本日のIEEE802.11 midweek Plenary にて、IEEE802.11ah の標準化貢献者に対する表彰が行われた。IEEE802.11ahは、Sub-1G という1GHz以下の周波数を使う無線LANの規格で、具体的には900MHz を使ったものだ。この周波数帯は、すでにLoRaやSigFoxという先行があり、IEEE802.11ahは、Wi-Fi HaLowというブランドでの普及を狙っている。
今日は、この11ahの規格の出版に際して恒例となっている、功労者の表彰だったのだが、日本の二人のエンジニアが表彰された。残念ながら、お二人とも会場には来れなかったので、私が代理で表彰状をお預かりして届けることとした。
といっても、そのうちのお一人は、本当に残念なことだけど三月に他界されてしまった。今回の会場となっているベルリンでも、IEEE802の会合とWi-Fi Allianceの会合で、二度一緒に過ごしたこともあり、当時のことが懐かしく思い出される。
いま、IoTのブームで、900MHzの無線について、いろいろなニュースがネットを賑わしているけれど、彼のように物理的なことから制度、規格までしっかりとわかっているエンジニアは少ない。900MHzの日本の第一人者であった彼を失ったことは、とても残念でしかたがないと思う。
そして、もう一つの懸念は、彼の後に続くエンジニアがいないことだ。このあたりの無線通信に対する技術屋の層の薄さが、悔しいかななんちゃって無線技術屋が跋扈して、優良誤認な発言を繰り返す土壌なのかもしれない。
水曜日恒例のソーシャルは、今回はホテルの前からボートクルーズだった。あいにくの天気であったけど、皆それなりに楽しめたみたいだった。