午前中、当地の某スタートアップを訪問。実はこの会社へは、知っているCVCが投資しているので、名前は前から聞いていた。ところが、そっちの関係者からヒアリングした限りでは、コアコンピタンスがいまひとつ見えなくて、それなりの大きな資金調達に成功しているが羨ましいと同時に、なんでできちゃうんだろうと思っていた。
たまたま、日本で別なVCというかアクセラレータの方にお会いしたら、そちらもこの会社に投資していて、EverySenseとの協業性があるので、会ってみたらと紹介してくれた。こちらは、さすがに名高いアクセラレータなので、この会社のコアコンピタンスを的確に説明してくれて、確かに協業性があることもすぐに判った。
同じ日本からの投資でも、投資先の技術のコアコンピタンスやその可能性に対する理解というか把握のレベルが、まったく違っているわけだ。こういのうは、なんだろうと思ったら、やはりCVCというのが原因なのかとつくづく思ったわけだ。独立系のアクセラレータやVCは、純投資として逃げ道がないから、自分たちが専門家でなかったら、専門家に話を聞くなどして、テクニカルなデューデリをしっかりしている。一方、CVCの場合には、どうも事業シナジーという言葉に逃げ道があるから、そういうデューデリのシビアさがないのかもしれない。しかし、その後ろにいる事業部門は事業部門で、協業効果がない時に、CVCが出資しているのでという言い訳をするわけだから、これはかなりお寒いことになる。
たまたま、月曜日にお会いした某省からのアタッシュの方と話しをしていた時に、「CVCっていうのは、CVCそのものが目的化しているように見える」と言われていたけど、まさにそうなのだろう。
というわけで、話しが???になった事の犯人分かっちゃったんですけど...(ちと、これ古いな...でも、あのシリーズ面白かったよね...)
午後、今週二回目のインダストリーデザイナーと打ち合わせ。前回の打ち合わせで、出した幾つかのリクエストをレンダリングに反映してもらって、さらに詳細の詰めを行った。
いま、二つのデザインを進めてるのだが、そのうちの一つは、機能的には良いのだけど、いまひとつデザインとして感じるものがなくて、腑に落ちていなかった。
コンセプトレンダリングは、全部綺麗にシンメトリックなデザイン。僕も、シンプルな機能美が好きだから、基本的にシンメトリックなものは、嫌いではない。
でも、なんか面白みに欠けるというか、訴えてくるものがなくて、いまひとつ僕は乗れなかった。そこで、「全部シンメトリックだよねー、いっそアシンメトリックというかカオスな感じにして、イメージ壊してみる?」って、一言勇気を出して言ってみた。
たった、この一言だけで、一気にデザイナーチームも「えっ、いいの?」って感じで、楽しい顔つきになった。こうなると、さっと話しが広がって、絵はなくても最終形の脳内イメージが一気に共有化された。
閃きは、言葉にして発さないとダメなんだね。