あいもかわらず、上場、非上場、大企業、中小、スタートアップを問わず、いろいろな経営者やマネージメント層と会議をしたり、仕事の打ち合わせをしたりすることが多い。
そういう中で、最近感じているのは、年齢や世代に関わらず、ワンマンで、もうひとつ抜け出ないタイプの人っていうのは、物事の客観的評価が出来ないパターンが多い気がする。 そして、たまたま知り合った成功者や、著名人の書籍や事例から薫陶を受けると、そのままそれが凄いもの、素晴らしいものとなり、ママ自分の部下や組織にそれを取り入れようとする。
そういう人を見て、いつも思い出すのは、いまや、日本というか世界でも屈指の成功者である、某通信事業者のS社長のことだ。 Sさんは、とにかく、人のの話を聞き,、知らない事をしらべ、そして複数の視点、視座から比較考証をしていた。 そして、ヒアリングにあたっては、本当にストレートに、疑問を投げ、自分の知らない事を他人に聞く事に、なんの衒いもない。 こういうヒアリングや調査の上で、さらにいろいろなパターンを、きちんと類型化したり、比較考証したりして、その上でまた周りに松竹梅を示して意見を聞き、最終決断は自分がするパターンだった。
こういう話をすると、なんだかスピード感がないように聞こえるかもしれないが、これをものすごいスビードで、かつ異なる案件を同時に複数こなして行くのだから、やはり世界屈指の経営者なんだなと思う。
メーカーにせよ、サービス業にせよ、なにかの事業をする時には、必ずいくつかのオプションがある。 僕は、Sさんのような卓越した能力がないので、大抵はこういうオプションを紙の上で類型化して、自分なりに比較考証をする。 どこまでを、自らがやるべき、あるいは参入すべきかなど、複数の経路を比較考証して、結論を出す事のメリットは、仮に選択が不適切であった、あるいは不適切な状況になったとしても、他の方法も検討しているので、軌道修正や撤退の意思決定に役立つことだ。
結構、お付き合いしていて、やばいなと思うのは、こういう比較考証をしない、思い入れタイプの人だ。 こういう人とのビジネスは、計画性が弱く、思いつき的で、さらにたちが悪い事に本人はそう思っていないから、ああいえばこういう状態で、人の言う事はを聞かない。 たいていは、自分の好きな事=自分の知っている事=最適解となっちゃってるので、もう他人が出る幕は無い。 このタイプだと、どこまで深く付き合うかは、こちらがかなり慎重に考える必要がある。
そんなわけで、最近は、なだか人との付き合いでも、脳内でケーススタディをしてたりして、どんどん自分の性格が悪くなってる気がする。