ホルモン療法と放射線治療という治療方針の説明も十分に合理的で納得がいくものだった。それでも、長年にわたりほとんど医者いらずだった僕にとって、ステージ4の末期癌という言葉が、どうにもこうにも重く響いていた。
基本的には、食事制限もなにもなく、普通に仕事も運動もできる。ホルモン投与により、女性の更年期障害のような副作用が出ると言われていたけど、投薬開始から2ヶ月程度の時点では、自覚できる副作用は起きていなかった。それでも、一月の検診では、PSAがまだまだ386というとんでもない値で、このまま本当にPSAが下がるのか、ホルモンは果たして効くのかという不安は拭えなかった。
そんななか、ちょうど歯の掃除に歯医者さんに行くタイミングがあった。実は、僕の歯を治療してくれている先生は、骨盤矯正の施術で有名で、多くの人が診療を受けていて、癌患者もよく診察を受けている。そこで、歯の診察にいった時に、骨盤矯正を施術をしてもらい、話を聞いた。骨盤の歪みがリンパの流れや血行を悪くし、万病のもとになるというのは、それ自体はなんとなくありうるなと思う理屈だ。
でも、だからといって行なっているホルモン療法や予定している放射線治療をやめて切り替えるなんていう気には慣れない。でも、いろいろな代替医療も、まったく気にしないという精神状態ではなかった。
兎にも角にも、ホルモン療法で、PSAがしっかり下がってくれることが第一なわけだけど、それは血液検査で判るPSAマーカーでしか判断出来ない。このため、診察の時にPSAの値がどうなっているのかは、とても気になってしまい、診察結果を聞くのが怖かった。
ホルモン療法をはじめて、3ヶ月が経過した3月の検診で、PSAがやっと一桁になって、ホルモン療法の効果が実感できるようになった。この頃になると、万が一のことを考えるより、どう生き抜くかを考えれるようになった。
午前中に経産省に打ち合わせのために出かけたら、「こどもデー」というイベント真っ盛りで、ロビーやエレベータホールには、子ども連れの方が沢山。
時間がなかったので、見て回れなかったけど、なにやら色々な体験コーナーなどの参加型企画も行われているようだ。 こういうイベントは、各省庁で行なっているようだ。
霞ヶ関の中の人のお仕事を知るんだったら、「大人デー」というのも是非やってくれないかしらん。
それにしても、このイベントの看板の庁舎側には、プレミアムフライデーの垂れ幕があり、桜田通り側は原発反対派の垂れ幕と立て看があって、ちょっと痛い看板に挟まれてるのが可哀想だった。
午前中はデータ流通推進協議会のTask Force、一つ来客を挟んで、午後はIEEE802.11関係の打ち合わせ。IEEE802.11aiのセクレタリーを務めた元同僚/部下の起案で、設置されたBCS-SG(Broadcast Service)という新しいスタディグルーフに絡んで、日本のインカンバントキャリアの研究者との協業戦略のすり合わせがテーマ。
この新しいグループのチェアは、IEEE802.11aiのバイスチェアとして、僕と一緒に長年にわたりリーダーシップをとってきた、ドイツ人の研究者が僕の会社の肩書きで務めている。つまりは、IEEE802.11aiのスタッフらと、また新しい挑戦をしているのだが、僕自身は今回は裏方に回っている。
とはいえ、6年近くにわたりチェアを務めたために、IEEE802.11全体を取り仕切るリーダーシップらも含めて、いろいろとミッションが降ってくる。まぁ、これも役目なわけだ。
前立腺癌の放射線治療の関係で、四月から海外出張ができなかったので、IEEE802.11の会合も、五月、七月と続けて欠席していた。この間には、Wi-Fi Allianceのアメリカ会合もあって、そちらも当然欠席していた。
幸いに放射線治療が順調に終わって、九月の会合からは参加できるのだが、もうそれ以前にいろいろと戦略的な活動も始まっているわけだ。
そんななか、某社のセキュリティ系の研究者からは、九月に来るんだよな、でもその前にお前とはコラボしたいんで、必要なIDとか送ってくれと督促がきた。
七月会合の時にも同じリクエストがあって返信をしたんだけど、うまく返信が届いてなかったようで、また督促がきた。とりあえず、今回のレスはすぐ伝わったようで、早速に感謝のギフトが送られてきた。
というわけで、海外居住者のポケモンGoなフレンドが出来てしまった。まぁ、これも標準化連携だよね.....
午前中は、Sunnyで久しぶりにPooと長形馬場で一鞍。若いアリスに乗るようになってから、つくづくベテランのPooの凄さを痛感している。なんで、こうらならない、ああならないと思っているのは、大きな間違いで、こんなことも、あんなことも出来ちゃうのが凄いわけだ。
なぜという特別な理由はなくて、あまりの暑さに、なんだか無性にパエリアとマルガリータが頭の中で炸裂したので、午後はそれにあわせてアンチョビトーストが食べたいので、在庫の小麦粉でパンを焼く。石窯じゃないから、火加減は楽なんだけど久しぶりなので、大きさもクープも、まったく慎重さのない出来栄えになってしまった。
暑さのしのぎに選んだメニュのために、結局のところ汗をかいてるのは、どうなんだかなぁ。
今日は、Alice嬢と丸馬場で1鞍。騎乗のあとは、しっかりと、クーラーポックスで冷やしておいたビールとサンドウィッチを、クラブハウスの横で空ける。
ビールを飲みながらの話題は、つくつく法師の鳴き方をなんというかだった。"ツクツクホーシ"を繰り返したあと、"モーイイヨ"って何回か鳴いて、最後にジーで終わる。この"モーイイヨ"の部分は、地域によって表現が違うのだろうか? 西日本では、"モーエエデ"って鳴くとか、外国のはなんて鳴くんだなんて、どうでも良い話をしながら、木陰で鳴き声を数えたりしていたら、すっかり午睡してしまった。
十分に寝たあとは、Aliceをシャンプー。だいぶ、芦毛さんらしく白い毛が少しだけ出てきたけど、これっていつどう生え変わるのか気になる。しかし、まぁ砂浴び大好きなので、白くなったらなったで手入れが大変だろうな。
とはいえ、いつの日か立派なホワイトレディーになってくれることを夢見て、夜はちょうどレモンがあったので、ホワイトレディーを一杯。コアントローあるといろいろと便利だわ。
