今日の午後は、総務省の公衆無線LANセキュリティ分科会 。このテーマでの検討の必要性を訴えていた立場なので、ようやくスタートとなったことは嬉しいけど、かなりハードな日程での検討になることも覚悟している。
それにしても、公衆無線LANでのセキュリティに関する技術的なことや、サービス提供上の課題は、MISの時からずっと訴え続けてきたことだったりする。
ただ、当時と今の違いは、なんといってもその普及状況だ。MISの頃は、メジャーなコーヒーショツプやハンバーガーチェーンの経営Topに説明しても、誰一人そんなものは置かないという反応だった。そして、なによりもスマホで、いまや一人一台以上のWi-Fi端末が所有されている感じだ。
この間、まぁ安心・安全よりは、利便性だということで、とにもかくに産めや増やせ的に、公衆無線LANが設置されたわけだ。しかし、その背景は、一見利用者の利便性といいながら、ベンダーやSI、はたまたオペレーター視点での展開が中心でもあった気がする。
今日も、すこし発表があったけど、訪日外国人というキーワードも、それなりに踊った。僕は、国内外、陸、空を含めて、毎年数十カ所の地域で、公衆無線LANというのを利用していて、これは下手な調査会社よりそれなりの事例を知っていると自負している。そんな僕から言わせると、諸外国は無料Wi-Fiが当たり前的な話は、まったく信用できない。実際に、あんた行ったことあるの?使ったことあるの? と、ツッコミたくなるのは山々なのだが、そこはそれちゃんと大人な対応を、最近はしているつもり....
一番の問題はなにかというと、結局のところ日本のなかで、提供者側の理屈付が先行して、世界の技術的動向や状況を知らなかったり知らんふりしている点だろう。
今日の分科会でも少しふれたけど、スーパーボウルのスタジアムなんて、毎年記録を更新して、Wi-Fiの大規模なサービスを提供している。ところが、日本のスタジアムの多くは、機器ベンダーとSIとオペレータのセールストークを信じちゃうのか、かなり低いサービス環境だったりするのだ。実際に、いくつかのスタジアムの環境を、過去に測定したことがあるけど、本当に悲惨だ。
というわけで、2020年に向けては、今からならギリギリ間に合うので、良い指針がだせたらと期待するわけだ。