今日は、2つほど取材を受けたのだが、どちらも根本的に取材前の準備を何もしてないのに呆れた。ちょっと、Google先生に聞けばわかるようなことも調べていないのは辛い。
先週から、Huaweiに対す米国の輸出規制に関連して、業界団体の動向に対する記事がいくつかあったけど、これも本当に酷い。
例えば、Wi-Fi AllianceがHuaweiを除名とかいう記事があったけど、まったくなにを根拠にこんな嘘を書くんだろう。今回は、アメリカが法的にHuaweiに対する輸出禁止をしたのだが、輸出行為には、単純に物品の輸出以外に技術や関連情報の提供も含まれる。このため、アメリカからHuaweiに対して技術情報などを渡すことは、法令違反になるわけだ。
しかし、個別ではなく公開されている資料などこの対象にならない。Wi-Fi Allianceの場合には、非公開の技術資料もアメリカにある共有サーバーにあるため、一部のアクセスを制限したという事実はあるけども、会員資格を云々した事実はなく、まして除名なんていうことはまったく根も葉もないデマだ。
こんなことは、ちょっと調べれば、正式なステートメントも出ているのに、本当に質の悪い記事が多いなぁと感じる。
また、IEEEの場合、一時的に査読を制限するはなしがあったが、それらも法務局に確認のうえ解除された。こういうのを、コミュニテイがコンサバだみたいに捉える人がいるけど、それはまったくナンセンスだ。どのようなコミュニティであれ、法令遵守は根本的に謳っている。だが法律にいちいち事細かいことが書いてないら、解釈論になりそこにコミュニティのカルチャーが反映される。
このIEEEの流れは、解釈論としてまずは安全方向な方針を示して、その後に法制側にしっりと確認をとって、撤回に至ったわけだ。逆な言い方をすれば、こいうアクションを取っていない団体は、もしかしたら、まったく法令に無頓着なことの現れなのかもしれない。
大昔、東芝機械のココム違反の時に、東芝の関連会社にいたのだが、あの時は、輸出管理に関わる製品だよということを製品に明示した。でも、製品を包む梱包材だけをスペアで販売する時にも同様のことをしたのが、当時若かった僕には不思議だったけど、いま考ると当たり前かな。