午前中は、データ流通推進協議会のIPRなどを審議する審議会。協議会内の各委員会の委員長、監事に加え、会員からも構成員を募った。この結果、各企業の法務、知財担当の方がしっかりと参加してくれることになった。
標準必須特許(SEP)やその取り扱いであるFRANDなどについて、いちいち説明しなくても、ちゃんと言葉の通じる人が構成員になってくれたので、とても心強い。
イノベーションを声高にアピールする企業は多いけど、もし本当に革新的なビジネスであれば、まさにブルーオーシャンを創生することに取り組むのだから、とうぜん新しい社会構築は避けて通れない。
こうなると、スタートアップだろうがSMEだろうが大企業だろうが、一定の割合で、こういうオーパーヘッド的な業務に経営リソースを充当する必要がある。つまり、スタートアップだからなんていう言い訳をしていたら、新しいことは何もできないわけだ。
でも、スタートアップやSMEが単独で出来ることは限界があるのだから、ソーシャライズ力というのが重要だなと痛感する。コミュニティ力ではなくて、ソーシャライズなんだよね...と某省の検討会で主張したけど、この辺りってなかなか通じないので、実線あるのみだわ。
先月から少し環境が変わったのだが、どうにもこうにも、新しい環境で付き合いだしたパートナーが使えない。なにをするにしても、どうも今ひとつキレがないのだ。
もう、まったくやるべきことが判っていても、なんだか躊躇してグダグダしてるので、良く無いとは思うけど、ついついイラッとしてしまう。パワハラにならない程度に、無理やり力技で押し込めば、一応結果が出てくるんで、まったく仕事ができないわけではない。でもね、やはり決める時はスパッと決めないと、結果もどうしても今ひとつになってしまうんだよね。
ちょっと前に、僕がこの不満を漏らしたら、会社のスタッフが新しいパートナーを手配してくれていたのだが、今日ようやく着任した。また、同じような奴だったらどうしようかと不安があったので、簡単なことから仕事をさせてみた。
結果はというと、流石に若さもあって、かなりの切れ者なのでびっくりした。これで、仕事を頼む時のあのイライラから解消されると思うと、なんだかそれだけで嬉しくなってしまった。
それにしても、トマトがサクッと切れる新しい包丁が届いただけで、こんなに幸福感があるのにはびっくりだ。
ホルモン療法を開始して、4ヶ月が経過した四月初旬に2回目のホルモンの皮下注射。この時点で、PSAが3.19ng/mlとなって、人間ドックなどで異常と判定される4ng/mlを下回った。まだこの値は十分に小さいわけではないけど、ホルモン療法が一定の効果があったことを実感できた。
最初の診断以降、もしホルモン療法が効かなかったらどうなるんだろうという不安がつきまとっていた。たがら、血液検査の結果を診察で聞くのは、いつも怖かった。
五年存命率という数字がどうしても頭をよぎるから、ついついワーストケースを考えてしまうことも多かった。それでも、まぁそんなこと考えても、もしかしたら明日交通事故で死ぬなんてこともあるんだから、グダグダ考えても意味はないので、出来る治療をしっかりとすれば良いと自分に言い聞かせていた。そんななか、数値として効果が確認できる結果が出たことで、精神的には一気に気が楽になって、もう生きることだけ考えようと吹っ切れた。
まぁ、前立腺癌なんて癌といってもそんなに深刻じゃないという人もいるけど、なにしろほとんど病気らしい病気をしたことがなかったので、いろいろと考えてしまうものだ。
というわけで、ホルモン療法の効果を実感しつつあるなかで、その副作用もかなり出て来てしまった。主治医からは、ホルモン療法を開始するときに、女性の更年期障害のような副作用がありますと言われていた。
具体的には、ホットフラッシュと言われる、首周りが熱をもって、汗がじわりと出たり、脂肪が増えてポッチャリ体型になったり、胸が膨らんだりなんてのもあると聞いていた。
僕の場合には、確かにポッチャリしてしまい、体重が3kgくらい増えたけど、ホットフラッシュみたいなのはなくて楽ですなんて主治医の先生に報告していた。
ところが、二度目の皮下注射をしたあとから、ホットフラッシュででるよになってしまった。これは、確かにキツイ。
もともと、おばさんキャラで、女子力も高い方なのに、これでいよいよ更年期障害を経験した世代の女性と共通の話題が増えて、本格的おばさんになってしまう。
ところで、この闘病シリーズは、2017年の10月に見つかった前立腺癌の治療のことを遡って整理しているので、いまより半年くらい前の話で、今は放射線治療も終わって普通に元気です。
ここに来て、急に盛り上がり出したサマータイム導入だけど、僕の周りでは圧倒的にネガティブだ。僕も、いまこのタイミングでサマータイムの導入なんて、まったく馬鹿げてると思う。
サマータイムそのものも、導入済みの国でも廃止するという話さえでているのだから、単純に考えないほうがいいのは明確だろう。
ましてや、今の時代では様々な社会インフラに影響を及ぼすことは必須で、そんなに簡単にに導入できるものではない。
しかし、これまた政治主導だなんだとなると、中にはホイホイとそれ出来ますとか言っちゃう企業がでてきてしまったりしたら、どうなることやらと一抹の不安がある。
まったく、サイトブロックとかサマータイムとか"サ"で始まる政策論議は、稚拙・浅慮の権化だわ。
データ流通協議会の事務局の仕事で、レンタルサーバーにログインして、ちょっとした操作をしなくてはならなくなった。というわけで、まったく何年ぶりだかに、emacsなんて使う羽目になってしまった。もともと、Unix素人だった僕はvi もemacsも使いこなすようなことは無かったので、指は何も覚えてくれていない。
というわけで、ちょっとした作業でも、いちいちコマンドを確認しないとならないのだが、そこは今時の凄さだ。とりあえずGoogle先生に適当なサイトを開いてもらって、それをみながら隣のターミナルウィンドウで作業をして、なんとか無事に対応終了。
こういう、横に先生が居てくれる環境って便利だわ。
