕の在籍していた大学の職員だった。 その時に、その先輩のさらに先輩にあたる先生は、僕と学生自治を巡って徹底的にやりあった人だ。 当時、最初はやること成す事、何でも衝突していたのだが、そのうちに大学の在り方、自治の在り方みたいな根幹を思う気持ちは一緒だというのを互いに認識して、それ以降はすっかり師弟関係になってしまった。 そんなわけで、その先生のもとにいた先輩さんには、卒業祝までしてもらった。
僕自身は、空手をするわけでもなくて、まったく縁が無い世界なのだが、たまたま仕事で知り合った人が空手をやっていて、その人が僕が世話になった先生らと空手つながりがあるというのは、ここ数年で三件もある。 もちろん、大学時代に世話になった先生らは、学生空手の世界では、それなりのポジションで有名な方だからということもあるが、それにしてもまったく違う人脈がつながるというのは、まさに縁だ。
思うに個人の趣味というのは、特定の職業や業界に留まらないので、その趣味の人達の世界は、ひとつの異業種交流会的な様相なわけだ。 これは、わざわざ、異業種交流会とか銘打たなくても、まさに個々人はバラバラな職業にいて、職業的な利害関係のないコミュニティということだ。
同じスポーツコミュニティでも、チームプレイのものだと、職場のチームとかになってしまうけど、個人プレイのスポーツや趣味というのは、こういう点が面白い。 さらに、空手とかは体育会系な師弟関係のヒエラルキーがしっかり構築されていて、それが全国、全世界に広がっているので、こういう縁につながることは、多いのかもしれない。
社会人としての人脈というのは、仕事つながりは、もちろんあるけど、そこにこういう趣味人脈みたいなものが、一枚加わるとなにかとてもワクワクする。 趣味人脈は最初に職務利害がないことが、大きなポイントだろうな。