今日は、某大学のキャンパスにあるスマートハウスの実験棟を訪問。実験棟と言っても、ここの場合には、完全に普通の住宅。某住宅関連メーカーの寄贈による実験設備ということで、キャンパスの一角に、普通の二階建て住宅が建っている。
今日の見学をアレンジしてくれたのは、17年前に某電力会社とベンチャーが合弁で通信事業を設立した時の仲間。不思議なもので、IoTで再会することとなった。
ここは、見た目は、普通の住宅だし、宅内には普通の家具や家電製品が置いてあるのだけど、それらと連携した実験のために様々なセンサーなどが置かれている。IoTがQuality of Lifeの向上へどう繋がっていくのかが、ひとつの大きなテーマで、いくつかのデモを見せていただいた。
すこし、ディスカッションしたのだが、統一されたHEMSって本当に実現するだろうか? 僕は、たまたまご縁があって電力会社の人達とも、昔から話をすることが多く、Home Gatewayの話は、なんども聞いている。
宅内に置かれる家電などは、増分投資であって、一辺に全部買いそろえたり、買い替えたりすることは限りなく少ない事を考えると、どうしてもネガティブに思えてしまう。まして、宅側の設備だとすると、その寿命は長く、その長い間に、今日導入するなにかが、十分な適応性をもって、未来にでてくる技術や規格に柔軟に対応できるというのは、幻想でしかないと思うのだ。
確かに、すべての家電を揃えたライフスタイル提案型の話って、一時期オサレなメーカー系ではあったけど、テレビドラマに出てくるようなマルッと一揃えってのは、まずないだろう。
というわけで、今日のディスカッションでも、結局のところアダプティブな仕組みが重要だよねという事で、意見が一致した。家の中が特定の通信方式で統一されるなんてこは、まぁ幻想でしかないわけだ。それなのに、特定の通信方式をゴリ押ししている技術屋や研究者が多く生息しているのが、日本の面白いところかもしれない。