午前中は、久しぶりにPooと茅ヶ岳の練習コースへ。最近はゲストさんやもう一人のオーナーさんとの練習も積んでるので、僕はあまり負荷をかけない範囲で、6kmほどのライド。Sunnyに戻ったあと、Aliceとは調馬策。
一旦自宅にもどって、家人の提案で清春美術館近くのレストランに出かけたのだが、流石に予約なしだと入れなかった。仕方がないので、長坂のなんでもあり系なのに、国産うなぎを一押ししている店でうなぎで夏バテ防止。
そのあと、大泉の知人の別荘にお邪魔して、山椒の雌木の枝を少し分けてもらう。タイミング的にちょっと微妙だけど、うまく挿し木で育ってくれると嬉しいのだが。
長めに切った枝には、実も残っているので、これは落としてアク抜き。しかし、もう青実ではないから中は硬いので、粉山椒にするのが良さげ。
それにしても、大泉の別荘地帯の奥には初めて入ったけど、表通りからは想像が出来ないくらいの起伏がある斜面でびっくり。周りにはたくさんのログハウスがあって、いかにも別荘地という感じで、我が家のある集落とは大違い。でも、ここはたしかに涼しい。
帰宅して、挿し木の枝を摘んで、水上げして、赤土に刺してみたけど果たしてどうなることやら。
朝は、いつもより早めにSunnyに出かけて、Aliceを調馬策運動させたあと、丸馬場で正味二十分くらいの騎乗。暑さのせいもあるけど、人に乗られるのは基本的には嫌なんだよね...きっとと感じる反抗もちょっとだけ感じたりしたのは、ある意味での課題発見だわ。
一旦帰宅したあと、早め早めの行動で、昼過ぎのスーパーあずさで新宿に出て、そこから日暮里を経由して成田へ。実に、5ヶ月ぶりの飛行機ということで、なんだかいろいろと新鮮だったりする。成田〜サンノゼ便に乗ったら、通路を挟んだ隣の席に、古い知り合いがいてびっくり。
順調なフライトでサンノゼに到着。イミグレでいつものように渡米目的を聞かれたのだけど、今回は堂々とニッコリ笑って"Vacation"と宣言。実際に、今回はまぁ療養開けのリハビリみたいなもので、ちょっと仕事の知り合いには会うけど、気概としては休暇なのだ。それにしても、海外のパスポートコントロールで、Vacationなんて答えたのは、何年ぶりだろうけど、それだけでも気分爽快だったわ。
空港からレンタカーでアパートへ移動し、とりあえず、荷物をおいて一休みしたあと、食材などの買い出しに。スーパーでは、明後日訪問予定の弁護士の先生とばったり、さらにお世話になっているこちらの知人から電話。
先週末のアワビ料理コンテストのおすそ分けをいただるとのことで、合流して彼の知り合いの自宅へ。コンテストで出したというアワビのペーストや新鮮なアワビ、オイスターをいただく。アワビは禁漁になってしまったそうで、今回はコンテストの主催者が用意したアワビを使った大会となったということで、例年より小ぶりなアワビだけど、ペーストもアワビも新鮮で美味しかった。
それにしても、サマータイムどうのこうのあるけど、時差のおかげで1日40時間あると、まぁいろんなことが出来るもんだ。
時差ボケで夜中に何度か目が覚めてしまったけど、なんとかごまかしながら6時前に起床。いつものように、出汁をひいて味噌汁をつくり、ご飯は雪平で一合ほど炊く。日本から持参したぬか漬けと銀鮭、明太子に、昨日こちらで購入したブロッコリーの組み合わせ。たまたま、昨日日本マーケットで購入した小カブは、アメリカの野菜売り場らしくなく、みずみずしさもあったので、味噌汁の具にしたら、普通に美味しいかった。しかし、このメニューは、日本の朝ごはんとなにも変わらん。最近は、週のうち五日は少なくとも朝ごはんは自炊しているのだが、定番化は楽で良い。
朝食のあとはアパート内のジムで少し運動、エアロバイクには、mile/kmの表示切り替えがあるんだけど、どっちにしても積算距離がなんか腑に落ちない数値...まぁ、時間で管理しているからいいけどね。
今日は、いくつかの買い物予定をこなして、途中で知り合いの会社を訪問。夜は滞在期間か短いので、あまり食材を買い込みたくないので、近くの日本レストランで済ませたけど、ごめんなさいシャリがゆるすぎ.....
部屋に戻って、テレカンを一つしたあと、例のサマータイム問題について、しばしチャットで意見交換。永田町方面にも聞く耳を持つ方がいてくれそうなので、うまく理解の輪が広がるとよいのだが。
最初の人間ドックでの異常検出から6ヶ月、癌の診断により内分泌療法のホルモン投与から4ヶ月が経過して、いよいよ放射線治療に向けた一連の準備が始まったのは、四月の中旬だった。
まずは、一旦排尿してから500mlの水を飲んで、一定時間経過後の膀胱の状態をMRIで測定。前立腺は直腸と膀胱が隣接しているのだが、放射線治療では、これらの隣接臓器にはなるべく高い線量の放射線を当てたくないわけで、そのためには照射時に膀胱や直腸の状態を一定に保つ必要があるそうだ。つまり、体内の尿や便、ガスの量を制御するわけで、これはなかなかに大変だというのは、この時にまだ判っていなかった。
四月の中旬には、再び一泊二日の入院。今回は、放射線を的確に前立腺に照射するために、前立腺に金マーカーという小さな金の金属片を入れる処置をする。この処置は、生検と同様にプローブを直腸に挿入して、そこから打ち込まれるのだけど、生検から比べると痛さはかなり軽かった。
というわけで、この一泊二日の入院も、なんだかなぁというくらいに楽な入院で、処置後の経過もまったく問題はなかった。例によって、なかなかに快適な個室とネットワーク環境なので、のんびりしたかったのだが、この時は退院後に某省の検討会があったので、朝早々に退院。お高いホテルに泊まって、ほとんど客室にいない時の勿体無い感と同じだった。
とにもかくにも、これで体のなかに金が留置されたわけで、まさにゴールデンマンになってしまったけど、ミュータントではないからね。
IoT、コネクテッドインダストリー、データ流通などは、内閣府の示すSociety4.0やデータ主導社会を実現するために重要な取り組みとして位置付けられている。様々なモノがインターネットを介して、データや情報を共有し、AIなどの技術と連携し、豊かな社会実現に役立てようということで、年々多くの投資が行われてきている。
