朝は、データ流通推進協議会の発起人会会合。なんと、発起人会会合だけで、ついに20回目になる。総務省・経産省での議論を受けて、民間の推進団体を立ち上げるために声をかけてから5ヶ月を経て、いよいよ一般社団法人としての登記も終わった。そして、来たる11月27日は、設立総会が開催されることになる。すでに一昨日の日記にも書いたけど、公聴も含めてオープンな参加を呼びかけているので、興味のある人にぜひ入会いただきたい。
協議会とビジネスミーティングのあと、昨日と同じで狛江の電力中央研究所で、日欧共同プロジェクトのミーティング。夜は、狛江市役所の敷地にるあレストランで懇親会。しかし、昨夜時差ボケの影響で眠れなかったので、早めに離席。狛江から武蔵境までのバスで、爆睡してしまった。
ところで、今日は正式に、総務省から「公衆無線LANセキュリティ分科会」の開催がアナウンスされた。あいにくと、一部の報道では、なんだか規制強化的な報道があったようだが、これはかなりミスリードだろう。
無線LANは、僕がMIS(Mobile Internet Services)という公衆無線LANのオペレータを仕掛けてから、もう18年になるが、この間に本当に社会基盤として不動の位置を占めるに至った。例えば、単純に伝送速度も2Mbps/11Mbpsから、今やGbsに近づきつつある。
しかし、これはMISの時から提唱してきたのだか、無線ならではのセキュリティのの課題は、常に考える重要なテーマとして存在してきた。ただ、セキュリティの話になると、小難しい安心・安全よりもまずは利便性という考えとのバランスが課題になる。
実際に、日本に限らず世界中で、必ずしもセキュリティ的に安心や安全とは言い難い、無線LANの使い方やサービスはあるが、それらは便利だから良いということで、社会に受け入れられてきた側面は大きい。
実は、公衆無線LANの環境で、通信内容が盗聴されたりなどの問題は、それなりに発生している。たまたま、2ヶ月前には、WPA2の脆弱性に関するニュースが世界中を駆け巡った。
一般の人への判りやすさからか、これらの話は、結局のところ無線LANを使う人がよければ良いという話に、帰着しがちだ。ところが、そこに潜むより大きな問題は、公衆無線LANを使って、悪意のある人がインターネットの向こう側にいるさまざまなサービスや機器に対して、攻撃する可能性を提供している点だろう。これについても、他人の家の無線LANを踏み台にした犯罪の事例はいくつもある。
こういう中で、IEEE802.11やWi-Fi Allianceでは、新しい規格や技術の導入や普及に取り組んでいて、そういう仕組みが取り入れられて製品やサービスも広がりつつある。
そんなわけで、まぁ最新の技術動向なども連携し、産めや増やせで闇雲に展開してきた公衆無線LANについて、この辺りでしっかりと見直すことは、とても重要だと思う。
この委員会で、ご一緒する先生の人は、平成9年に四国で調査研究会をした時の座長なので、なんと20年ぶりくらいに、席をならべて仕事をすることになる。
こうしてみると、無線LANは、僕のLife Workなテーマだなと思う。そして、データ流通ももう一つのLife Workになるだろう。