今日は、朝から山梨の集落の自治の年次総会。前半は、班(地域自治の単位)の総会。役員の任期は2年なので、今回は改選などはないのだけど、活動報告、会計報告、次年度予算案などの議事を進める。
この集落に来て、早くも10年が経過した。もともと、家を建てる前にも、集落の人との交流をしていたので、なんだかんだ顔なじみの人とは、15年以上のお付き合いになる。
10年前に半分こちらで生活することにした時に、集落の自治単位である班といのうを知り、その末席に座った。当時も、そのあとも何度かこの日記にも書いたけど、ここの集落は、田舎なりの閉鎖性がないわけではないが、正直言って素直に民主的なオープン性があって感心させられた。
そして、その後ここの自治の運営は、2年毎に班長が変わるのだけど、諸々の書類や規約などが、少しずつ是正されながら、ブッシュアップされているのにも、感心することしきりだ。
もちろん、長老もいるし僕にはわからない水面下の阿吽もあるのだけど、それでもそれを無理やりではなく、ちゃんと公な部分では、ルールに則って意思確認をし、執行していくのは、中央の沢山ある委員会よりも、はるかに質が高いと感じる。
今日は、通常の班の総会のあとに、農水省の助成事業である多面的機能支払交付金に関する年次決算の総会も行われた。この交付金も、集落の役員らがリーダーシップをとって、申請をし昨年度から交付対象となった。
これなども、しっかりと最初に臨時総会が班で開催され申請を進めることの意思決定をして、推進されたし、今日の総会も十分な報告や説明がされて、決議事項の決議もなされた。
こういう運営を、高齢化の進む集落で、きっちりと行うのは、それを進める人達のリーダーシップ資質によるところが大きいのは勿論だが、もう一つ大きな要因があると感じる。
それは、かなりの長老たちも高飛車なことなく、きっちりと意見を言うし、僕のような外から来た新参者も意見を聞いてもらえる文化があることだ。そして、無責任に任せるからやっとけ的なことなく、しっかり権限が世代間で移譲されていることだろう。
田舎暮らしというと、移住者と元からの居住者の間のコミュニケーションの問題などはあるけど、こういう自治運営をしている集落というのは、とても文化的だなと、つくづくありがたく思う総会だった。
午後からは、たぶん今年最後の蕗の薹での蕗味噌を仕込んだあと、年度末報告書シリーズの仕事。なんだかんだ、かなりの時間がかかって、やっと一つ目が終了。まだまだある....