そんな中、ここにきて急浮上してきたサマータイムの導入が、大きな脅威として、IoT社会の普及を阻むどころか、もしかしたら崩壊させるかもしれない。
サマータイムは、他国では導入されているし、今時はパソコンだってスマホだって、みんなタイムゾーンを変えるだけで、ちゃんと対応しているんだから、そんなに大きな問題じゃないだろうという意見を訴える人も多い。
しかし、残念ながら本当にサマータイムの導入は、深刻なIT社会への危険を孕んでいるのだが、その辺りについて少し解説してみよう。
僕たちの周りでは、時刻と時間という二つの概念がある。時刻というのは、ある時点を表す絶対的なもので、2018年8月14日13時05分00秒というのは、その一点しか存在しない。この時刻の表現は、地域による時差があるので、厳密には日本標準時2018年8月14日13時05分00秒というよな表現をする。このため、時差のある地域の人同士が電話会議などをする時には、必ずxxx標準時の何時にというように確認することが習慣づいているし、そこではサマータイムかどうかも確認する。
一方で、私たちの生活では、xx時間後とかxx分毎にというような、絶対時刻ではなく時間の経過を扱うことも多い。5分後に電話を掛け直しますとか、48時間後以内にキャンセルしない場合には、自動的に契約になりますとかいうパターンだ。この場合、時間というのは、連続して続いてることが前提となっている。
このように、時計というのは、その絶対的な時刻にも、時間差のような時間というものを測るにも使うのだが、サマータイムの導入は、ここに複雑さが生まれてくる。
たとえば、今年の北米では、サマータイムの開始と終了は、開始:2018年3月11日(日)2:00 am → 3:00 am 、終了:2018年11月4日(日)2:00 am → 1:00 am. となっている。
たまたま、貴方が北米に滞在しているなら、3月11日の深夜2時になったら、自分の時計を1時間進め、11月4日の深夜2時になったら1時間戻すことになる。このこと自体は、時計が表示している時刻を変えることだけなので、とても簡単にできるし、パソコンのOSなどでは自動に行われる。
では、もし3月11日の1時30分に、貴方は誰かと1時間後に電話をかける約束をしたらどうなるだろうか? 残念なことに、1時間後の3月11日の2時30分という時刻はなく、正しくサマータイムを反映した時計が3月11日の3時30分を示した時に電話をかけることになる。
もし、貴方が約束をした時にストップウォッチを持っていて、そこから1時間後ということであれば、間違うことはないだろうけど、約束の時刻を2時30分と記憶したりメモしたりしていたら、その時刻を時計が表示することはないのだ。
逆に、11月4日に同じことをすると、11月4日の1時30分の1時間後というのは、正しくサマータイムの変化を反映した時計では、11月4日の2時30分ではなくて、なんと11月4日の1時30分が表示された時に電話をするということになる。
このように、サマータイムの導入では、単純に時刻の表示が変わるだけでなく、開始時には時刻が失われ、終了時には時刻が重複する。これは、様々なシステムで、なかなかに面倒な問題を引き起こす。つまり、サマータイムの開始または終了の瞬間をまたいだ時間の計測は、このことを考慮する必要があるのだ。
パソコンをはじめとした電子機器では、こういう時間差の計算には、UTCというサマータイムや時差を含まない共通の時刻に全ての時刻を変換した上で、時間差を測るなどの処理をする対応をするのが望ましい。あるいは、その計時の起点となるときに、時刻とは独立したタイマー(ストップウォッチ)を作動させる処理をすることでも良い。
つまり、誰かと1時間後という約束をした時に、UTCに変換した時刻でメモを残し、時計を読む時には常にUTCに脳内変換するか、1時間後に鳴るようにタイマーをセットすればいいわけだ。
さて、冒頭にあるように、今私たちの生活の中には、実に沢山の電子機器があり、それらの多くは何らかの時計をもって動いてる。鉄道の予約システムなど大型インフラの場合は、一斉に設定を変えたり、運用でカバーすることも出来るかもしれない(僕はそれ自体も厳しいと思うけど)。しかし、IoT機器などの小型の電子機器がこういうUTCに変換して時刻を扱うという処理をしているかというと、それは千差万別であり、その実態の把握さえ容易ではない。実際には、かなりの確率で、サマータイムなどを考慮していない機器が多く、中には内臓のマイクロコンピュータのソフト(ファームウェアと言う) が後から書き換え出来ない製品も多い。
というわけで、オリンピック・パラリンピックを迎えて酷暑だからと言って、サマータイムを導入なんていう言うのは、相当な社会基盤の維持困難を伴うリスクがあるわけだ。 このことは、国が推進しているデータ社会やIOTによる豊かな社会なんていうものは、一気に破綻するくらいの破壊力がある。
安易にサマータイム導入を推進する人は、こういうリスクがどのくらいあるのか、それは本当に対処可能なのかを、精神論ではなく客観的に整理して、責任のある発言をしてもらいたいものだ。
今日は、一応お仕事モード。まずは、インダストリーデザインの会社で打ち合わせ。2年くらい前にこの会社に現地採用となった日本人のデザイナーさんが今回の担当。彼の前職は、僕とも古い付き合いの家電メーカーということで、そこの現状なんかも話題に。今回の仕事は、とてもSoW(Scoepe of Works)が明確だし、このデザインオフィイスの社長とも、いろいろと感覚が合うので話が早かった。
ランチを挟んで、午後は弁護士事務所へ。こちらも、すり合わせるべき事項が明確なので、その場で決めるべきことが決まった。
最後は、夕方にこちらでBLE関係のデバイス開発を一緒にしている知人から追加て試作した加速度センサーを受け取る。なんどか実験に使っているのだが、iOSの仕様変更に対応したファームウェアの修正などを入れた最新のもので試作。3Dプリンタで試作しているのだが、今回は専用のキャリングケース付き。
たまたま、今日の移動中に信号待ちで隣になったのは、某社のプローブカー。まぁ、これでもかというくらいカメラなどが満載。こんなのこそ、自動運転で走らせればいいのになぁ....
