朝、ホテルから歩いて東照宮へ散歩。残念ながら境内に入れるのは、八時からなので、とりあえず五重の塔の前まででUターン。一旦、ホテルに戻って朝食をとったあと、乗り鉄な人の設計で東武日光から今市、鬼怒川温泉経由で会津鉄道で会津若松に移動。
会津若松は、戊辰百五十周年ということで、まずは飯盛山に行って軽く昼食を取った後、白虎隊の資料館、さざえ堂、墓地などを散策し、白虎隊の自決の地から次の目的地の鶴ヶ城を確認。
飯盛山から鶴ヶ城に移動して、天守内の資料館を見学。しかし、近代に再建された天守閣って、味気ないよね...と、現存天守閣好きな人が嘆くのも納得する。
ちょうど良い時間に、今日の宿である東山温泉の向滝に到着。木造三階建の趣のある宿で、なんとも言えず落ち着く。風呂は、館内に三箇所あって、いずれも源泉掛け流しということで、温度はかなり高め。なにしろ、2ヶ月の温泉禁則が明けた身としては、たまらなく嬉しい。
昨夜止まった日光の金谷ホテルは、温泉ではなかったけど、明治6年の開業で、ところどころに施された木彫りの装飾や調度品を楽しめた。おもうに、その僅か数年前に、戊辰戦争があったというのもすごい時代変動を感じる。
今夜の向滝は、重要文化財に指定されていて、会津藩御用達だった宿で、戊辰より遥か以前の時代に、会津藩の栄華盛衰を見てきたわけだ。
それにしても、日光から会津若松に移動する途中の車窓から見えた鬼怒川温泉の景色は、巨大な廃墟と化した大型温泉ホテルがなんとも裏寂しかった。これらと老舗との差は、時代に合わせた変革だけではなく、頑固一徹というか芯の通ったこだわりも生き残りには必要なんだと感じさせるものがある。
まさに、「ならぬことはならぬものです」なわけだ。