夜は、いつもの愉快な仲間と、サンタクララのダウンタウンのメキシカンで一献。とても繁盛している良いお店だった。
食事の後、こちらでお世話になっている知人が、僕の生まれ年と同じ1960年製のColemanのランタンをプレゼントしてくれて、アパートでその取り扱いの説明を受ける。それにしても、これは本当に明るい。しかも、明るいだけではなくて、独特の柔らかさと暖かさのある灯りがなんとも言えない。1960年製の短波の受信機も自宅にあるけど、あのメーターの照明とても味がある光なので、山梨に戻ったらこのランタンと一緒に久しぶりに灯を入れてみるかな。
こういう60'sの、生涯現役を見習って、負けじと太く生きて行くかな。
今日は、完全な休日モードでおなじみのBARR(Bay Area Ridge Ridersでのトレイル。今日は、Sky Line BlvdよりLa Hondaの先まで下りた、Pescadero Creek County Parkで、昼を挟んで20km弱のトレイル。
本日の相手は、もうBARRでは僕の担当馬的なBella号、こちらでは平日ということもあって、オーナーのMagdaと二人・馬なので、そこそこのペースで巨大なレッドウッドの繁る森の中を走り抜けた。今月はキャンペーンということで、BARRのステッカー付きのドリンクボトルを貰った。
帰りがけに、Sky LineにあるAlice's Restaurantによって、Alice's GoodsなステッカーとTシャツを購入。
夜は、前職の現地法人の元同僚夫妻とジャパンタウンで食事。ちょうど良い体の疲労感だった。
朝から洗濯機と乾燥機を回して、滞在中に使ったタオルなどを洗濯。ゴミ捨てやら食器洗いなどをして、とりあえず帰国準備。ここで、ちと悩ましき問題に遭遇。
知人がブレゼントしてくれたヴィンテージもののランタンをどう持ち帰るかだ。知人はとても親切で、梱包材とかも用意してくれたし、ガラスの部分は、別箱でハンドキャリーできるようにまでしてくれた。
問題は、本体なのだが、これもたまたまネットで購入した馬具の送られて来た箱がとても良い大きさだったので、箱までは完璧。問題はここからで、頑張ってスーツケースに入れてしまうか、箱ごとチェックイン荷物にするか、はたまたハンドキャリーかという三択で悩む。
どっちにしても、スーツケースには、ワインが一本入ってるので、チェックインバッケージがあることには変わらないけど、スーツケースに無理していれるのは、なんか怖い。
ちょうど山梨で使っている、Trader Joe'sのジュートトートバッグが壊れて、帰りがけに購入しようと思っていたのだが、なんとなくあれがサイズとしてピッタリな予感がした。というわけで、Trader Joe's に寄り道してトートを買って、入れてみたら見事にジャストフィット。あとは、カウンターでハンドキャリー出来るかを確認して、もしダメだったらダンボールでチェックインすることに。
空港に早めに行って、カウンターで確認したら、セキュリティ的に問題ないのでハンドキャリーできるとのこと。無事にハンドキャリーで機内に持ち込めた。
金属マーカーの留置後も、とくに異常もなかった。これで、次は五月の連休明けに、放射線の照射範囲などを定める計画CTというのを二日間行うことになる。この時には、体の側面と正面にマジックで印を書くことになるので、それ以後は風呂は入れるけどゴシゴシ洗ったりは出来なくなる。
そして、なにより悲しいのは、基本的には温泉もダメということだ。僕は、週末は山梨にいれば近くのたかねの湯に行くのだが、ここは単純アルカリ泉なので、大丈夫かなとは思うけど、やはり治療優先でとりあえず我慢することにした。
そんなわけで、5月の連休明けからは、温泉禁止になることもあり、四月のうちに、北海道に行ったり、熊野古道や六日町に行ったりで温泉成分を取り入れておいた。
そして、計画CTの一週間前からは、整腸剤などの服用スタートとなった。これは、直腸にガスが溜まったり便秘気味になることを避けるためのもので、まぁ比較的お通じの硬い僕にはありがたかったりした。
前回の検診でホルモン療法の効果がある程度納得のいくレベルに現れたこともあり、この頃になると精神的には万が一の事を考えることが減ってきた。そして、とにかく生きるという前提で、いろいろなことに取り込めるようになった。
そんな踏ん切りもあって、四月に北海道で出会った若い女の子もこの日記に書いたけど、呼び寄せてしまったのだ。そして、放射線治療の始まる直前の週末に開催されるエンデュランスの大会には出走申し込みもして、連休中はしっかりとPooと訓練を重ねたのだが.....好事魔多しで、なんと計画CTの直前に背中から腰にかけて大きな怪我をしてしまった。
これって、治療が出来るくらいの怪我で済んだのは、ちゃんと治療に専念しなさいという神様のお告げなのかと心に刻む。もっとも、この時点では、まだ怪我が治れば、大会には出走しようと思っていたけど....
それにしても、こういのうは危機管理能力だよね..
というわけで、みなさんが万が一不幸にも前立腺癌の放射線治療を受けることになったら、早めに計画を立てて、温泉とかも楽しんでおく方がいいですが、怪我などの危険性のあることは慎んだほうが良いですよ。
サンノゼはすっかり気温が低くて肌寒いくらいだったので、日本に戻ってきたらウンザリするかなと思っていたのに、山梨はは外気が16℃。昨夜は、夜中に掛け布団を追加する羽目になってしまうくらいだった。
朝から空は綺麗に澄み渡って、雲は刷毛で書いたような秋の空。玄関横の明かりの下にいる、夏の終わりに増える大きな蛾もエメラルドグリーン。
午前中は、SunnyでPooといつもの林道で7km。部班で前走する仲間の馬が駆歩するのを、しっかりとと速歩のままで距離を保てるのは凄いなと小さな感心。午後は、短い腹帯を入手しのたで、いままで着けれなかった自分の鞍をAliceにつけて、丸馬場で練習。しかし、微妙にAlice嬢に自我が出てきた気がする。
夕食後、知人にいただいたヴィンテージなランタンに灯を入れてみた。まずは、部屋の灯を消してウッドデッキで一杯。一杯目は、ホワイトガソリンつながりで、ホワイトレディ。肌寒くなってきたので、部屋に入ってフレンチコネクションで、もう一杯。ランタンの灯りとオーディオアンプの球のヒーターの灯りがシンクロして、なかなかに素敵だった。
それにしても、1960年製のランタンは、メインテナンスがしっかりとされているから、こうやって普通に使えるんだよね。和が家には、1960年製の短波受信機(コリンズ75s1)があるけど、こちらもしっかりと現役で働く。いずれも、レストとアと修理ではなくて、メインテナンスがされているからだ。もう一つの1960年製は、僕の体なんだけが、こちらも外科手術をしていないので、まぁリペアというよりはメインテナンスかな。
確かに、英語のMaintainは、維持するという意味で修理するではない。つまりは、壊れたら治すのではなくて、いつも使いながらちゃんと同じ機能が維持できるように保つことが重要なわけだ。思うに、馬も仕事も、道具も体も同じかなと、ふと思った。
付き合いだした頃は、結構素直だし、言えば答えるというか、阿吽の呼吸的なとこもあって、なんとかは盲目というけど本当にいい娘に出会っちゃったなぁと、ベタ惚れ状態だった。
でもね、昨日、今日はなんとなく些細な事で、アレッて思うことが続いてる。まぁ、はっきり言って、ちょっと我儘なんじゃないかと思うとイラっとするわけだ。とはいえ、まぁ若い娘のことだし、そこは大人なこっちが大きな気持ちでと思うわけだ。
今日も、最初に手を繋いで散歩している分には、ちょっと急に飛び出した鳥とかで騒いだりとかしながらも、なんとなくいい雰囲気だった。だから調子にのったわけじゃないけど、ちょっと着飾ってもらってベッタリとと思ったら....なんだかなぁな状況になってしまった。
まったく、調馬策運動はまぁまぁかなと思ったのに、新しい腹帯で鞍付けして騎乗したら、どうも今ひとつ。ということで、今日もあまりしつこくしないで練習終了。
ご機嫌とりで、シャンプーして、髪を梳いてあげたけど、まったく馬心と秋の空だわ。
月曜日の朝は山梨から上京するのだけど次の週末までの野菜やらぬか漬けやらを、持参してくる。これが、なかなかに微妙で。月曜から金曜までにうまく使い切る食材の種類と量を計画的に持ち込む必要がある。今週は、先週の出張の荷物もあったので、スーツケースでの上京だったので、ついつい色々と詰め込んでしまいたかったのだが、来週も出張なのでグッと我慢した。
前立腺癌の発見から半年が経過して、いよいよ5月の後半からはIMRT(強度変調放射線治療)による放射線治療となるが、その治療計画をのための診察を5月の連休明けに二日間にわたり行った。
放射線の照射は、癌細胞にピンポイントで照射する精度が高くなったとはいえ、罹患部位が体の内部にある以上、周辺の正常臓器に線量の高い放射線が照射されることは避けれない。
そこで、IMRT(強度変調放射線治療)という治療では、体の周りを回転しながら、放射線を照射するビームを偏重しながら照射する。これにより、照射したい癌細胞には高い線量を当て、それ以外の臓器には低い線量となるように細かい制御をする。このような細かい制御により、副作用を抑えながらも効果を得ることができるそうだ。
このIMRTを行うには、まずどの部分にどのような線量を照射するのかを綿密に設計する必要がある。さらには、装置と患者の体の位置関係は、設計時と同じ状態を限りなく再現しないとならない。
そして、前立腺の周囲にある直腸、膀胱の状態を照射時には一定に保つ必要がある。たとえば、直腸にガスが溜まっていると前立腺を押し上げてしまい、直腸に強い線量が照射されてしまう。また、膀胱に尿が溜まっていないと膀胱が前立腺に被ってくるので、これも避けたい。
さらに、いささかめんどくさいことに、僕の場合には、骨盤のリンパ節の腫れがあるため、この部分にもそれなりの線量の照射が必要となる。この場合、膀胱に尿が溜まりすぎると、膀胱がリンパ節のある骨盤側に被ってしまう。また、前立腺には金マーカーが留置されているものの、リンパ節は前立腺との相対的な位置関係から照射範囲を制御するのため照射時の膀胱の大きさが重要な鍵となる。
つまりは、放射線の照射を受ける時には、いつも膀胱の大きさ=溜まっている尿の量が一定である必要があり、これが後々いろいろと苦労することになるのだが、この時点ではまだ判らなかった。
この二日間は、IMRTのある部屋ではなく、計画CT室という部屋での診療で、朝起きてから決められた時間に排尿をし、決められた時間に決められた量の飲水をして、決められた時間にCTの機械に乗り、膀胱の状況を確認するわけだ。
この時、体に合わせて治具を作り、機械に寝た時に常に同じ位置に体がくるようにする。この治具は、細かい粒状のものが外皮に包まれたようなもので、僕の体の型となる。これは、なかなか優れもので、8週間の放射線治療が終わると、他の患者さんの体に合わせて再利用できるそうだ。
この型合わせでは、何度も寝たり起きたりしながら、いつも同じ位置になるように合わせ込んで行くのだが、最悪な落馬の傷で寝起きするたびに苦痛が全身を駆け抜けた。先生の説明では、x,y,z方向の距離はミリ単位、角度も1°単位での合わせ込みということだった。無事に位置合わせの型もIMRTの制御データも取れ、体の横と真ん中には、マジックでのガイドラインが記入された。
というわけで、この日以降は、ちょっと人前で脱ぐことも出来ないわけだ..... まぁ、しないけど。
なので、お見苦しいサービスショットを貼っておこう。
EverySenseでは、従来のストリーム型のデータとは別に、蓄積されたデータの売買が可能となるシステムも用意した。今日は、データ流通推進協議会の会合で、このシステムをお試し的に使っていただくワークショップを開催した。
データ流通推進協議会では、データカタログの標準策定などを進めているが、実際問題としてカタログそのものを作ってみた経験のある企業はまだ少ない。
データ取引所にデータを上市するには、そのデータの概要などをまず登録する必要がある。また、データ取引所でデータを入手するには、その登録内容を検索して閲覧することになる。つまり、ここで登録する概要は、まさにデータカタログ的なものになる。
というわけで、まずは実際になんでも良いからやってみてはということで、経験していただいた。今回は、データ流通推進協議会の会員の方が対象だったけど、来週開催するEverySense+サマーセミナーでは、協議会の会員以外の方にも参加して経験していただける機会を提供する予定だ。
産業データ共有関係の実験のすり合わせで、湯河原までいく。東海道線の普通で1時間半。昔は、毎日のように東京〜辻堂間を通っていたので、とても懐かしい。それにしても、辻堂から先なんて、各駅で行くのは本当に久しぶりだ。特に、小田原から先の車窓に映る海は、海ダァーってつい言いたくなる開放感があって、結構好きかもしれない。往復4時間、打ち合わせ30分ってのはちょっとねだけど、まぁ打ち合わせはそれなりに好感触だったし、景色も楽しめたから良しとしよう。
夕方からは、データ流通推進協議会のTFのキックオフ。バタバタとメールなどで打ち合わせをしていた仲間が一同に会するのも珍しく、キックオフのあとの懇親会は、二次会までなかなかに楽しい時間だった。それにしても、みなさまお酒が強い。
データ流通推進協議会で、今年のはじめから協議してきたデータ取引市場運営者の認定基準がようやく完成した。昨年の春先に総務省で取りまとめた報告書をもとに、民間によるルール作りをしてきたものだ。
この認定基準は、データ取引市場を運営する事業者の認定をする基準で、市場運営者としての中立性、公平性などを中心に要件がまとめられたことになる。
この認定基準は、近々に協議会より公開されるが、データ流通には、様々な業態があり、どうも用語の定義などがまだ確立していない点もあるので、説明資料などを引き続き策定することになる。
その上で、9月の終わりに予定されているデータ流通推進協議会の会合では説明会なども開催することになる。
兎にも角にも、データ流通推進協議会として、最初のデリバラブルが完成したことは、嬉しい限りだ。
朝一で有明の癌研で打ち合わせ。別に、僕の癌とはまったく関係なくて、たまたま今度関係するかもしれないプロジェクトが癌などの医療に関係しそうということだ。
インターネット業界は、黎明期からのヘビーユーザーにメディカルドクターは多いので、過去にも医療系な先生たちとのお付き合いはあった。でも、まさかこのタイミングで癌の専門家の先生と仕事絡みで打ち合わせになると思ってもみなかった。
まぁ、これも何かのご縁かもしれないし、このまま仕事をすることになって、その成果が僕の癌にも効果のあるものだったりしたら、それはそれですごく嬉しい。
一つ都内で打ち合わせのあと、午後は某省で標準化関係の打ち合わせ。たまたま、打ち合わせをしていたら、見覚えあるか顔を見かけて、似てるなぁと思ったらご本人。八月から当該の部署に着任したそうだ。
最近は、歳をとったせいで、霞ヶ関界隈も歩けば知り合いにあたる確率が増えてきた。某医療系コンサルみたないあらぬ疑いをかけられないようにしないとね。
今日は、恒例の味噌の天地返し。一時は、毎年八樽(約480kg)を仕込んでいたのだけど、だんだん冬場の仕込みがきつくなって、一昨年あたりから減産してきた。そんななか、通常天地返しを二度する三年モノの味噌を好む人が多かった。確かに味噌汁とかではなく、味噌そのものを食べる場合などは、熟成が進んでるほうがまろやかで美味しい。
そんなわけで、実はさらに熟成させるべく出荷せずに長期熟成をしていた樽があるのだが、これがもう樽を開けただけで、たまらなく美味しそうに仕上がっていた。
というわけで、今年の秋の出荷では、三年モノではなくて、超熟モノ(4年と5年)を蔵出しするつもりだ。
午後は、Sunnyに行きたいのをグッとこらえて、溜まってる事務仕事、書きかけの論文が、まったく熟成しない......
午前中は、久しぶりに茅ヶ岳の練習コースに単騎でPooと出かける。暑さがひどいので、短い8km弱の折り返し。順調に速歩で進み折り返してきたのだが、軽い上り坂でアクシデント発生。今日から装着した前脚のプロテクタを後脚で引っ掛けてしまったらしく前折れに。幸いに落馬と横への転倒もなく、直ぐに立ち上がったものの、Pooは前のめりになった時に、鼻っ面に擦り傷を作ってしまった。
直ぐに、下馬して足周りをみて、頭絡も外して、しばらく様子をみてから、引いて帰ることにした。途中、青草もいつもの食欲でしっかりと食べていたし、歩様も目立っておかしいことはなさそう。クラブに戻って、オーナーにも見てもらい、シャワーをして傷薬をぬってもらう。
午後は、Aliceと初めて長形馬場へ。まずは、長蹄跡をしっかりと常歩で歩けるかの確認。今日は、まずまずの出来で、納得の展開だった。
夕方家に戻ってから、どうも自分の体に違和感....放射線治療の後半と同じ感じの痛み。実は、放射線治療のあと、しばらくしてから同様のことが起こり、10日くらいあけて二度発生した。二度とも、二日くらいで痛みは引いたのだが、今日のはちょっと痛みがきつい。
とりあえず、夜東京にもどることにして、鎮痛剤を飲んで、月曜日に病院に連絡してみることにした。
Pooも、傷で痛い思いをしているかと思うと、自分の痛みもなんとか堪えねば....
昨夜、東京に戻って鎮痛剤を服用したら、少しだけ痛みは和らいだので、朝一番で病院に電話をして予約をする。幸いに、明日は泌尿器科の主治医の先生の診察日で、朝一番に予約が取れたので、出張前に判断できるのが嬉しい。
というわけで、今日の午前と昼は、産業データ共有関係の進捗会議が二件。午後は、データ流通推進協議会の規約審議会でIPRのコメントレゾリューション。会員企業の法務部門の方が委員なので、とても生産的。みなさん、普通に規範文章的な表現でものを考えてくれるのが嬉しい。
今朝、iPhoneXのSIMロック解除をDocomoでしたら、ワンナンバー契約のアップルウオッチが単体で使えなくなった。幸いにサポートセンターがサクッと繋がって、とても丁寧な対応を小一時間に渡ってしてくれて、無事に解決した。なんらかの契約内容が変わった場合には、ペアリングからやり直す必要があるようだ。
今夜は、iEEEの標準化でご一緒している仲間らが、快気祝いをしてくれるというので、新橋で会食。せっかくなんだけど、膀胱の痛みがあるので、鎮痛剤を飲んで参加して、アルコールはビール一杯だけにして、食事を楽しむ。
食事中に外は突然の雷雨となったのだが、お店をでる時には病んでいたので助かった。
それにしても、この微妙な痛みは、まったく集中力が維持できない。夜、執筆にとりかかったものの、集中できなくて筆が進まない。
朝から久しぶりに病院に行く。素人判断と希望的な観測で、決して癌の再発ではないと思っていても、とにかく医師の診察を受けないとなにもわからないのが怖い。
朝一で主治医の先生に状況を伝え、採尿と採血をしてから、再び診察ということになった。これまた、久しぶりの検査室で、採尿と採血をしてもらう。
検査結果からいうと、PSAは測定限界下ということで、放射線治療終了時よりさらに低下、尿もウィルスなどの雑菌もとくにない。いわゆる、膀胱炎であろうけども、まあ放射線治療は、ある種やけどをしているようなものなので、そういう影響がないわけではないのだろう。結果的に、昨日服用したのと同じ鎮痛薬を処方してもらい、とにかく様子見ということになった。
明日から長期の海外出張になるのだが、最悪の場合はキャンセルということも頭を過ぎったのだが、なんとか予定変更なしで行けそうで一安心。
夕方は、標準化の会合で来日中のIEEE802.11のWG Chairから連絡があって、機械振興会館で30分ほど近況報告。ここ数回IEEE802.11に出席できてなかったのだけど、こうやって来日してる時に声をかけてくれるのはありがたい。9月の会合には参加するからねと伝える。同行していた某社のスペシャリストは、ポケモンGoのハイレベルなプレイヤで、友達になっていたので、はじめて交換というのをしてみた。
夜は、DTAの理事会だったのだが、こちらも鎮痛剤のおかけでなんとかこなせた。
しかし、本当にこれは集中力にかけるのが辛い。
今日から3週間ほど海外出張。膀胱炎の痛みを、鎮痛剤で抑えての出張というのが、なんだか情けない。
とりあえず、今日は昼の便でヒューストン経由でマイアミまでの移動。もうちょと元気だったら、なんの躊躇もなくヒューストンに前乗りして、いつもの牧場で50mileくらいのトレイルをしただろうけど、今回は全てに慎重になっている。
そんなわけで、飛行機に乗ったらすぐに着替えて、ひたすら睡眠をとることにしたんだが.....結局は遅いながらもWi-Fiサービスがあるので、定額まで使ってしまった。
ヒューストンの乗り換え時間がタップリあった上に、ストームでマイアミ行きが1時間くらい出発が遅れて、待ってる間もひたすら体を休める。
夕方、マイアミに到着して、今日は空港内のホテルで一泊。
最初の人間ドックによる異常検出から半年、ホルモン投与から5ヶ月が経過し、いよいよIMRTによる放射線治療が5月23日からスタートとなった。
この日からは、朝起きてから決められた時間に排尿をし、その後決められた時間に500mlの水を飲んで、決められた時間に診察室に入る。これを、8週間39回繰り返すことになる。最初は、直腸にガスが溜まるのを防ぐため、排尿の時には座薬も使用する。初日は、11時20分に飲水をし、12時5分に病院に入って着替え、12時20分から治療室に入った。
この日初めてIMRTを行う治療装置とご対面となったのが、とても大きいのだが、全体として曲面を使った形状で、落ち着いた色なので、無機質な冷たさが感じないつくりは、それなりに患者の精神的な受け方を配慮しているのかもしれない。
まずは、装置の台にセットされた治具の上に横たわり、体に書かれたマーカーと機械の位置合わせをする。位置があったところで、マジックでマーカーの書き足しをする。実は、計画CTのあと、この書き足しだけに、二度ほど通院もしている。
その後、医師や看護師さんが退室し、しばらくするとピッピッとなんらかの音がする。これは、あとで説明をうけたのだか、X線撮影だそうで、これでまず位置の確認をするそうだ。位置の確認が終わると、IMRT装置が体の周りを一回転して、CT撮影となる。このCTは、簡易的なものでCT専用機よりは解像度が低いそうだが、これで膀胱の状態を確認する。
X線とCTによる位置合わせや確認が終わると、いよいよ放射線の照射が開始される。体の周りをIMRTのヘッドがゆっくりと回って行く。一回転するに2分くらいかかる感じだ。
一回転して、最初の照射が終わったら、再びX線による確認があって、そのあと逆回転しながら2回目の照射をして終了。照射室に入って、機械に寝てから、正味20分くらいの工程で、この間は照射室と操作室の間は、マイクでの会話になる。照射中も途中のプロセスも、すこし間が空くのだが、ついつい眠ってしまった。
この初日の照射は、かなりスムーズで、なーんだこんな簡単なんだぁと思ったのだが、二日目以降にいろいろと大変さを味わうことになる。
毎度のことだけど、日本時間に合わせて夜中にメールやチャットのやりとりをして、明け方に少し寝るパターン。それでも、今日は移動なので飛行機の中で眠れる。
昼過ぎのフライトでマイアミから、今回の出張の最初の目的地であるコロンビアのカルタヘナへ移動する。コロンビアどころか南米大陸に足を踏み入れるのははじめて。それにしても、Air AviancaのCAさんは、英語はだめみたいで、スペイン語か英語か聞くから英語といったら、となりの席の人に通訳を頼んでた。もっとも、通訳のいるような内容は何もなかったけど...しかし、国際線のフライトで、英語の通じないCAって珍しい。
カルタヘナの空港から旧市街のコンベンションセンターのすぐ近くにあるホテルに投宿。なかなかに、趣きのあるレガシーなホテルだけど、シャワーはお湯も出るし、エアコンもあるし、文句はない。
今回の目的は、ANDICOM2018という、南米最大のICT国際展示会で、日本パビリオンに関連会社がEverySenseと連携したシステムの展示をするために、関連会社の人と同行している。
夕方、初日から会場入りしている関連会社のスタッフの人と合流して、状況の報告を受ける。日本の関係官庁の知り合いが来ているとは聞いていたけど、すでに帰国の途についたらしくすれ違い。
それにしても、鎮痛剤を服用しているので、飛行機でも良く眠れるのだが、起きてるとジワっとした痛みが周期的にくるし、歩くと響くのが辛い。いつもなら、はじめての街にきたら、少しは散策するのだけど、とてもその気力がないので、宿にもどって横になって、パソコン仕事。
今日は、今回の出張の最初の目的であるANDICOM2018という展示会のブースに行く。今回は、日本の総務省が音頭をとって日本パビリオン的なコーナーを設けて、20くらいの日系企業がブースを連ねるコーナーを用意している。
これは、日本で開催される展示会などでも、国ごとのコーナーがあったりするのと同じだ。こういうのは、まぁ呉越同舟、護送船団方式なんていう批判をする人もいるけれど、真剣に海外への展開を検討している企業には、良いチャンスでもある。
僕も、この類の話は、Root,Inc.の時代に何度かあった。一度は、jETRO主催の日米のIT企業のイベントで、当時無線ルータを開発し商品化をしたので輸出したくて参加した。この時に、募集要項ではプレゼンが出来るとあったのに、申し込み後の手続きには、まったく出てこなかった。そこで、事務局にプレゼンしたいんだけど....って言ったら、慌てて時間枠を調整してくれた。当時、日本の企業でブレゼンしたいなんて言うのは稀だったらしいが、ロングビーチでのプレゼンはそれなりに受けて、テレビクルーにハイタッチされたのを思い出した。
さて、今回の日本ピリオンは、圧倒的に日本の老舗、大手で、アレンジした某省に泣きつかれた感が否めない。そんな中でも、日本のIoT系の企業やSMEも、数社あって頑張っていたのは頼もしい。残念ながら、間に合わなかったけど、昨日あたりは学術系のプレゼンもあったらしい。
もっとも、日本パビリオンとは別に、最大のスポンサーは日本の某大手電気メーカーで、入門表のネックストラップにはロゴがしっかりと入ってる。そして、入り口を入ってすぐには、この会社の得意とする顔認識システムが設置されて、入場者の顔を認識するデモが展開されていた。そういえば、昔ITU-Africaに同じように頼まれて出展した時も、この企業がスポンサーだった。
それにしても、会場内は冷房が効いてるけど、屋外の日差しは、まさに灼熱という言葉のとおり。湿度は、日本よりは低いので、日陰と日向の体感温度の差が激しい。
今日もなるべく、時間のあるかぎりホテルで体を休めていたのだが、徐々にゆっくりではあるが、体内の炎症箇所が治癒しているのを感じる。なんとなく、あと数日でなんとか全快な気がして来た。